拡大J2の問題点
J2拡大 最大で22チームに(各紙) 以下はスポニチ(08.06.21)
Jリーグは20日までに、J2のクラブ数を最大で22とする方針を確認した。同リーグは1999年から2部制に移行。J2は今季が10シーズン目で、当初の10クラブから15クラブにまで増えている。現在、JFLでJリーグ加盟を目指す準加盟クラブは栃木SC、カターレ富山、ガイナーレ鳥取、ファジアーノ岡山、ニューウェーブ北九州の5クラブ。成績面ではJFL4位以内がJ2入りの条件とされており、早ければ来季にはJ2が19クラブとなる可能性もある。チーム数が増えた場合の年間試合数は、今後検討する。
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若干亀な話題ですが、メモ代わりに上げておきます。
Jリーグは近年スポンサーの撤退が相次ぎ、また財政難から公的支援も次第に難しくなり、J2どころかJ1のクラブでも運営難にあえいでいるところが出ています。
これまでJリーグはチーム数を増やし、選手やファンの裾野を広げることに重きを置いてきました。しかしJリーグのレベルを引き上げることを軽視したがゆえに、残念ながらメディアやスポンサーにとって魅力があるとは言いがたいコンテンツになってしまいました。
放映権は値切られ、スポンサーは離れ、クラブは経営難、あるいはそこまで至らなくても縮小均衡的経営に陥ってますます魅力がなくなる。Jリーグはそういう悪循環に嵌っているように覗えます。
J2のクラブを増やすのは裾野拡大という観点からは結構なのでしょうが、J1昇格に無縁なクラブがやたら増えるだけともいえます。J2参入当初のお祭り気分が消えうせれば、毎年毎年中下位をうろうろするクラブを熱心に支えきれるかどうか・・・
かつてのJ1にも存在した「中下位チームのぬるま湯問題(浦和もどっぷり浸っていました・・・)」を拡大J2がどうクリアするのか。リーグを取り巻く環境が格段に厳しくなっている中、参入だけではなく退出の段取りを考えておく時期に来ているように思えて仕方ありません。
(参考)
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(08.06.25 追記)
J2→JFL 自動降格制度導入(スポニチ 08.06.25)
Jリーグは理事会で、現在15クラブのJ2を将来的に最大22クラブとすることを決めた。クラブ数は段階的に増やし、22クラブとなった時点でJ1との入れ替え戦を廃止。J1下位3チームとJ2上位3チームを自動的に入れ替える。同時に初めて降格制度を導入し、Jリーグ加盟条件を満たすJFL3位までのチームとJ2下位チームを自動的に入れ替える。7月10日の日本サッカー協会理事会で正式に決まる。
上記エントリーを上げた直後に「J2/JFL入替制度導入」が公表されたようです。さすがにJ2のぬるま湯問題は看過できないということなのでしょう。しかし、「J2/JFL入替制度導入」はJ2が22チームとなった時点での話。Jリーグはどのくらいのタイムホライズンで22チームに達すると見ているのか判りませんが、その時点まで「ぬるま湯問題」は放置という見方もできます。
J1/J2同様18チームに至った時点で「J2/JFL入替制度導入」、すなわち2チーム降格/3チーム昇格等を繰り返してJ2のチーム数を増やしながら、同時にJ2の中下位チームに刺激を与えることもできそうなもの。そういう発想に至らない、危機感、スピード感のなさがJリーグの低迷を招いている一因だと思います。
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