八王子城(上)
足腰の鍛錬を兼ねて八王子城址に行ってきました。
八王子城は小田原を本拠とする北条氏の枝城の一つで、甲斐方面からの攻撃に備えて1587年(天正15年)頃、北条氏康の三男・氏照が築城。
しかし、天下統一を進める豊臣秀吉の軍勢1万5千が来襲した際には、城主の氏照以下家臣は小田原本城に駆けつけており、八王子城内には城代の横地監物吉信以下わずか1000人程度。氏照苦心の巨城もわずか一日で落城という、北条氏の枝城に共通するトホホな歴史を持っています。
八王子城は標高445mの深沢山に築城された典型的な中世山城なんですが、さすが東京都というべきか、山麓には駐車場や管理棟が完備。各種案内板も充実している上、山頂にある本丸への登山道も実によく整備されています。
城は大雑把に言って山頂に置かれた本丸、松木・小宮曲輪など何段もの曲輪を配置した要害地区、城山川沿いの山腹に御主殿と呼ぶ館を構えてその東側にアシダ曲輪で防衛している居館地区、城山川に沿った麓に城下町を形成した根小屋地区などに分かれます。
最初に居館地区を訪れてみました。城山川を渡った先には大手門があったようですが、調査の後埋め戻されて遺構らしきものはなにもなし。
「古道」は現在整備中。
「曳橋」で再度城山川を渡ります。曳橋は両岸の基礎部分が残っていたものの、橋自体はどのようなものだったか不明。
挽橋を渡った先は御主殿へ向かう「虎口」。コの字型に屈曲して石垣で固められていました。
御主殿跡は広大な原っぱになっていて、建造物は一切無し。近在の方がお弁当を広げていたりします。
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