大分2009Ⅱ-(10)下関散策
(大分2009Ⅱ-(9)から続く)
門司港 13:20 (関門汽船) 13:25 唐戸
門司から対岸の下関に渡るルートは何通りかあって、以前「関門トンネル」を歩いて渡ったことがありますが、今回は渡し船に乗ってみました。
20人乗りくらいの小さな船をイメージしていたのですが、座席はバス2台分くらいありましょうか。また「門司港まつり」が開催されているせいか、普段は20分間隔のところ、10分間隔で運行していました。
下関・唐戸港までの所要時間はわずか5分。ただ運賃390円というのは埼玉高額鉄道並みじゃ・・・
激しく水しぶきを上げながら快走するため、車窓は絶えず水浸し。渡船はあくまでも日常の足であって、関門海峡を眺めるには全くの不向き。
唐戸港到着。唐戸港はもう一つ桟橋があって、「関門シーバス」と書かれたまっ黄色の船が泊まっており、巌流島クルージングを巡って関門汽船と激しい乗客の奪い合いを繰り広げていました。宮島航路と全く同じ構図ですが、古くから日本三景の一つとして知られ、そして今や世界遺産にのし上がった宮島と比べると、物凄く小さなパイの奪い合いのような・・・
門司港ほどのまとまりはありませんが、下関にも戦前の建造物がぽつぽつ残っています。その代表格が1915年竣工の旧秋田商会ビル。円柱状の塔屋がひときわ目立つ他、この時代としては極めて珍しいことに屋上庭園を備えています。
外観は至ってハイカラですが、館内は純和風。このギャップの凄まじさが大正という時代の象徴なのかも・・・
旧秋田商会ビルの横にはレンガ造りの下関南部町郵便局。1900年完成で、驚くべきことに今なお現役の郵便局。当然ながら現役の郵便局では最古。現役ゆえ、観光用に内部を開放してないのが残念といえば残念。
なお下関に残るレトロ建造物としては他に旧下関英国領事館が有名ですが、運の悪いことに保存修理工事中で外観すら見学できず。
唐戸はレトロ建造物が散在し、唐戸市場周辺の再開発も進んで観光客で賑わってはいますが、商店街には全くといっていいほど人気がありません。目の前にある下関市役所に移転の動きがあるようで、そうなると致命傷を負ってしまうような・・・
旧秋田商会ビル等がある唐戸の中心部からやや東に進んだところにある亀山八幡宮。御祭神は応神天皇・仲哀天皇・神功皇后・仁徳天皇で、859年に宇佐八幡宮から勧請。その後この地を支配した大内氏や毛利氏からも手厚い保護を受けたようです。
境内にデンと構える「ふくの像」。下関はいたるところふぐだらけ。
さらに東へ進んで赤間神宮へ。観光的には亀山八幡宮よりもはるかにメジャーですが、壇ノ浦の戦いにおいて幼くして亡くなった安徳天皇を祀ったものですから成立は亀山八幡宮よりもずっと後年。竜宮城を模した神門「水天門」が有名ですね。
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