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2008.08.24

【観戦記】浦和 3-1 磐田

 お寒い内容ながらきっちり勝ち点3をゲット。

 相手は優勢だった前半に1点しか取れず、後半急激に失速。しかもいったん逆転されると有効な反撃はできずってなんか前節瓦斯戦とそっくりな試合展開(もっとも瓦斯は1点も取れなかったのですが)。前節は終始相手DFの裏狙いで「戦術は田中達也」ながらも後半少々ポゼッション「のようなもの」が垣間見られていたのに対し、この試合は最初から最後までカウンター頼み。結局ゲルトって何がやりたいんだろう??? 時と場合に応じて臨機応変にという見方もできるでしょうが、なんか組織としての上積みは感じられないけれども勝ち点だけはついて来たって埼スタでガンバに負けるまでの連勝とそっくり。

 2-1のまま試合を終えていたなら、そんなネガティブな思いで家路に着いたと思いますが、試合終了直前の高原のダメ押しゴール! あれで一気に救われた思いがしました。試合終了直前のダメ押しなんで、そんなに価値はないといえばないんだけど、不覚にも涙目になりました。

 90分通じての出来は褒められたものではなく、瓦斯戦で見えかけた曙光がまた消え失せたかと思いました。再三茶野に潰され、たまにボールをキープできても前の3人の動きがバラバラな上にそれ以外のフォローもなくて出しどころがなく、やっぱり最後は潰される。もちろんシュートらしいシュートは終盤まで皆無。それでも高原は懸命にボールを追ったんですな。達也が退いた後は守備の負荷が増えて体力的に厳しかったと思います。相馬のクロスにどフリーで合わせたこの日唯一のチャンスも川口に阻まれてロスタイム突入。ああやっぱり今日もダメかと思った矢先に転がり込んできたカウンターのチャンス。エリア内での深い切り返しでガンヲタを転ばして決めた高原らしいゴール!!!

 なんかこれまでの苦労がやっと報われたか!!!っちゅー感じ。終盤に永井が良く決めるゴールとは違う、重い重いゴール。

 調子は明らかに上向きだったにも関わらず結果だけがついて来なかった高原にとってこのゴール、しかも古巣から奪ったゴールが起爆剤になりますように。

---達也--高原---
-----ポンテ----
相馬-細貝--啓太-平川
-堀之内-阿部--坪井-
-----都築-----

69分:達也→暢久
78分:啓太→堤
82分:ポンテ→エジミウソン

---前田--カレン--
-----ジウ-----
山本--------駒野
---上田--ロドリゴ--
-加賀--田中--茶野-
-----川口-----

65分:上田→犬塚
80分:ジウシーニョ→萬代

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 勝ち点3に加えて高原ゴールという嬉しいおまけがついて来たとはいえ、芳しくなかった試合内容についても一応目を向けておきましょう。

 前半はさっぱりでした。代表合宿で負傷した闘莉王は強行出場を自重して阿部がCBに入り、五輪帰りの細貝がボランチでスタメン出場。イエロー累積の永井に代えてこれまた久々にポンテがスタメン。机上論的にはこれで問題ないはずですが、実際はこの入れ替えが前半の不振の主因になっていたように思います。

 立ち上がりからしばらくはどちらも攻勢に出てもシュートまで持ってゆけずに途中でボールを奪われてカウンターを喰らうの繰り返しだったように思いましたが、浦和はポンテが本調子にほど遠い出来でボールが落ち着かず。一方磐田は前田のポストプレーが効いて流れは次第に磐田へ。磐田は高さがないと思い込んでいましたが、前田がハイボールに強いのを恥ずかしながらすっかり失念しておりました(^^; なにせ怪我が多くて活躍しているのを見る場が少ないんで。国際舞台で点が取れるかとなると話が別でそこが頭の痛いところですが、あれだけやれれば即刻代表召集でしょう。そしてまた怪g(ry  浦和は守備面で闘莉王不在を痛感。

 この試合は3-4-1-2同士のガチンコだったのですが、ボールの落ち着きどころの差に加えて攻守の切り替えの速さの差も顕著。浦和はやっとこさボールを奪っても動いているのは前の3人だけ。しかもその動きがバラバラ。またボランチに阿部がいないとここっというところで攻めの枚数が足りない印象。おっとり刀で後方支援がやってきても肝心な場面で顔を出すのが啓太だったり、よりによって坪井!だったりして、それじゃ点は入らない。

