« 可以@神保町 | トップページ | 新潟L 2010 »

2010.05.09

【観戦記】10年第11節:浦和 2-3 横浜M

 鹿島や清水のように相手が強かったという感じは全くせず、磐田のように上手く守りきられたわけでもないだけに悔しい敗戦。

 とはいっても、暑い中での中2日という厳しい日程で後半は急速に消耗するのが判りきっているのに、守備で凡ミスを繰り返して常に相手に先手を許した挙句に3失点もしていれば、たとえ選手交代が的確であったとしても終盤巻き返すのは非常に難しいでしょう。実際は謎の選手交代で時間の経過と共に逆転どころか同点に追いつく目さえなくなってしまいましたが。

 渡邉の豪快な一発(暢久の寄せも甘いんだが、あれは撃った渡邉を褒めるべきかと)で先制を許したもののその後は圧倒的に優勢だった前半に2点目が取れず、それどころか前半終了間際に宇賀神の大失態で再度突き放されてしまった。この日の敗戦の原因はこれに尽きるかと。

 宇賀神の縦パスを受けて相手右SBの裏をスペースを突いた達也→ファーのポンテ→中央に飛び込んだ柏木と1点目の崩しは完璧。その後も横浜M(以下「鞠」)は引き気味に守ってはいるもののバイタルエリアの守備がやや甘くて浦和が軽快にパスを繋いで猛攻。しかし、FKも含めて3度バーないしポストにあたる不運もあって得点ならず。その後に相手ゴールキックを被ってしまう宇賀神痛恨の大失態・・・

 後半はCKからの流れで細貝→エジで再度同点に追いついたものの、今後は坪井がエリア内で山瀬に競り負けて渡邉に繋がれてまたもた失点。対応が稚拙だった坪井もさることながら、周囲の助太刀がないというのが早々と足が止まった浦和の退勢を象徴しているような場面でした。

 今の浦和は足が止まってしまうと攻守共にお話になりません。前節名古屋戦のように相手が先にバテてくれれば問題ないのですが、この日先に足が止まったのは浦和。意図的なものかどうかはわかりませんが、前半タコ殴りに遭いかけた鞠は結果的に体力温存で後半勝負という格好になり、それがものの見事に奏功。

 一方浦和は中2日での連戦にも関わらず前節と全く同じスタメンで臨んだからには後半途中で失速することはある程度覚悟の上だったはず。従って先制あるいはリードした状態で後半を迎えていれば、足が止まった時間帯に堀之内やマシューらを投入して逃げ切るようなゲームプランは念頭にあったでしょうけれど、宇賀神の大失態でそのプランが瓦解した後は全くリカバリーが効かず。この辺がフィンケの限界なんでしょうなぁ・・・ もっとも全知全能の監督なんてそうそうはいませんし、そんな監督はバカ高いのでフィンケの現状に特に不満はありませんが。

 3たび先手を取られたフィンケの放った手は宇賀神→原口。原口を用意していたのが判ったのでてっきり消耗著しい達也を代えるものだと思ったのですが、代えたのはなんと宇賀神で、細貝が左SBに下がり、柏木はボランチへ。これは大失着で左サイドの攻撃力が減衰したのみならず、達也同様消耗著しい柏木を3列目に下げてしまったがために攻守共に役立たない存在に。宇賀神を下げるなら単にサヌに代えたほうが遥かにマシだったと思いますが・・・

 後はセルを入れようがサヌを入れようが時既に遅しで、足が止まっている選手が続出している中では全く効果なし。前半は活躍したものの、後半早々と消えてしまった達也を最後まで引っ張ったのが非常に不可解で、W杯代表選出騒ぎがフィンケの眼鏡を曇らせたのかどうか。

 つまらないミスの連発で負けてしまったのも残念ですが、運動量を要求するフィンケサッカーで厳しいスケジュールをどう凌ぐかという問題は全くの未解決であることを露呈した感もありあり。しんどい試合、想定外の事態が起こった試合でもせめて引き分けに持ちこめるようでないと、今年もACL圏は難しいでしょうなぁ・・・

20100508no008

-----エジ-----
達也---柏木--ポンテ
---細貝--阿部---
宇賀神-坪井-暢久-平川
-----山岸-----

66分:宇賀神→原口
82分:坪井→セル
87分:細貝→サヌ

得点:20分 柏木、49分 エジミウソン

---達也--エジ---
原口--------セル
---柏木-ポンテ---
サヌ-阿部--暢久-平川
-----山岸-----

最後はこんな感じかなぁ・・・ 最前線と3列目が全く動けない中で2列目のドリブラーが右往左往。サヌは「俺に何をどうしろうと???」といった感じのまま試合終了。

昨年の後半だったら40分過ぎにはぞろぞろと家路に着く観客が目立つような展開でしたが、名古屋戦が良かったためかこの試合は最後まで試合を見届けていた方がほとんどだったかと。まさに「粘り強い応援」。

20100508no006

---渡邉--山瀬---
中村--------兵藤
---狩野--小椋---
田中-中澤--栗原-天野
-----榎本-----

77分:狩野→金井
82分:山瀬→坂田
90分:兵藤→水沼

得点:6分 渡邉、44分 兵藤、60分 渡邉

 中村にやられて負けたわけではないというのがある意味この試合の救い(笑) 中村は視野の広さとパス精度の高さこそさすがと思わせるものがありましたが、終始プレスから逃げまくりながら浮遊していたような・・・ これじゃ周りのフォローが大変やで。

|

« 可以@神保町 | トップページ | 新潟L 2010 »

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 【観戦記】10年第11節:浦和 2-3 横浜M:

« 可以@神保町 | トップページ | 新潟L 2010 »