【観戦記】09年第19節:浦和 0-3 名古屋
まるで昨年の終盤のような閉塞感の漂う試合内容。大分に不覚を喫したのはあながちピッチ状態だけのせいだけではないと思わざるを得ない低調な試合でした。
前半しっかりボールを繋げず、しょっちゅうボールを失っている時点でこの試合は失ったも同然。ボールを引き出す動きも少なければ、玉離れも悪く(特にポンテは厳しいマークを受けて再三ボールロスト)、高めの位置でボールを取られて名古屋の速攻を浴びる始末。
名古屋が単純にケネディにボールを蹴りだしてくれる分にはまだ良いのですが、浦和右サイド高めの位置で張っているマギヌンに出されるともういけません。対面の暢久の出来が最悪で簡単にクロスを上げられてしまったのがこの日守備面での最大の反省点。まぁそれ以前にボールポゼッションを保てずに名古屋にサイドで基点を作られている時点でゲームプランは崩壊していますから暢久一人を責めても仕方ありませんが。
マギヌンのクロスは悉く峻希の裏へ。そこへ小川やその後方から田中ないし中村が殺到。両CBがケネディに気を取られて絞りがちになり、それに釣られて峻希も絞ってしまうためか、峻希の裏を立ち上がりから何度も狙われて14分に早くも失点。どう見ても必然の失点。
フィンケはたまらず峻希に代えて直輝を入れ、細貝を左SB、直輝をCHに。しかし怪我明けの直輝はコンディションも十分でなければ試合感も戻っておらず、とうとう最後までさしたる役に立たず。
失点後も浦和はほとんど自分の攻撃の形を作れず、原口が左サイドからのカットインで一人気を吐いているくらい。後半になってようやく浦和らしいボール回しが見られるようになり、エジのポスト&原口エリア内突入というビッグチャンスも生まれましたが、原口の狙い済ましたシュートも枠の外。それでも粘り強く攻めていれば同点にはなるだろうと思っていたのですが、FKから名古屋が追加点。今度は引いた位置にいた玉田がどフリーでしたが、これもケネディに気を取られすぎたのかなぁ・・・
その後の浦和は糸の切れた凧のよう。またしてもマギヌンへの暢久の対応が緩慢で阿部がサイドに釣りだされ、クロスの先にはケネディ。ケネディに押しつぶされた坪井は気の毒でしたが、山岸のお手玉も何だかなぁ・・・
攻めても4×2の8人でベタ引きで守る名古屋を最後まで崩せず。サイドはある程度捨てて中央で跳ね返す守備網の引き方は対浦和の戦術として定番化してきた模様。名古屋は前回の対戦ではバイタルエリアがスカスカでしたが、今回はそこをきっちり修正。ラインが下がってもコンパクトな陣形を維持。浦和のCHやポンテにボールが入ったところではラインをやや上げて厳しくプレスをかけてきました。
浦和は中央にクサビのボールを入れたところで悉く潰され、サイドからクロスを入れても中に高さがないので全く効果なし。大きなサイドチェンジで薄いところを攻めるとか、ミドルシュートを試みるとか、ベタ引きの相手に対する工夫らしきものは何もなく、成すすべなく惨敗。
夏のフィンケサッカーはこんなものなんでしょうか?
-----エジ-----
原口---ポンテ--高原
---細貝--啓太---
峻希-阿部--坪井-暢久
-----山岸-----
33分:峻希→直輝
68分:高原→セル
73分:ポンテ→西澤
---玉田--大統領--
マギ--------小川
---山口--中村---
阿部-増川--吉田-田中
-----楢崎-----
76分:マギヌン→吉村
81分:ケネディ→巻
86分:小川→杉本
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