鳥取紀行(3)
(鳥取紀行(2)から続く)
鳥取駅から徒歩10分弱。駅前に広がる飲み屋街の一角に県庁所在地の市街地に沸く温泉として有名な鳥取温泉を利用した公衆浴場の一つ「日の丸温泉」があります。いかにも建て増しっぽい最上階は貸しスペースなのでしょうか?
外観は現代的ですが、内実は昔ながらの銭湯そのもの。番台のオバハンに350円払って入浴。入浴にあたっての注意書きは全国共通のものが貼られ、おまけに東京オリンピック誘致のポスターまで貼られているので、まるで東京の銭湯のよう。
浴室には長方形(といっても手前が若干弓なりに張り出していますが)の湯船が一つあるだけ。左側がバブル付きで右側が深めに掘り下げられています。塩化物泉らしいぬめりを少々感じますが、循環・加水・加熱・消毒と4拍子揃っているので、温泉だと言われなければわからないかも。それでも地元の方には人気があるのか、朝風呂を楽しむ方が三々五々やってきました。
鳥取の老舗駅弁屋「アベ鳥取堂」。鳥取牛とかあご寿司とかメニューを増やしてはいますが、何だかんだ言ってもカニ系の弁当が主力商品。
かに寿司とかにめしがありましたが、かに寿司はどこで食っても変わり映えがしないので、当たり外れのあるかにめし(1,100円)を選択。容器をかに型にしたのは福井と同じですが、心持ち横長のような気も。容器を同一規格にしてコストダウンを図っていたらそれはそれで感心しますが。
かにの鋏が2つ添えられていますが、中にはわずかながら肉が詰まっていました。
駅弁の「かにめし」って福井だとか長万部だとか、そういう駅弁屋の差よりもむしろ駅弁を調製してからの経過時間、言い換えればかにめしのコンディションの差のほうが味に与える影響がでかい代物。売れ残って廃棄寸前のものとか、寒いところに長時間置かれたものを食って美味かった試しがありません。今回の鳥取のかにめしは駅弁が売れる昼飯時という「良い時間帯に買いましたねぇ!」だけあって、満足ゆく出来でした。
写真には映っていませんが、福神漬が小袋に小分けされて添えられていました。
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