宮崎駅にて
長らく放置してしまいましたが(^^; 南九州旅行記の続きです。
(飫肥散策(下)から続く)
宮崎の駅弁といえば「椎茸めし」。というか、幕の内弁当でない駅弁はこれしかない。宮崎駅では2段重ねの上等版も売っていましたが、廉価版(720円)を購入。
伝統ある駅弁ですが、内容は見た目どおり。超薄味の炊き込みご飯に椎茸、鶏そぼろ、そして錦糸卵を乗せただけの超シンプルな駅弁。これではあまりにも寂しいのでタケノコ、ゴボウ、ニンジン、あるいはデザートのリンゴなんかも入っていますが、どうも本体と微妙に合わないような・・・
ちょっとお寒い宮崎の駅弁事情ですが、宮崎駅、あるいは宮崎の鉄道が凋落の一途を辿っていて、駅弁を買うような長距離乗客が宮崎にほとんどいなくなってしまったことと無縁ではないでしょう。遠く東京・大阪まで鉄路で行く人はほぼ絶無。同じ九州島内の福岡ですらビジネス客を中心に急ぐ人は航空機。特段急がない人、安く行きたい人は高速バスで移動。福岡に限らず、九州島内の主要都市への移動は高速バスが便利で、宮崎の鉄道に残された活路は県内のローカル移動だけといって差し支えないでしょう。
宮崎駅の外観こそ非常に派手ですが、内実は非常にシャビー。島式ホーム2面4線の高架駅ですが、なんとホームの階段を下りるといきなり改札口。普通階段と改札口の間はスペースを取って売店や待合室、洗面所、あるいはそういう施設がなくともそれなりの人溜まり用のスペースを作るものですが、そういうものが全くありません。そういうスペースがなくてもなんら差し支えない程度しか乗客がいないということなんでしょう。
またこの改札口は2つあるプラットホーム毎に設けられています。非常に不合理な造りで、駅員は列車が着くごとに2つの改札口を行ったり来たり。当然列車が来ない時間は改札口を鎖で封鎖。まぁそれでも駅員が困らない程度の列車本数しかないことの裏返しなんでしょうが。
「どげんもこげんもなか!」な宮崎駅でした。
JR九州の誇るオンボロ特急で鹿児島へ向います。ボロは着てても心は錦。
| 固定リンク