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2008.07.09

アジア枠創設問題

アジア枠創設を検討…Jで来季導入目指す(報知他 08.7.8)

 Jリーグの鬼武健二チェアマンは8日、現在の外国籍選手3人枠とは別に、アジア・サッカー連盟(AFC)加盟国・地域出身の選手を対象にしたアジア枠を設ける案を検討していることを明らかにした。

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本件既に中坊様とか、蒼と黒の神話様とか、高名な論客の方々によって詳細にメリット、デメリットを論じ尽くされているようなので、その辺は本稿では詳しく取り扱いません。

ただアジア枠導入が「現段階で」Jリーグのレベルアップに繋がるかとなるとそれは甚だ疑問で、日本人選手育成の機会を失うデメリットのほうが大きいように思います。

というのはアジア内でもJリーグのレベルアップに直結するような日本A代表クラスを凌駕する選手を採るとなると、当然ながら欧州のクラブも獲得を狙っているわけで、今のJ各クラブが条件面で勝てるかどうか甚だ怪しいところ。なにせ浦和ですら「金がない」とこぼす(失笑)のが今のJクラブ。また選手のほうも欧州のほうに惹かれるところが多いかと。ひと昔前までは韓国の代表クラスが多くJリーグに在籍していましたが、それがめっきり少なくなったのもその辺の事情を表したものだと思います。

従って、アジア枠を活用するクラブがあるとすれば、それはおそらく「実力的には自クラブの日本人選手と大差ないけれど格安」であるメリットに惹かれてのものになる可能性が高くなると推察します。これってクラブ財政を好転させるメリットがあるけれども、観る側にとってはメリットでもなんでもないですし、日本人選手育成の機会を失う点では明らかにデメリット。

またアジア枠を「実力度外視でマーケット開拓のために利用する」クラブがあるかもしれませんが、そういう発想を持っているのは現時点では浦和だけでしょう(今のフロントの萎縮ぶりからすれば浦和も怪しいですが・・・)。

要するにアジアの有力選手にとってJリーグが魅力的なものになって初めて「アジア枠」の創設を考えるべきで、現段階では時期尚早かなと思います。「Jリーグはもはや裾野を広げるよりも頂点を引き上げるべき」。弊ブログでは常々そう主張していますが、アジア枠もJリーグの頂点を引き上げてこそ議論の俎上に上りうる話でしょう。

また文中に「アジアでのJリーグの価値を上げ、将来的にアジアでのマーケティング活動や、放送権販売につなげようとの意図もうかがえる。」とありますが、世界中の人々がテレビで世界中のサッカーを見られる時代に「アジア」という枠組で物事を考えることに意味があるのかというそもそもの疑問があるのですが・・・ Jリーグの価値を上げないといけないという問題意識はあるようですが、言っていることと日頃やっていることに乖離があるような・・・

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