ごらんアウェー:豊田2009(中)
(ごらんアウェー:豊田2009(上)から続く)
昼食は中岡崎駅前にある「大正庵釜春」へ。3Fくらいまでありそうな巨大店舗。
元来「釜揚げうどん」が売り物の店ですが、名古屋圏、しかも八丁味噌の本場に来て「釜揚げうどん」という選択はありえません。当然の如く「味噌煮込みうどん(1100円)」を注文。ただ周囲を見渡すと釜揚げうどんを食べている客がほとんど。他に味噌煮込みうどんを食っていそうなのはレプリカ着用の赤サポ1名だけだったかも・・・
うどんはやや固めながらもごくごく普通。山本屋みたいな生煮えと勘違いするほど歯ごたえの強い麺を期待するとかなりがっかりさせられます。また底で焦げついてしまった麺もあり、このあたりが八丁味噌の本場でありながら「味噌煮込みうどん」は品揃えの一つでしかなく、特段力を入れているわけではないことを実感させられます。
しかし濃厚かつ深みのある汁には大満足。韓国料理の「コチュジャン」同様、何を食っても同じような味になってしまうほど強烈な八丁味噌ですが、煮込みだと店によってコク、味の深みに差が出ます。
具は肉厚の椎茸、半熟状の玉子、鶏肉、長ネギ、かまぼこ、油揚げ等々値段の割りに具だくさん。
特筆すべきなのは量が多いこと。「味噌煮込みうどん」は別途ライスをつけるか、1.5人前にしないと満足できないのが通例ですが、ここのはデフォルトで1.5人分くらいあったような・・・
岡崎の観光名所(?)「八丁蔵通り」は非常に狭い上に、ちょうど通りの中央にある蔵が修復中で景観を損ねていることもあってがっかりの極み。
ついでに八丁味噌の工場「カクキュー」を見学。今や八丁味噌を作っているのはここと隣の「まるや八丁味噌」の2社しかないとのこと。先ほどの「八丁蔵通り」はちょうどカクキューの工場の裏に当たります。
カクキュー本社は何とも微妙なデザイン(「石屋製菓」の工場を思い出しました。)ですが登録有形文化財。昭和2年に建てられましたが今なお現役。
工場は自由見学ではなく30分毎にガイドが案内する方式で、暑い中中庭でしばし待たされました。
1回あたり30~40人くらいが狭い資料館や味噌蔵をぞろぞろついて歩くので、ガイドから遠い位置にいたり、写真撮影でよそ見をしたりしていると何の説明をしているのかさっぱり判らないまま30分が過ぎてしまいます。
NHKの朝ドラ「純情きらり」の舞台になって間がないのでその関係のパネルが多いのですが、それらは撮影禁止。「純情きらり」効果でその年は観光客が激増したとのこと。
ほのかに味噌の香りが漂う味噌蔵も公開(夏は発酵が進んで臭くてたまらんかも・・・)。巨大な桶は一度作ると300年保つとのこと。ただ竹の「たが」はそれを作れる職人がいなくなってしまったので、今は鉄のワイヤ製。但し鉄だと味噌桶内の塩で錆びてしまうので何年かに一度交換の必要があるそうです。
ツアーの最後に八丁味噌並びに赤出し味噌の味噌汁、そして味噌田楽をちょっとだけ試食。ずらっと並んで小さな紙コップで味噌汁の配給を受け、少々侘しい感は否めませんが、赤出しと比べると八丁味噌だけの味噌汁は単調な味わいだったかな?
工場見学が終わるとお土産に赤だし味噌をもらえます。なんともお得な工場見学ですが、かろうじて桜の季節に差し掛かったこともあってか、お客さん多すぎですな。
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