フィンケ監督、大いに語る(09.2.10)
フォルカー・フィンケ監督 本日のトレーニングを終えてのコメント(09.2.10)
長いコメントからポイントと思われる部分を抜書き。
(プレッシングのトレーニングでは、ボール保持側の選手たち全員がボールを手にもったところからスタートしていたが?)
「ゲーム中に起こりうる様々な状況で、自分たちのチームがどのように動くかのトレーニングです。例えば、ボールを失った場合、ボールを失った場所がセンターなのかサイドなのかによっても、チーム全体がいつ、どのタイミングでプレスをかけるのか、動き方も変わってきます。」
(プレッシングのトレーニング後、ハーフコートゲームとなったが、その効果は見られたか?)
「少しずつ改善されてきていると思います。特にボールを失ったときのチームの動き方、ボール際での選手の動き方が、です。まず後ろに戻って守備を固めようとするのではなく、積極的にボールを奪いにいこうという姿勢がだんだん見られてきているので、その意味では少しずつ改善されてきています。」
(ボールを失った時点からはじまっているという認識が正解なのか?)
「ここで戦術の講義をするつもりは一切ありません。ただし、ひとつだけ言えることは、必ずしもボールに最も近い選手が最初にプレスをかけるというわけではないということ。なぜかといえば、ゲームではさまざまな状況が起こりうるからです。場合によっては、一切プレスをかけないこともあれば、違う選手がプレスをかけるということも十分出てくると思います。」
昨年あれだけ堅固だった浦和の守備がいとも簡単に崩壊してしまいました。従って今年はその再建が急務。浦和は長年3バック(5バックとも言えますが)を敷き、かつ04年後半を除けばほぼ一貫してリトリートして守る策を取ってきました(昨年はそれすらはっきりしなかったのですが・・・)が、フィンケは4バックを採用。しかもプレッシングによる積極的な守備に転換しようとしています。大きな方針転換なので根付くには相応の時間がかかりそうですが、今年攻守の中核をなすと目される阿部が監督交代直後のキャンプという極めて重要な時期に代表召集を免れたのは天佑と言っていいでしょう。
阿部を除くと都築・闘莉王・達也とセンターラインの選手がごっそり代表召集で不在なのは残念ですが、4バック&中盤で厳しくプレスを掛けるという守備のコンセプトそのものは代表も同じなので、代表組もそんなに違和感なくフィンケの指導についてゆけるかと。
(明治大学とのトレーニングマッチでは、選手たちからは「ボールの取られ方が悪い」という声が多かったが?)
「確かに早すぎるタイミングで、何度も何度もボールを失っていたのは事実です。しかし、それは彼らの戦術的な問題などではなく、単純に疲労が溜まっていることによるミスだったと思います。」
「しかし、私が非常に嬉しく思っているのは、疲労が溜まっている中でもケガ人が非常に少ないことです。さまざまなトレーニングを行なってきましたが、トレーニング中にケガをした選手はほぼいません。」(午後のトレーニングでは、坪井が途中から別メニューでランニングとなっていたが?)
「あくまで、慎重な形で別メニューでやるよう伝えただけです。通常なら、まったく問題なくチームトレーニングを最後までこなすことができたと思っています。しかし、彼に無駄な負荷をかけたくはありませんし、大きなケガをしてほしくないですから、慎重になって別メニューでという判断を私が下しました。」
「軽いケガをしている状況でトレーニングを強行したり、ケガを長期化させるようなことをやってはいけません。なぜかといえば、いろんな負荷が溜まっているときに無駄なことをやってケガをしてしまうと、チーム全体に迷惑がかかってしまうからです。」
この辺は紙に打ち出して、どこぞのヘボ代表監督の額に貼っておいてもらいたいもの。故障癖のある選手を酷使して案の定壊してしまったり、コンディションが良くないのが判りきっている選手を無理やり代表召集してさらにコンディション回復を遅らせたりと、借り物の選手を何だと思っているのでしょうか?
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