Talk on Together 2008
全く新味がない内容に終始。出来ない理由を並べて、懸案事項はことごとく先送り。浦和はその成長を止めたことを強く印象付ける会でした。
Bミュンヘンのごとく国内ではぶっちぎりのクラブになるとか、さらにはアジアで群を抜いた存在になるとか、高邁な目標を掲げてそれに向かって努力する、そんな様子は微塵もなし。国内の有力クラブという地位を守るため世代交代を無難に進める。どうやら今年の目標はその程度の様で、今後も国内で勝ったり負けたりを繰り返すクラブのままでいる様子です。
中村部長の外国人獲得のコストが上がっている云々という言い訳は呆れて開いた口が塞がらないとしか言いようがありません。「ここ数年で変った」ことを強調していましたが、そのことを視察旅行(笑)に出かけるまで知らなかったのか? とか、定価販売しているわけじゃあるまいし、値切る努力はしたのか? とか、そもそもリストアップの範囲がえらく狭いんじゃないのか、代理人の持ち込み案件ばかりに頼っているからそんなことになるんじゃないのか? とか、つっこまれ放題でしょうなぁ・・・
だいたい「Jリーグ随一の予算規模を誇る浦和が、独立採算という縛りがあるにせよ、金で泣き言をいうようじゃJリーグはお先真っ暗やで」という大局観に立った問題意識はないんでしょうなぁ、この部長は。
社長&中村強化部長が出場した前段部分で気になった部分を記しておきます。
・社長が監督交代にあたってゲルトへの確認事項は以下の3つ
1.チームの方向性のすり合わせ=情熱溢れるサッカー
2.世代交代、若手の育成
3.メディアへの対応、及びそれに関する選手への指導
・補強:中村部長から「海外視察は監督からの要望があればすぐに応えられるように準備をしにいった。獲得は今なのか、2月なのかは監督と相談してゆく。補強はDF。但しいくつかのポジションができるDFを念頭。」と説明があったのみ。
|-`).。oO 現時点で監督から強い要請がないと受け取れますが、ナビスコの惨敗を受けてなお補強を先送りする理由って何?
・また「Bミュンヘンのスカウティング情報は膨大なものだが、高くて手が出ない」「ブラジルにいって判ったのはFWはおろか、CBも世界的に不足して優秀な選手は高くなっている。数年前とは状況が変わっている。」など資金面でのネックを強調。
|-`).。oO ネネが簡単に取れた森GMの時代とは違うもんね!っていいたいのか・・・・
・G大阪戦のトラブルを受けて:「クラブが投げ込みを防げなかったのは非常に残念。スタジアムは自主警備が中心で警察は事が起こらないと動けないが、警察が予防から入れるように検討している。」
・屋根:県との交渉はしているが進展なし(40億かかるとの話も)。芝の育成を考えると難しいかも。
・並び:ミストシャワーは形だけとの批判を受けた。今後はテントで日よけを作る。
・ホームタウン活動:ハートフル等海外での活動ばかりが目立ち、地元はなおざりかと見られている。浦和も重視する。従って駒場でリーグ戦も1試合はやる。
|-`).。oO 死にチケだらけの駒場に固執するのが地元重視なのか?また今のような低いクラブ目標、低い志なら海外でのハートフル活動の意義が問われるのは当然でしょう・・・
・レッズランド:分社化し、環境整備を進める(本日の株主総会で正式決定とのこと)。
・増資:三菱自と交渉しているが進展なし。但し地元の銀行から金を貸してくれるという話がある。
→会場からの質問を受けてのもの。質問は「金が無い」という弱化部長の言い訳に対し「第3者割り当てとかIPO(株式公開)とかの話はないんですか?」という趣旨で、先代からの課題事項である「三菱自からの独立」という意味での第3者割り当てを聞いているんじゃないと思います。だから社長の回答にある「銀行が金を貸してくれる」、これ重要。
・目安箱:(浦和はファン・サポーターの声を聞く聞くと言っているが、声を聞くための目安箱すらスタジアムにはないではないか! との強い批判を受けて)社長が目安箱を置くことを即答。
後半はゲルト監督が登場。報道陣がいるため司会の島崎氏のツッコミも甘々で、これまた何の新味もなし。ただゲルトはナビスコ名古屋戦@埼スタの惨敗にはいたくご立腹で、今後の選手起用に反映されるかも。
「浦和のサッカーって何?」との問いに対して、監督は例によって判るようで判らない独特の長々とした言い回しで答えていましたが、要は「攻守の切り替えを早くし、縦に速いサッカー(必ずしもカウンターではなく、ダイレクトプレーの連続で早く玉を前に運ぶイメージ?)」をやりたい模様。
|-`).。oO そんなもん、全然出来とらんやん・・・ 動かない、動けない選手を主力から外すことから始めないと・・・ っちゅーか、ポンテが復帰してなお闘莉王をボランチに置き続けるなら「人が動くサッカー」は実現不可能じゃね? ビジョンはあるが、その実現手腕がないじゃね?という疑問がフツフツと・・・
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なお「語る会」を前にG大阪戦でのトラブルをうけてサポーター有志とミーティングがあったそうですが、その件については「語る会」で言及なし。既に本件は事件の直接の当事者だった南の方々を越えて、浦和のファン・サポーター全体の問題となっているにも関わらず、ミーティングの要旨すら伏せられる始末。
現フロントの意識は駒場時代から一歩も抜け出せず、課題の設定、問題への対応、いずれもはなはだ発想が矮小。「不明瞭かつ不安定な強化方針、後手後手の選手採用、プレハブ小屋のクラブハウス、怪我人を誘発する大原グラウンド、そして明るく楽しい練習風景」の時代とフロント陣の意識は全く変っていない。そんな印象が強く残った残念な会でした。
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