【観戦記】10年第5節:浦和L 4-0 湯郷
相変らず怪我人多発に苦しんでいるものの、ケチの付けどころがない会心の勝利。荒川&北本を欠いてFWの迫力不足は否めない状態にも関わらず、実力差以上の得失点差をつけられたのはリーグ連覇へ向けて非常に有意義。しかも4点も取ったのに得点者が全て違うあたりが今年の浦和の特徴なんでしょう。
試合になったのは前半20分くらいまで。この日は強風に見舞われ、風下でスタートした浦和はしっかりと中盤を作ってくる湯郷の前に立ち上がりこそ苦戦していましたが、サイドからボールを湯郷DFラインの裏に入れてFWを走らせる攻撃が嵌り始めて次第に浦和ペースに。
先制点は藤田がDFライン裏に出したボールを岩倉が拾ってそのままシュート。FW後藤がサイドに開いて藤田にパスを出し、SHがFWを追い越してスペースへ走りこんでシュートって「おい原口、これを見ろ!」と言いたくもなるような惚れ惚れする一連のプレーでした。
堂園や竹山が台頭して岩倉は昨年はスタメンから外れてしまいましたが、怪我人続出で掴んだチャンスを見事に生かす良い働きぶりでした。最後はバテバテなのは丸わかりでしたが(苦笑)
走りこんでくる岩倉へきっちりパスが出せる藤田もお見事。この日は中盤で圧倒的に優位に立っているせいか、藤田がその視野の広さ&展開力を披露する場面が多々ありました。これでもうちょっとフィジカルが強くなれば高橋の立派な後継者。
先制された湯郷はこれで早々と戦意を喪失したのか、その後は試合終了まで全く良いところなし。2点目は土橋のクロスを受けたエリア内の選手が湯郷DFともつれ合って倒れているうちに、こぼれ玉を松田が蹴りこんだもの。
これで村松監督は前節新潟戦から中3日しかないことを考慮したのか、後半頭から松田に代えて窪田を投入。ポストプレーが全く期待できない松田よりも窪田のほうが後藤との相性が良いように思えて仕方がないんですが、浦和はDFラインを上げようとはしているものの中盤のプレスが全く効かないというかなり気の毒な状態に追い込まれた湯郷を終始圧倒。
藤田→窪田、後藤→柳田→窪田(?)と2度ほどビッグチャンスがありながらも次第に2トップと中盤の間隔が開き出して攻勢もフェードアウトかと思った後半半ば過ぎに、CKからの流れで逆サイドのコーナーでボールキープしていた熊谷が急反転してエリア内突入。ラストパスを窪田は合わせるだけといった形で追加点。
この3点目だけでもお腹一杯なんですが、その後に待っていたのがびっくり仰天の森本ゴール。クロスボールがそのままゴールマウスに転がり込んだものですが、GK福元はゴールラインを割ると思い込んでボールを見送ったところ、強風でボールが急に曲がり落ちてゴールってなんちゅーお笑い草。試合終了後の談によると森本はレッズレディースでは初得点とのこと。
残り20分で怪我明けの北本を試運転。どう見ても「太め残り」なんですが、ボールが収まった時の安定感はやはり現有のFW陣ではピカイチ。中断明けには荒川共々本格稼動してもらいたいところ、っちゅーか稼動してもらわないとしんどいですわ。
浦和の守備は完璧。湯郷は単純な縦ポンではなく、中盤を作ってから浦和DFラインの裏へFWを走らせるという、ある意味前半の浦和と同じような攻撃を仕掛けようとしている風に窺えましたが、中盤が機能したのは前半半ばまで。
その後は陣形が間延びしてボールを追っても全く奪えず、体力だけが失われるという悲惨な状態に。ようやく浦和のミス絡みで中盤でボールを奪ったと思えば浦和の鋭いプレッシングであっという間に3人くらいに囲まれてしまい、なんとかFWへボールが出たと思えばそこには熊谷&矢野が待ち構えていてどうにもならず。結局前後半1本ずつむりやりシュートを放って山郷ゾーンを脅かしたくらいかな?
---後藤--松田---
岩倉--------柳田
---庭田--藤田---
森本-矢野--熊谷-土橋
-----山郷-----
HT:松田→窪田
74分:後藤→北本
86分:森本→堂園
P.S.
この日の湯郷サポはダンマクゼロ。レディースではビジターサポの頭数よりダンマクの枚数のほうが多いというのはよくある光景ですが、ダンマクゼロというのは見たことないです・・・
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