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2009.03.26

【観戦記】09年ナ杯予選:広島 1-0 浦和

 終わってみれば失点するまでの腰の引けたような、不甲斐ない時間帯が非常に惜しまれる試合でした。磐田戦同様先制され、その後守りを固める相手に苦しむという展開。残念ながら磐田戦と比べると決定機も少なく、GKの凡ミスにも恵まれず、そのまま1-0で敗戦。広島は後半ほぼ一方的に攻め込まれていたとはいえ、効果的にカウンターを繰り出して決定機の数ではむしろ浦和より上。従って1-0とはいえ文字通り広島の完勝といって差し支えないでしょう。

 ただフィンケが赤星、西澤、セルと若手を相次いで投入した後半にフィンケの目指すサッカーの萌芽らしきものが見え、完敗を喫したとはいえそれほど帰りの足取りは重くはありませんでした。この試合を見るとナビスコ杯を通じて浦和の主力は劇的に若返る、いや若返らざるを得ない予感がします。

20090325reds1

---高原--エジ---
原口-------ポンテ
---直輝--啓太---
平川-堀之内-坪井-暢久
-----山岸-----

61分:啓太→赤星
70分:西澤→高原
79分:エジミウソン→エスクデロ

20090325sanf1

-----寿人-----
---高柳--柏木---
服部-森崎和-青山-ミキ
--槙野-中島-森脇--
-----佐藤-----

75分:柏木→高萩
78分:森脇→盛田
82分:高柳→李

 浦和が寝ていた前半半ばまではパスサッカーの完成度の違いをまざまざと見せつけられ、浦和は最終ラインでかろうじて凌ぐ場面がやたら見受けられました。とにかく中盤でボールが取れません。やっとこさボールを奪ってもその位置が低くて、しかもパスミス続出で前線までビルドアップできず、最終ラインでたらたらボール回し。磐田戦の悪い時間帯と良く似た光景が前半はよく見られました。右から左へのサイドチェンジがしょっちゅうミスになるのにはげんなり。

 浦和は圧倒的に劣勢に立たされながらCB陣が佐藤寿人を厳しくマークして間一髪難を逃れていましたが、一本の縦パスがフリーの寿人に通り、それを寿人に見事に決められてしまいました。なんでこの瞬間だけ寿人のマークが外れているのかも謎ですが、運が悪いことにこの時間帯はエジが負傷でピッチ外。前目でプレスが掛けられずに高精度の縦パスを許してしまったのが失点の遠因でしょう。でも角度があまりない位置からの寿人のシュート。これには恐れ入りました。負け試合でも相手のプレーが賞賛に値するものであれば、ある意味サバサバします。

 先制されてから、それまで消えていたに等しい直輝がやおら目覚めたようで、ピッチを縦横無尽に駆け回る姿が目立ちはじめます。これまでポンテと原口がなんとかキープしてエジへスルーパスを出すぐらいしか攻め手がなかった浦和が直輝の覚醒と共に反撃。後半はセカンドボールも拾いまくって広島を自陣に釘付けにするのに成功しました。

 この日非常に面白かったのは選手交代。啓太に代えて赤星、そして高原に代えてセルを入れるかと思えば投入したのはなんと西澤。西澤投入時点でのフォーメーションはこんな感じでしょうか。

---エジ--原口---
暢久-------ポンテ
---直輝--赤星---
平川-堀之内-坪井-西澤
-----山岸-----

 引いた相手をコンビネーションで崩すに当たって、もとよりボールコントロールに難がある啓太を外すのは道理(その欠点を補って余りある危機管理能力があるからこそスタメンを維持しているのでしょうが)。さらに右SBに西澤を起用したのには驚きました。

暢久も守備に専念させればそんなに悪いSBではありませんが、判断が遅いのがコンビネーションサッカーを体現する上では致命的。個人能力差でなんとかしていた浦和の悪い癖がどっぷり染み付いているのか「やあやあ我こそわ」なんてすな、基本的に暢久は。従ってタイミングよく前方のスペースに顔を出しても結局のところクロスを入れることしかできません。

 その点西澤はポンテや原口と軽快に絡みながら前線に顔を出してきます。暢久とは逆に守備に難があるのでスタメンでは使いにくいのでしょうが、原口や直輝と共に「走りながら一手二手先を考える」能力を持っているような気がしました。

 ただ交代自体は成功だったとはいえ決定機を数多く作ることはできず、終始広島DF陣の周りでボールを繋いでいただけ。原口&直輝のコンビネーションだけにはパス交換で中央突破できる可能性を感じました(直輝のエリア内突入が一番痺れました!)が、それ以外はさっぱり。あれこれ手数をかけてもとどのつまりはサイドからクロスを入れるしか攻め手はなく、それを全部広島守備陣に跳ね返されてしまいました。

 情けなかったのはセットプレー。特にCKは闘莉王、阿部を欠いているせいか全く入る気がせず、得点機になるどころか相手にカウンターのチャンスを与えるだけ。広島もそれを見越しているのか、酷い時は前に3人残しています。そして案の定カウンターを喰らい、寿人を止めるために随分イエローをもらってしまいました。セットプレーはあまりにも工夫がなく、この辺の練習は手付かずなのかも。またセットプレーを全部ポンテに蹴らせるのもどうかと・・・

 最後はエジに代えてセル投入。一本惜しいシュートを放ちましたが、反撃もそこまで。

 原口&直輝の躍動感を体感できた半面、両ベテランSBと高原の停滞感が浮き彫りになった試合。中3日でやってくる横浜M戦でフィンケがどう修正してくるかが楽しみです。

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