フィンケ記者会見に思う
フィンケはまだ浦和で何も成し遂げていないわけで、その言葉だけで踊ってもしゃーないなぁとは思いますが、なにせしばらくなーんにもやることがないので妄想に妄想を膨らませ、パンパンの状態で新年を迎えるのも悪くはないかと。
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藤口光紀代表
「去る6日に基本合意に至ったと発表させていただきましたが、今日ここにフィンケ氏をお迎えして発表できることをうれしく思っております。
本当の意味で強くて魅力あるチーム作りをすべき段階に来ているという認識から、チームマネジメントをはじめとする変革に着手しております。浦和レッズが長期的に追い求めるレッズスタイル、本当の意味で強くて魅力あるチーム、ボールも人も動く夢のあるフットボールを構築したい。その実現を目指すために、クラブとチームが一体となった組織作りを進めています。
そして本日、新しい監督としてフォルカー・フィンケ氏を迎え入れることが決まり、発表することになりました。ドイツはもとより、ヨーロッパでも指導者としての評価が高く、ファンからも絶大な信頼があり、人格者としても知られているフィンケ氏がレッズの監督に就任することを心から喜んでおります。私たちの変革とともに歩み、レッズスタイル実現のためのチーム作りをしていただける人と確信してオファーしたところ、浦和レッズを選んでいただけました。チームの変革ははじまったばかりですが、本当の意味で強くて魅力あるチーム作りという共同作業をしていければと思います。フィンケ監督に対しては、特に質の高いサッカーの実現や選手育成など、チーム基盤の整備に期待しております」
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冒頭からケチをつけるようで恐縮ですが、前にも記したように藤口社長の挨拶には一抹の不安よりは幾分大きい「ぼんやりした不安」を覚えるんですな。「浦和レッズが長期的に追い求めるレッズスタイル、本当の意味で強くて魅力あるチーム、ボールも人も動く夢のあるフットボール」ってなんなんだろう? そしてそれを具現化するためにどうしてフィンケを選んだのか?その辺がさっぱり判らない。
2008年初の所信表明でも”2008シーズンの浦和レッズは、「強くて魅力あるサッカー」をさらに求めていきます。” なんてことを宣っていましたが、その具体的な解がなぜオジェック続投であり、オジェック早期解任&ゲルト昇格だったのかはとうとう明らかにされないまま。そして出来上がったのは「弱くて面白くないサッカー」。
このところ急速に分厚くなっているwikipediaのフィンケ評によると、
・ショートパスを多用し、流れるようなパスワークを展開しゴールを量産するスタイル
・運動量が豊富で守備能力と意識の高い献身的なプレースタイルや、ショートパスを多用したビルドアップ能力に優れている選手を高く評価する。生粋のストライカーは滅多に起用せず、細かなパス回しとMFの走り込みを組み合わせた攻撃サッカーが身上。
とあって、確かに面白そうなんではありますが、残念ながらこんなサッカーって浦和の短くはない歴史の中でほとんどできたことはないし、やろうとしたこともない。
だからフィンケのやろうとしているサッカーと社長が求めている「本当の意味で強くて魅力あるチーム、ボールも人も動く夢のあるフットボール」と本当に刷り合っているのか?社長は言葉を紡いでいるだけでその中身は何にもなくて、フィンケに丸投げしているだけではないのか?フィンケを選んだのは単にバイエルンMの強力な推薦があったからに過ぎないのでは?そんな疑問が次々と沸いてきます。
それゆえチーム再建過程でフィンケの戦績が思うように上がらなかったら、我慢できずに社長は手のひらを返すのではないか? そういう危惧が拭えないんですわ。
もっとも手のひらを返すのは社長に限ったことではないのでしょうが。
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