飫肥散策(中)
(飫肥散策(上)から続く)
飫肥の名物といえば「おび天」。飫肥城大手門近くの「おび天茶屋」で試食してみました。向かいに「おび天蔵」という店があってライバル店かと思ったのですが、なんのことはないどちらも同じ「おび天本舗」が経営する店でした。
おび天だけ食っても良かったのですが、ちょうど昼飯時だったので「おび天うどん」(850円)を注文。といってもおび天の盛り合わせ(300円)にわかめうどん(550円)が付いて来るだけで、おび天がうどんにトッピングされているわけではありません。
盛り合わせには小判状のテカテカしているものと、鳥のから揚げに似た不定形のものとがあります。
小判状のほうはさつま揚げに似ていますが、同じ魚のすり身の揚げ物でも食感や味が全然違いました。硬めの豆腐、あるいは玉子焼のようなふわふわとした食感。そしてかなり甘めの味わい。甘みは黒砂糖から来ているそうですが、テカテカでちょっと脂っぽい表面が特に甘ったるい。うーん、これじゃ焼酎のアテには絶望的だし、ご飯のおかずにもならん。うどんに入れなくて本当に良かった(笑)。子供のおやつにはいいかなといったところでしょう。
こげ茶色の不定形のほうは細かく刻んだゴボウ入り。こちらはゴボウ効果で適度にサクサクとしていて、かつ甘みも抑えられているのでかなり食べやすく、これならまぁまぁと思いましたが、逆に言えば普通の野菜天と何が違うのだということにもなりかねず、本格的におび天を味わうには邪道かもしれません。
おび天は商品のバリエーションを増やして販売拡大に努めている模様。飫肥城下を一通り散策した後、「おび天蔵」で「えび入り(220円)」を一つ買い求めてみましたが、粉砕された海老の味わいがちょこっとするだけで、やはり全般に甘ったるさが支配。
残念ながら個人的には話の種として一度食えば十分でした。
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