ギド、浦和監督を熱望
名将復活?ブッフバルト氏が浦和監督熱望(サンスポ 08.10.21)
元ドイツ代表で浦和OBのギド・ブッフバルト氏(47)がJクラブの監督就任を熱望していることが20日、分かった。同氏に近い関係者によると、他クラブからのオファーでも交渉の席に着く姿勢だという。浦和のゲルト・エンゲルス監督(51)は、22日のACL準決勝第2戦・G大阪戦(埼玉)の結果次第で去就問題に発展する可能があり、監督交代となればブッフバルト氏が最有力候補となる。
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浦和側の反応が全く見えないのでヨタ記事の域を出ないんですが、何分人脈が狭くて、しかも持ち込み案件にホイホイ手を出してしまうことで定評の高い中村弱化部長のことですから、ギド監督再任が一気に決まってしまう可能性があるんですなぁ、これが。
ギドは選手起用が硬直的だったにも関わらず、後任のオジェックやゲルトとは違ってベンチ組、さらにはベンチにも入れなかった選手に造反者がでなかった、端的にいえば選手のメンタルケアが非常に上手かった点に定評があります。浦和が数多抱える「強烈な個性を放つ個」を気持ちよく働かせるのに長けていた監督です。
しかし、就任当初(04年前期)の試行錯誤期間以外は、フォーメーションはほぼ一貫して3-5-2で固定。スタメンもほぼ固定。ボールを奪う位置の差こそあれ(04年後期は前目、06年は後ろ)、基本的に堅守をベースに強力なFW(エメルソン、ワシントン)に依存したカウンターが主体。また堅守といってもサイドをズコズコにやられる傾向は当時から顕著で、ただ現在よりははるかに中央が堅くて徹底して中央で跳ね返していた印象が強く残っています。
要するにギドは攻守とも戦術的に見るべきものは少なく、浦和が大きく個に依存したサッカーをやるようになった原点だといってもいいくらいでしょう(オフトは攻撃こそ個人=エメに徹底して依存していましたが、エメを生かすための組織的な守備を浦和にもらたしています)。強力なFWを欠いた05年に成績を残せなかったのはギドの限界を早々と示したものだと思います。
従って、オフトの遺産が残っていた04年時ならともかく、攻守とも組織立ったもの、戦術らしきものが何もなくなってしまった今の浦和の再建にギドは全く不向きでしょう。
浦和がこれ以上間違った方向に歩まないよう、フロントの方々が目を覚ましてくれることを願ってやみません。
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