【観戦記】浦和 0-1 神戸
ゲルトが今浦和のためにできる最善の手段は「辞表提出」です。解任すると違約金がかかるので自ら潔く辞任してください。もっとも違約金を中村弱化部長が自腹で払ってくれるのなら解任でも結構ですが。
首位争いをしている名古屋に今年4戦勝ちなしはともかく、リーグ中位クラスの神戸にも4戦勝ちなしどころか1分3敗。しかも闘う毎に試合内容が悪くなっています。皮肉なことに、今年の神戸戦は敗れたとはいえゲルトの初采配となった最初のナビスコ予選@埼スタがもっともマシなゲーム。その後ゲルト色(?)が強まるにつれて内容が悪くなり、4試合目はとうとうどこからどう見ても勝ち目がない惨敗を喫してしまいました。ゲルトが辞表を提出する理由としてはこれで十分です。
神戸の持ち味といえば素早い攻守の切り替えからの鋭いカウンター & 人数をかけたサイドアタック。神戸のサッカーは全然ぶれていない(いかんせん選手層が薄いので、長期離脱者が複数人出て戦績の上がらない時期もありましたが・・・)のに対し、ゲルトは就任当初からその場しのぎの連発&結局個人技頼み。これじゃ闘う毎に実力差が開くのは当然でしょう。
コンディションが十分でない選手を何人も無理使いしている上、シーズン終盤になっても選手間に攻守とも共通のイメージがないのでどこに走っていいのか判らない。従って動けない、動かない。こんな試合を残り何試合も見るのはもう沢山!!!
浦和のチャンスらしいチャンスは前半37分の細貝・エジ・高原の3連発だけ。それでも前半は神戸がミスを連発したことによってなんとか五分五分を保っていましたが、後半は運動量の差が顕著になって浦和の守備は大決壊。神戸に決定力があれば0-3くらいで終っていても不思議はない試合でした。逆に言えば神戸はこんな浦和相手に1点しか取れないからこそ中位に留まっているのでしょう。
試合終了後、南のサポーターに野次られた闘莉王がぶち切れたあげく号泣していましたが、闘莉王を叩くのは全くのお門違い。闘莉王のパフォーマンスは褒められたものではありませんでしたが、厳しい日程の中、怪我持ちの選手を使い続ける監督(岡田もな)こそ真っ先に責められるべきです。
この試合の唯一の収穫は、際どいシュートを何本も浴びながら1失点に抑えた山岸のリハビリに役立ったことくらいでしょう。
浦和の試合を見るってもはや何かの罰ゲーム。1点差でしかないのに、試合終了を待たずに家路に着く客が目立つのも無理はありません。
---高原--エジ---
-----ポンテ----
暢久-細貝--啓太-平川
--阿部-闘莉王-坪井-
-----山岸-----
56分:高原→達也
66分:暢久→梅崎
68分:坪井→堀之内
---吉田--レアンドロ--
大久保-------ボッティ
---金---田中---
内山-北本--河本-石櫃
-----榎本馬----
77分:吉田→鈴木規
89分:ボッティ→松岡
89分:大久保→柳川
逐一振り返るのも馬鹿馬鹿しいような試合でしたが、やはりこのことに触れざるを得ません。
左WB山田暢久。
相馬が負傷離脱でフツーなら平川を左に回しそうなもの(梅崎は守備に不安があるので頭からの起用は難しいでしょう)ですが、ゲルトの発想は斜め上を行っていました。
で、その結果はものの見事に凶。
前半の神戸はどういうわけか暢久をフリーにしてしまう場面が多く、暢久がエリア近くまで単騎突入する場面が何度もありました。しかし如何せん暢久は左でクロスが上げられず、しかもシュートコースはしっかり防がれているのでやむなく中へパスを出すだけ。しかもパスを出したらぼーっと突っ立っているだけ。これじゃ左サイドから厚みのある攻撃の出来ようがなく、浦和の攻撃は右に展開して平川のクロス頼み。しかもクロスの精度が劣悪。それでも神戸の前半の出来は悪く、件の3連発が決まっていれば引き分けに持ち込めたかもしれません。
しかし浦和の守備は前半から危なっかしく、暢久をわざわざ左に入れた甲斐も虚しく、浦和左サイドから前半2度ほど決定機を与えてしまいました。軽ーくぶっこ抜かれた暢久の尻拭いを必死に高原がやっていた時点で奇策「左暢久」の意義はほぼ失われたといっていいでしょう。
後半は頭からスパートしてきた神戸の前に浦和はタジタジ。左サイドで何の役にも立っていない暢久はともかく、ポンテの出来が最悪。マークが厳しいとはいえ、昨年までなら考えられないほどボールを簡単に失ってしまいます。動けないけれどもボールをキープできるからこそポンテの存在意義があるわけで、こんなにボールをしょっちゅう失うようでは動けないデメリットが顕著になってしまいます。啓太は相変わらず不調。前半攻守に活躍していた細貝は早々と消耗してしまったのか、後半はミスが目立つようになってしまいました。
要するに中盤壊滅。後半神戸は浦和の緩い攻めを軽く受け流しながら得意のカウンターやサイド攻撃を繰り出してきました。圧倒的に劣勢な戦局。ゲルトは奇策「左暢久」を悔い改め、早々と何か手を打つだろうと思いながら見ていたのですが、ゲルトが最初に打った手はなんと高原→達也。
高原もエジも出来は良くありませんでしたが、中盤が壊滅してそもそも可能性のあるボールが前線に入らなくなっているのにFW同士を代えてもなぁ・・・ 遅まきながらようやく暢久を下げて梅崎を入れましたが梅崎のクロスの精度が悪くて戦局を変えるに至らず。また運の悪いことに坪井が吉田と交錯して負傷退場して3枚目のカードを早々と切らざるを得なくなり、戦局転換の機会は失われてしまいました。業を煮やして前半から怪我持ちの闘莉王が何度も攻撃参加してきますが、決定機に結びつかないどころか神戸にカウンターの機会を与えるだけになる始末。
浦和は全く攻めの形ができず、神戸の攻勢を浴び続けて、ついにカウンターから失点。お約束のように闘莉王大作戦で反撃に出ましたが、チャンスらしいチャンスもなく試合終了。
埼スタに大ブーイングが鳴り響くのは当然です。
<試合後の監督コメント(浦和オヒサル)>
選手1人ずつを見ると、自分の力の100%のうち、70~80%しか出してなかったと思う。それは当然いろいろな理由があると思うが、この4万7千人が入った素晴らしい雰囲気の中で、しかも優勝争いをしている中なのだから、もうちょっと情熱やファイティングスピリット、自信を見せてほしかった。それが今日のキーポイントだったと思う。
|-`).。oO 惨敗は選手の責任ですか・・・そりゃチームもバラバラになるわなぁ・・・
(追記)
永井は万博遠征メンバーから外れたのに続き、神戸戦でもベンチ外。永井はゲルトの起用法に納得せず、自らベンチ外となることを選んだとの噂ですが、この件だけについて言えば永井が傲慢としかいいようがありません。セルや堤のように出場機会すら与えられない選手から見れば、たとえ不本意な使われ方であろうと永井は出場しているだけマシ。若手の手本とならないといけない30近いベテラン選手が何を甘えとるじゃ!
もっとも永井をベンチ外にしたゲルトは、闘莉王大作戦に移行した際にサイドからまともなクロスを入れられる選手がいないことに気づいて愕然としたでしょうが・・・
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