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2008.11.16

【観戦記】08年天皇杯5回戦:浦和 2-2(PK 5-6) 横浜M

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 前半のズタボロ加減からすれば、よくぞ同点に追いついた試合というべきであり、それどころか突き放すチャンスさえあったのですから今の浦和としては上出来の試合でしょう。しかしエジが絶好機を逃したのが勝負の分かれ目。その後は選手交代の優劣が響いて横浜M(以下「鞠」)が流れを取り戻し、浦和は暢久に代わって投入された西澤が何本か枠内にミドルシュートを放つものの、PK戦にもつれ込ませるのが精一杯。しかもこの日のGKはPK戦に滅法弱い山岸。案の定一本も止められず、しかも浦和は6人目の啓太(=申し訳ないが、誰もが不安感を抱いた啓太・・・)が止められてしまうという、なんとも予定調和的な幕切れ。

 まぁ双方それなりに見せ場があり、日頃J1の試合を目にする機会の少ない香川の方々には十分楽しめる試合にはなっていたかと思います。ただあんまりな前半の浦和、そしてその時間帯に試合を決められずに同点に追いつかれてしまう鞠と、どちらもそんなに強くはないチームであることもまた明らかな試合でした。

 今年の天皇杯も早々と敗退。付け焼刃で採用した4バックはやはり札幌レベルでしか通用せず、鞠のようなリーグ中位クラス相手にも大苦戦を強いられるというごく当たり前の結果を受けて残りリーグ戦3試合、ゲルトはまた何か思いつくのでしょうか(苦笑)。

-----エジ-----
---永井-ポンテ-セル
---啓太--暢久---
相馬-堀之内-坪井-平川
-----山岸-----

81分:エジ→高原
89分:暢久→西澤
109分:セル→梅崎

20081115_marugame3

-----金------
--狩野----兵藤--
小宮山------田中隼
---小椋--河合---
-田中裕-松田--栗原-
-----榎本-----

75分:金→大島
83分:河合→坂田(兵藤がボランチへ)
106分:小宮山→清水

 前半の浦和はなんだったのでしょう? 4バックで闘っているのに、高い位置に顔を出してくる鞠の右WB田中隼への対応が実にあいまい。立ち上がり早々相馬が田中隼との1対1を強いられるどころか、田中隼を河合が追い越してサイドで数的不利を作られる4バックっていったいどんな守備してんねん??? まぁ札幌戦でゲルトが突然思いつき、その後今週ちょっと練習しただけの4バックですから完璧に機能するわけがないのですが、3-4-2-1の鞠にサイドをズコズコやられるくらいなら浦和はいつもの3-4-1-2でガチンコ勝負したほうがまだマシやん・・・ 

 前半田中隼に徹底的にやられた主因は左SHのはずの永井が全くといっていいほどサイドの守備をやらず(札幌戦の達也とは大違い・・・)、それどころか再三中央に進出したこと。啓太・暢久の両ボランチの出来もあんまりでDFラインに吸収されながら盛んに動き回る鞠の2シャドーに対して中央を防戦するのに精一杯でサイドまでケアできず。そして案の定最初の失点は左サイドから。

 左サイドがボロボロな上に浦和は動きの量及び質で鞠に完敗しており、あらゆる局面で競り負け、かつ後手に回りまくり。バイタルエリアで右から中央、そして左へを簡単にボールを繋がれてどフリーの田中隼のシュートを食らった辺りで大量失点を覚悟しました。実際その後も際どいシュートを浴びまくりましたから、そのうちの一つでも決まっていればこの試合はそこで終わっていたと思います。

 しかし、そこを決めきれないのが鞠の実力。前半鞠の厳しいプレスの前に中盤が全く機能せず、攻撃の形すら作れなかった浦和は鞠の息切れに乗じて前半残り少ない時間帯に反撃。右からのクロスをエジがシュート!これはバーに弾かれましたがセルが再度叩き込んで1点返し、浦和が息を吹き返しました。

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 後半は立ち上がりから浦和ペース。CKのこぼれを再度ポンテが拾って低いクロスをファーの堀之内が押し込んで同点!前半の様相からすれば奇跡的な浦和の同点劇。前半鞠は飛ばしすぎたのでしょうか、後半は中盤が崩壊してしまって共に中盤スカスカ。後半も早い時間帯からカウンターの掛け合いみたいな、ある意味お粗末な試合になってしまいましたが、こうなると代表組がごっそり抜けているとはいえ個の力が強い浦和ペース。ポンテ&セルを軸に再三右サイドから攻撃を仕掛けます。

---エジ-ポンテ---
--永井----セル--
---啓太--暢久---
相馬-堀之内-坪井-平川
-----山岸-----

 永井が中央に流れる傾向は相変わらずでしたが、ハーフタイムになにがしか指示があったのか、永井のポジションがやや低めになって守備をやるようになりました。セルもかなり中に入るようになって事実上4-2-2-2にシフト。両サイドにスペースができたので両SBが盛んに攻撃参加。これにより鞠のWB、特に田中隼を牽制することに成功して浦和が主導権を奪い返すのに成功しました。

 しかしセルのミドルシュートのこぼれ玉をどフリーのエジがシュートをGKに向けて蹴ってしまう大失態。どう見てもこれがこの日のターニングポイントでした。

 キムラコクオーは金に代えて大島、さらに河合に代えて坂田を投入して2トップ気味にシフト。なぜ坂田をベンチスタートにしたのかは謎でしたが、これが奏功して形勢を五分に戻すのに成功。この日の坪井のパフォーマンスは圧巻で、高さはないものの抜群のカバーリング能力でまさに最後の壁として鞠攻撃陣の前に立ちふさがっていましたが、スピードのある坂田の投入で坪井は坂田のマークに力を注がざるを得なくなり、また堀之内は高さのある大島とミスマッチが生じています。そういう状況下で浦和はしばしば2対2の局面を作られて対応に難儀。啓太がDFラインに入ってカバーしていたようではありますが、浦和はキムラコクオーの妙手=河合を下げて坂田を入れる超攻撃的な采配に終盤から延長戦にかけて悩まされ続けました。

 一方のゲルトの交代はエジ→高原。これはエジの出来もあんまりでしたが、代わって入った高原はそれに輪をかけて悪く、しかもこの交代が戦術的な意味を持たないところがいかにも辛い。後半残り少ない時間帯での暢久→西澤という思い切った交代には驚きましたが、これは攻撃面では大正解。鞠は西澤のマークが全く出来ておらず、西澤はどフリーでミドルシュートを連発。惜しむらくは枠内とはいえ全てGKが簡単に防げる範囲内でしたが、それでも勝ちに行く采配としては成功と評していいでしょう。しかし攻守のバランスという面ではかなり守備が危なっかしい面は否めず、鞠にもまた再三チャンスを与える結果になりました。何事にも表と裏がありますから、これはやむを得ないでしょう。

 残念だったのは延長後半脚が攣ったセルに代えて梅崎を投入せざるを得なかったこと。所詮個人攻撃の集合体でしかない浦和にあって、唯一連携というものを感じさせるセルとポンテ。この日の攻撃は終始その2人で織り成していたようなものでしたから、セルの離脱は痛恨事。梅崎自身は良くも悪くもない出来でしたが、如何せん突破力で今のセルに劣るうえに、誰とも連携が出来ていないので局面を変えるには至らず。

 PK戦での負けとはいえ、代表組を欠いた試合は今年とうとう一勝もできず。その原因は明白ですが、もう書き飽きたので割愛。

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