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 なんやかやで時間の経過とともに次第に磐田が優勢になり、左サイドが駒野にやられがちに。駒野に2本きわどいシュートを撃たれ、前半終了間際には駒野クロス→前田、都築に競り勝ち→落としたところをカレンがゴール!!! とまぁ実に見事な展開で失点してしまいました。

 ただ終ってみれば磐田はこの1点だけだったのが敗因に。CK崩れからの上田→前田ヘッドは完璧にやられたと思いましたが、前田が阿部を押してファウルを取られた模様。
 
 逆に浦和は失点直後に同点に追いつき、一気に磐田に傾きかけた試合の流れを引き戻すのに成功しました。縦パスを受けた達也が強引に中央へ突入し、これまた強引にシュート。しかし「雨の日はとにかく撃て!」という格言(?)があるくらいで、これを川口が前に弾いてしまい(おいおい、それで代表GKかw)、詰めていたポンテが同点ゴール! 磐田のゴールと違って組み立てもへったくれもないゴールですが1点は1点。サッカーは組み立ての美しさを競うものではなく、得点を争うスポーツ。岩政くんはメモを取っておくように。

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 後半はポンテが若干調子を取り戻したのと細貝が積極的に前に出始めたのが奏功して浦和がやや息を吹き返した格好に。負傷者が出て磐田がボールを切るのか切らないのかはっきりしないでいるうちに浦和のカウンターが炸裂。一旦失いかかったボールを最前線で細貝が粘って、がら空きの右サイドを疾走してきた平川がゴール! 細貝が背負っていたのはなんと左WBの山本で、それじゃ磐田の左サイドはがら空きになりますわ。

 逆転された後の磐田。前半の好調ぶりはどこへやら。村井欠場で左WBに大抜擢された山本が使い物にならず、前半から攻撃は駒野のいる右サイドに偏りがちでしたが、それも後半は立ち上がりに少々見せ場を作っただけ。逆転されると途端にドタバタしてパスミス続出。当然ながら前田に有効なボールが入らない。内山監督(通称「ウチヤマハツドウキ」)は上田→犬塚という謎の交代を繰り出しましたが何の効果もなく、さらにちょろちょろ動き回って浦和DF陣に脅威を与えていたジウシーニョを下げて萬代を入れるという致命的な悪手を放つに及んでジ・エンド。闘莉王不在の浦和DF陣は高さがないのでパワープレーで局面打開したかったのでしょうが、可能性のあるボールは入らずじまい。萬代、シュート撃っとらんだろうwww

 もっとも選手交代の謎っぷりは浦和も良い勝負。達也→暢久はその最たるもの。水曜に代表戦で76分出場した達也を休ませるのは良いとしても、入れるのは暢久なのか??? しかも暢久はどう見てもボランチに位置しており、陣形は3-5-1-1、あるいは5-3-1-1に。1点を守りきる意図は明確ですが、後ろにベタベタ張らずに極力前線でボールキープして守るっちゅーのは無理な相談なんでしょうかね? 達也→梅崎、あるいは達也→セルはありだと思ったのですが、共に勝手に前に突っかけてボールを失ってしまうと判断されたのかどうか。

 啓太負傷で堤を投入し、堤はなんとそのままボランチに。サブに守備的な選手が堤と暢久しかいないというバランスの悪さが招いた大博打(=今季の補強失敗がもたらした結果でもあり)でしたが、磐田がそれ以上の大悪手を放ってくれたのでボロは出ず。

 疲労困憊の高原に代えてエジを入れようとしたところ、それ以上に疲労しているポンテが交代を要求したのか、慌てて「7」が光ったボードを引っ込めるドタバタ劇も。エジは相変わらずフォアチェックをしてくれないので少々イラっとしますが、カウンター要員としては使い手があります。そして期待通り高原のダメ押しゴールを演出。こういうのを見るとエジミウソンに最前線での基点を担わせ、さらに得点をも期待するゲルトが間違っていて、タスクを単純化すればモノになるという気も。もっともそんな選手に総額9億円なのか?という問題は残りますが。

 観客は45,000人強と週末の試合では今季最小。アクセスの良くない埼スタはナイトゲームの客入りがイマイチですが、観客が減ったのはナイトゲームのせいだけかな???

(追記)

ウチヤマハツドウキってあまりにも絶望的な戦局に恒例のファンサービスを忘れて、交代枠を一つ余らせたまま試合終了だったんだなw

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