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2009.05.06

【観戦記】09年第10節 柏 2-3 浦和

 試合内容は今季最悪、完敗した鹿島戦よりも悪いといって差し支えないものでしたが、いったん逆転された試合を再度ひっくり返しての勝利。コンビネーションサッカーはどこへやら。時間の経過と共に力攻また力攻といった展開が目立ちましたが、前節に続いて「新式浦和」の不調を「旧式浦和」が救いました。逆転に成功した柏の逃げ切りが稚拙だったのに助けられた感も否めませんが、何が起こるかわからない大雨の試合では相手を崩しきれなくてもシュートを撃ってみる。できればCKを取る。結局手数の差(シュート20対6)がものを言った試合だったのかもしれません。

 良い形でボールが回せた時間は非常に少なかった(前半の10~20分と後半若干あったくらいか?)のは、千葉戦同様大雨の影響を受けたものかもしれませんが、それ以上に連戦にも関わらずスタメン固定で闘っている影響が大きいかと。前目の選手でまともに稼動しているのはエジだけ。ポンテと直輝は共に時々輝き、時々プレーキになる出来。直輝にくさびのボールが入ると相手が浴びせ倒しをかますが如くに潰しに来るのはもはや定番化。原口に至っては攻守とも何もできず、簡単にボールを失って柏にカウンターを許すていたらくで、前半だけで高原に代えられたのは当然でしょう。

 しかし交代で入った高原もこれといった仕事ができず。周囲の選手にいったん叩くのはいいのですが、その後の動きのスローモーさを見るとフィンケの志向するサッカーに全く適合していないような・・・ 前目の選手の出来がエジを除くをイマイチのためか、流れの中でチャンスができるのは結局のところ闘莉王が攻撃参加した局面がやたら多かったような・・・といっても最後まで闘莉王目がけての放り込みをやらず、丹念にパスを繋ぎ、盛んにサイドでオーバーラップを試みたあたりは「旧式浦和」もそれなりにモデルチェンジしていた証拠かと。
 
 スタメン固定に無理が来ているのは誰の目にも明らかですが、高原の出来は見ての通り。達也に依然復帰の目処が立たず、アレックスは戦術理解に問題があると見做されたのか、名古屋戦以降スタメン起用はおろか途中投入も新潟戦の一度きり。若手選手をテスト起用できるような楽な試合展開もないままここまでズルズル来てしまい、その結果スタメン組とベンチ組の戦術理解度の差が広がってしまってスタメンを代えようにも代えられなくなったのでしょうか?

 大雨の影響もあってボールを効果的に回せないのはある程度仕方ないかなと思いましたが、この試合でショックだったのはボールを危険な位置で奪われる場面が多かったこと。新潟戦ではボールを奪われてもある程度高い位置だったのでそのカバーのしようもありましたが、この試合は柏のプレスがきつい前半に中盤でボールを奪われる場面が多々。またボールを奪われたらすぐに攻守を切り替えて複数人でボールを奪い返すのが今季の浦和の特徴ですが、それも上手く機能せずに柏のボールキープを許す局面も多かったと思います(日刊して!によると浦和のボール支配率は58%とのことですが、その大半は後半半ば以上に稼いだものでしょう)。

 従って柏に昨年のようなカウンターの切れ味があれば前半で大差をつけられてそのまま負けた可能性もあったかもしれません。柏の1点目はスライディングタックルに失敗した細貝もいただけませんが、柏のサイドアタックが見事に決まった格好。細貝より早く立ち上がってクロスを上げたSB小林も良い仕事をしていましたが、坪井に競り勝ったFW北嶋も全盛期を髣髴させるナイスヘッドでした。ただ流れの中で決定機に至ったのはそれだけだったかな? 監督が変わってカウンター一辺倒からの是正を図っているのが悪いほうに転んでいるのか、昨年と比べるとボールを奪ってからの思い切りが失われたようで、シュートを撃つに至らずに結局浦和にボールを取られていたような・・・

 浦和はポンテCK→闘莉王→エジで早々と先制しながら10分ちょっとで同点に追いつかれ、さらにセットプレーで失点。坪井にあたったボールがフリーの石川の前に転がったやや不運なものでしたが、この日の浦和のセットプレーの守りはしばしば不安定でした。

 高原投入後も状況は好転せず苦しい時間帯が続きましたが、浦和にとって幸いだったのは柏に追加点を取る勢いがなくなり、守備一辺倒になったこと。90分持たない北嶋に代えて大津を投入。てっきり李を最前線に上げるものと思いましたが、大津が北嶋に代わってそのまま1トップのような格好に。快速FWにカウンターを狙わせたつもりなんでしょうが、2度ばかり見せ場はあったものの坪井を振り切ってシュートを撃つ域には達せず。さらに柏はDFラインどころか全体が下がり気味なってしまい、大津が最前線で孤立状態。これではセットプレー以外で追加点を取るのは困難。

 それでも清水や新潟のように中央を固めて守りきる能力・意思があれば柏は2-1で逃げ切れたような気がしますが、後半30分を過ぎて足が止まりだしたにも関わらず高橋監督はその状況を放置。足元が悪い中で故障明けのフランサ投入を躊躇うのは判らなくもありませんが、攻撃的な選手を入れて闘莉王が中盤にあがりっぱなしになって前掛りの浦和を牽制するわけでもなく、逆に守備的な選手を入れて守りきるスタンスを明示するでもなく、無為無策で浦和の力攻を許したのは新米監督の悲しさか。

 ポンテCKがオウンゴールを誘発(現地ではエジのゴールと伝えられましたが・・・)。決勝点はエジのシュートを菅野が弾き、さらに柏DFのクリアが直輝に代わって投入されたセルに当たったもの。運が良いとしか言いようが無いゴールですが、FWは詰めないと何も起こりません。逃げ切り要員としては失格の感があるセルですが、ビハインドで切羽詰った局面のほうがやることが単純になってやりやすいのか、セルの動きは千葉戦、清水戦よりも格段に良かったと思います。

-----エジ-----
原口---直輝--ポンテ
---啓太--阿部---
細貝-闘莉王-坪井-暢久
-----都築-----

HT:原口→高原
68分:直輝→セル
89分;ポンテ→堀之内

・原口の位置が低く、かつほぼ左に張り付いていたような格好だったので、4-2-3-1で表記。ポンテと直輝の位置は不定。

・高原が入ってからは明確な2トップ。っちゅーか、高原は最前線から動かないんですが・・・

菅沼---北嶋----李
--山根----栗澤--
-----杉山-----
小林-近藤--古賀-石川
-----菅野-----

56分:北嶋→大津
89分:栗澤→フランサ
89分:杉山→鎌田

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