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2009.10.21

【観戦記】09年第19節:浦和L 6-2 INAC

 前節すでに優勝が決まっており、プレッシャーから解放されたはずの浦和ですが、良くも悪くも落ち着きのない試合運びに終始。後半は30分くらいまでINACに押し込まれて何度かピンチもありましたが、結局のところ前半のうちにセットプレーで先手を取ったのが効いて、あとは前掛かりになったINACに対してカウンターで着々と加点。終わってみれば実力差相応とは思えないほどの大差がついた試合となりました。

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 いつもの浦和だとFWとSH、あるいはSHとSBでサイドに人数をかけて、相手サイドを崩してから中へクロスというパターンが目立つのですが、この日はSHないしFWをいきなり相手DFライン裏へ走らせるような「縦に早い攻撃」が主体。

 押し込まれて、なんとかボールを奪い返しても中盤できっちり繋がずに早めに前に蹴ってしまう場面が少なくなく、それゆえ「落ち着きがない」ように見えたのかもしれません。まぁINACのDF陣はラインを積極的に押し上げてくる割にはスピードに難があるのか、この攻撃が嵌りに嵌って大量点に繋がったので速攻自体は高く評価すべきものなのでしょうが(ボールを奪ってそのままフィニッシュに持ってゆくなんてトップじゃしばらく見ていないですし(苦笑))が、前半で4-1となって勝負事態は終わったようなものなのに、後半も同じようなドタバタとしたリズムで進んでINACの猛攻を許したあたりがこの試合の反省点かと。

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---北本--安藤---
堂園--------柳田
---庭田--高橋---
森本-矢野--熊谷-土橋
-----山郷-----

65分:堂園→松田
81分:高橋→熊谷
88分:北本→後藤

 スタメンはいつもの面々。同日ジュニアユースの試合があるので左SB竹山はお休みで森本がスタメン。

 試合は立ち上がりから積極的に前に出てくるINACに対し、浦和が中盤で防戦しながらカウンターで対抗する展開の連続。但し先制点はセットプレーで、柳田右CK→ファーで北本ヘッド。ふわりとしたシュートでしたが、ボールは弧を描いてGKの頭上を越えてゴールマウスへ。

 残念ながら早い時間帯に追いつかれてしまいました(バイタルエリアに入り込んだ選手への寄せが甘くて、後方から走りこんできた選手に繋がれ、DFライン前からどフリーでシュートを許す)が、今度は熊谷FK→エリア内での混戦から柳田がゴール。

 これで浦和は完全に試合のペースを掴み、その後堂園左から低いクロス→ファーでどフリーの安藤へ抜けて、安藤が冷静にゴール。安藤が左スペースへ走りこんで、折り返しを柳田がゴール(その前に北本?がDF2人くらいを引き連れて潰れているのがめっちゃ効いている!)と立て続けに追加点。一方、1点取られた後の前半の守備は右サイドを一度完全に破られた場面があったくらい危なげなし。

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 前半で4-1となり早々と勝負はついてしまった格好でしたが、いただけなかったのは後半。積極的に選手を代えて一層前掛りになって攻めてくるINACを右から左に受け流すといった芸風は身についていないようで、一緒になってドタバタしてしまった印象。後半から右SHに投入された9番(川澄)のスピードがかなり厄介で、左SB森本が狙い撃ちされてしまい、案の定森本が9番に振り切られたのを機に失点。その後も浦和左サイドからのループ気味のシュートがいわゆる「山郷ゾーン」へ飛んでバーを叩く場面もあり、なんだか不穏な雰囲気に。

 不穏といえば転倒したINACの選手が起き上がるついでに堂園の背中に蹴りを入れて場内騒然となりましたが、4審が目の前で見ているはずなのになぜかお咎めなしで試合進行。まぁこの場面に限らず、INACはラフプレーが多くて困りものでしたが。

 このまま試合が終わってしまうとまさに「竜頭蛇尾」になってしまうところでしたが、そこを救ったのが後半途中から堂園に代わって左SHへ投入された松田。松田はなんと今季リーグ戦初出場。レディースの選手は如何せん情報が少なく、試合に出ていないのは怪我なのか、コンディションの問題なのか、監督に干されているのか、あるいは単に実力の問題なのか、なんだかさっぱり判りませんが、この試合を見る限り松田が今季全く試合に出られなかったのは実力の問題じゃないんでしょう。

 この日珍しく右サイドで長い距離を走った土橋からのクロスに対し、ファーで松田がどフリーで受けてダメ押し(ここでも中央で安藤?が囮になってる)。さらに北本に代わって投入された後藤が中盤で相手ボールをカット → そのまま「オラオラ!」とシザースをカマシまくり、安藤→松田と繋いでゴール。後藤は堂園が長期離脱から復帰したのと入れ替わりにスタメンを失ってしまいましたが、よほど悔しいのかベンチ脇で前半から「出たい!」オーラ全開。でもさっぱり監督に振り向いてもらえないという「梅崎状態」に陥っていましたが、C・ロナウドばりの足技は健在のようでなにより。

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 松田・後藤、さらにこの日ベンチ入りした保坂。さらにベンチ外のエリとSH/WGに適性を持った選手がやたら多くて監督もベンチ構成に悩むところでしょう(その反面CH、特に高橋に代わるアンカー役がいないんだよなぁ・・・)。スタメンはほぼ固定されている反面、ベンチスタートは毎試合ちょろちょろ代えていて、今季ここまで全く出番のないフィールドプレーヤーは千野と岸川だけ。スタメン固定で結果を出しながらも控えメンバーのモチベーションを保たないといけない監督の苦労が見て取れます。

<試合終了時>

---松田--安藤---
後藤--------柳田
---庭田--熊谷---
森本-矢野--西田-土橋
-----山郷-----

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