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2010.02.28

【観戦記】10年XEROX杯:鹿島 1-1 G大阪

・G大阪は立ち上がりに決定機を2度掴んだもののそれを決められず、その後は次第に鹿島優勢に。鹿島がPKで先制してそのまま楽々逃げ切りという鹿島らしい試合展開になりかかりましたが、加地のシュートが小笠原に当たってコースが変わる「ラッキーパンチ」で同点。

・これで俄然試合は面白くなり、後半は双方チャンスがありながらも決めきれず。PK戦には興味がなかったので観ずに帰りましたが、名手遠藤がPKを外す椿事があって鹿島優勝。

・もっとも鹿島は本山がいないだけでほぼフルメンバーなのに対し、G大阪はペトロ、明神、山口、中澤と主力欠きまくり。しかも共にACL初戦を戦ったばかりながら鹿島はホームで中3日、G大阪はアウェーで中2日という条件の差を考えるとG大阪が苦戦しながらも善戦したといって良く、若手をテストできた点を含めて(結果は必ずしも芳しくはありませんでしたが)G大阪のほうが収穫が多い試合だったと思います。

・この試合で目を惹いたのは鹿島の守備の強さ。やや引き気味ながらもコンパクトな陣形で果敢にG大阪相手にプレスをかけまくってG大阪得意のパス回しを寸断。そこを交わされても慌てずにエリア前にブロックを作って相手にスペースを与えない。G大阪は先制を許した後反撃に転じるも全く手も足も出ず。加地のラッキーなゴールがなければそのままズルズルと負けていた可能性が高かったかと。

・鹿島はイ・ジョンス、フェリペと新戦力を加えながらも守備において高い連動性を保っている反面、立ち上がり早々の新井場のぼんやり然り、簡単に裏を取られる内田然り、ノープレッシャーなのにクリアミスの岩政大先生然りと個々人にらしくない凡ミスが続出。

・攻撃は長春戦に続いて流れの中での得点なし。前半は興梠が経験の浅い菅沼を手玉に取っているように見受けられましたが2度あった決定機を逃し、後半はフェードアウト。またマルキーニョスは本調子にほど遠いのかも。エリア内に侵入しながらフィニッシュに持ち込めずに転倒&シミュレーションを取られた場面が不調を象徴しているように思いましたが。終盤の絶好機もシュートはあろうことか枠外へ。

・新戦力のフェリペは相変らず良く動いていましたが、フィジカルコンタクトに弱いようでしょっちゅう転んでいました。G大阪相手にそんなにこけていたら川崎相手なら壊れるで・・・ そしてまたしても90分持たずに交代。代わって出てきた遠藤のほうが遥かに厄介に見受けられましたが、ブラジル人監督って往々にしてブラジル人を重用するんだよなぁ・・・でもジウトンは目を掛けてもらえず(笑)

・守備陣で唯一ノーミスなのはイ・ジョンス。既に京都で性能評価済みなのでよくやって当たり前といえば当たり前なんですが、この補強は文句なしに合格点。

・G大阪は立ち上がりに右サイドからビッグチャンスを作ったくらいで、後は得意のパスワークで鹿島守備陣を崩せず。新井場や内田の凡ミスを突いた好機もありましたが、それも決められず。

・守ってはレギュラーCB山口・中澤の負傷で出番が回ってきた菅沼が前半不安定だった(後半は落ち着きを取り戻しましたが)のと、明神不在が響いてか、DFラインとDMFの間を良いように使われる場面が目立ち、よくぞ失点しなかったなと思われる内容。遠藤が随分低い位置にいる場面が多い気がしましたが、それも守備面の苦戦を物語っているかと。遠藤に代わって中盤で攻撃の中核をなしていたのはルーカス。

・平井→宇佐美とFWに若手が起用されましたが、共にさしたる印象なし。一応ボールに絡んでいる平井はともかく、宇佐美はどこで何をしているのかさっぱり判らず。安田理も深い苦悩に陥ったままの模様(07年のXEROX杯で平川をボコボコにした頃の面影は全くなし・・・)で、G大阪も世代交代にしばらく苦労しそう。

---興梠--マルキ--
フェリペ--------野沢
---中田-小笠原---
新井場-李--岩政-内田
-----曽ヶ端----

65分:フェリペ→遠藤
82分:中田→青木

---チョ--平井---
二川--------ルーカス
---遠藤--橋本---
安田-高木--菅沼-加地
-----藤ヶ谷----

62分:平井→宇佐美

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