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2010.05.16

【観戦記】10年第12節:仙台 1-1 浦和

 90分を通じて圧倒的にゲームを支配し、シュートも28本と撃ちまくっているものの、そのほとんどは枠外。シュート数の割りには決定機は僅少といった印象の試合で、結局得点は前半CKからのこぼれ玉をエジが押し込んだ1点のみ。

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 それでも仙台の攻撃は著しく迫力を欠いていたので1点でも逃げ切り可能だろうと思っていたのですが、先制後それほど時間をおかずにリャンのFKで追いつかれてしまいました。序盤から浦和が中盤で優位に立って試合を進めていたため、仙台の勝機はセットプレーだけだろうと考えていただけのですが、その懸念が現実のものに。

 後半頭から達也に代えてセルを投入。これが奏功して仙台左サイドを中心に深く抉る形が何度も見られましたが、それでもこれといった決定機は作れず、寸でのところで仙台CBに阻まれたり、シュートがジャストミートできなかったり。

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 前半の攻撃は両サイドからのクロスに終始し、しかもそのクロス精度に難があって点が入る感じがしませんでした。ところが、セルが入った後半はGKとCBの間に低いクロスを入れてみたり、マイナスのパスでミドルシュートを狙わせたりと多少工夫の余地が見られました。従って相手を圧倒していた割りには点が入らなかったからといってそんなに悪い試合とは思えません。昨年はパスは回せどもシュートにいたらなかったのに対し、今年は一応シュートに持ち込んでいるので進歩といえば進歩ですし。

 ただ残念なのは浦和の攻めが全部遅攻なこと。仙台は浦和の中盤のプレス網にたじたじになってしばしば割と高い位置でボールを失っていましたが、浦和はカウンターのチャンスで一気にフィニッシュに持ってゆけずに手数をかけたあげく、相手に帰陣の余裕を与える始末。特にセルは良い意味での強引さがありませんでした。もっともいつもはしょっちゅう強引に行き過ぎて「周りが見えてない」と叩かれてばかりだからその辺の加減が難しいところですが(今は達也が「可能性の乏しい強引なプレー」の罠に嵌っている気がします)。

 「パスを回して完璧に相手を崩す」という最終的な狙いは結構なんですが、いつもそればかりっちゅーのはまだまだ仮免運転中ゆえなんでしょうか。相手に応じて、局面に応じて柔軟に対応するステップへ進むにはまだまだ「形」の修練が足りないのでしょうか。

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 またこの試合で気になったのは攻撃面でポンテに依存しすぎなこと。契約更新で気分一新、ポンテが張り切っているのは傍目にも明らかで、また事実好調でもあったのですが、残念ながら終盤急激に失速。それと共に浦和の攻撃も沈滞し、終盤の選手交代が全く意味をなさない一因になったどころか、ポンテのボールロストから相手にカウンターのチャンスも。

 セルが復帰し、直輝の復帰も間近になって前目の選手が余り気味な中、来季のことまで視野に入れるとポンテの使い方は案外難しくなっているようにも思えます。

 ともあれ、ここまで相手を圧倒しながらも勝ち点3が取れないとなると苛立たしさが募るのはもっともですが、ピッチにモノを投げ込みたくなるほど糞試合だったとはとても思えないんですが・・・

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-----エジ-----
達也---柏木--ポンテ
---細貝--阿部---
宇賀神-坪井-摩周-平川
-----山岸-----

HT:達也→セル
80分:宇賀神→サヌ
87分:柏木→原口

 「滅多に怪我はしないがたまに風邪を引く」ことで有名な山田暢久が、その恒例の風邪で欠場。その代わりについにスピラノビッチがリーグ戦デビュー。FWに絡まれておっとっとという場面もありましたが、総じて無難な出来。もっとも相手FWはJ1では最弱レベルだったことを割り引かないといけませんが、高さはやはりただものではなく守備はもちろん、セットプレーでも威力を発揮。

 またロングフィードも正確。平川とのコンビネーションが怪しげでしたが、この辺は場数を重ねないとしょうがないかと。ナビスコ予選ではフル出場かな?

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---中島--平瀬---
梁---------関口
---千葉--永井---
朴--鎌田--エリ-田村
-----林------

63分:田村→一柳(負傷交代)
67分:中島→フェルナンジーニョ
85分:平瀬→中原

 仙台は最初からベタ引きだったわけではなく、DFラインを積極的に上げてかなり前目からプレスをかけてきました。でもそれがほとんど意味を成さないことが早いうちに判ったためか、後半は専らリトリートで守備。結果的にはそれが奏功したような・・・

 攻撃はほとんど見るべきもの無し。2トップにボールがほとんど入らないし、入ってもほとんど前を向けない。結局怖かったのはリャンの一発と前後半とも一回ずつあったCKくらいかなぁ・・・

 フェルナンジーニョを投入してカウンターでの一発狙いの様相を濃くしてきたのはよく判ったし、実際その展開になりかかったのですが、絶好のカウンターのチャンスでフィニッシュに持ってゆけないようではこの試合は引き分けで我慢せざるを得ないかと。

 逆に言えば浦和は是非とも勝ち点3が必要な試合展開だったのですが・・・

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