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2009.06.22

【観戦記】09年第14節:横浜M 2-0 浦和

 今季開幕以来脈々と積み上げてきたものが全部ぶち壊しになったようにも見える衝撃的な惨敗でした。4-0くらいで負けていても何の不思議もなく、下手をすると昨年最終戦の再現となっていたかもしれません。

 立ち上がりはさほど悪い出来ではなく浦和右サイド中心に2度ほどチャンスを作ってはいましたが、15分過ぎには早くも膠着状態入り。それでも素早い攻守の切り替え&中盤のプレッシングで暫くは横浜M(以下「鞠」)にも何もさせていませんでしたから安心してみていたのですが、40分近くについに守備網が決壊。浦和右サイドで立て続けにDFラインの裏を取られ、鞠に決定的チャンスを与えてしまいました。

 とにかくこの試合はパスミスが多すぎました。比較的良かった時間帯でさえ、肝心なところでミスが出てチャンスをフイに。パスミスの繰り返しによって今季が生命線とするところのボール支配率が低下。前半闘莉王のロングフィードが目立ったのも中盤のビルドアップが上手く行っていないことの裏返しなんでしょう。そうこうしているうちに運動量も低下。こうなると

「ボールを支配できない&中盤でボールを奪い返せない → DFラインがずるずる下がる → 陣形が間延びしてますますボール奪取が困難」

という悪循環に。陣形が間延びすると当然ながら細かいパス交換はできず、ボールを持っている選手へのフォローも遅くなって簡単にボールを失いがちに。

 鞠は中盤でのビルドアップなんか省略して、立ち上がりから長短の縦パス一本(特にサイドからの縦パスが目立ちました)で浦和DFラインの裏狙い。浦和の中盤の守備が効いている時間帯は「これじゃまるで大宮」と半ば笑いながら見ていたのですが、浦和の中盤の守備が効かなくなるにつれてこれがものの見事に奏功。運動量で浦和を圧倒し、かつ鋭いカウンターをズバズバ。闘莉王の攻撃参加時を狙った2点目は浦和の対応もお粗末でしたが、鞠の狙い通りでしょうなぁ・・・

 後半の浦和はまるで昨年の浦和の生き写しのよう。選手交代も何の効果もなく、足の止まった選手間でだらだらボールを回して(しかもその間にも気の抜けたパスミス・・・)、思い出したかのようにクロスを入れて簡単に跳ね返され。多少可能性があったのは細貝が鞠右サイドを抉った場面くらいでしょうか。

 良かったと思える選手を見出すのが難しいほどの不甲斐ない試合。良かったのは最初の15分くらいといって差し支えないくらい乏しい内容。ナビスコ3連勝で意気上っていた浦和はいきなり失意のどん底に叩き落され、フィンケをもってしても建て直しに時間がかかるかもしれません。

20090621no014

---高原--エジ---
原口--------直輝
---啓太--阿部---
細貝-闘莉王-坪井-暢久
-----都築-----

67分:坪井→峻希
67分:原口→セル
89分:啓太→濱田

 フィンケはどういうわけか何の躊躇いもなく、代表組をスタメン起用。3人とも不出来でしたが、出来が悪かったのは何も代表組に限ったことではないので代表組に惨敗の責めを帰するのは妥当ではないでしょう。ただナビスコ快進撃の立役者といって差し支えない細貝を左SBに下げたのは失策と思います。ナビスコでは細貝が前の4人、そして両SBに推進力を与え、そのケアを啓太が十二分に果たしていました。ところが代わってこの試合CHに入った阿部はただいるだけの出来。

細貝をCHに入れるとなると当然ながら誰を左SBに据えるのかという問題が生じますが、永田は守備が危なっかしすぎてスタメン起用が難しいのであれば阿部を入れるしかないのかなぁ・・・ っちゅーか、若手育成に重点を置いて守備に目をつむって永田をスタメン起用するでもなく、タイトル獲得を目指して即戦力左SBを補強するでもなく、実に中途半端な今のフィンケ&信藤TDの判断・・・

 全員がコンディション調整に失敗したかのような散々な試合でしたが、気がつけばリーグ戦4戦勝ちなしで2分け2敗。続く神戸、山形と下位チームとの対戦で立て直しのきっかけを掴めるのでしょうか?

20090621no013

-坂田--渡邉--山瀬-
--兵藤----狩野--
-----小椋-----
小宮山-松田-栗原-田中
-----飯倉-----

83分:坂田→金
88分:兵藤→アーリア
89分:渡邉→水沼

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