神戸2010(2):伏見の酒蔵巡り
(神戸2010(1)から続く)
「御香水」のところでもちょっと触れましたが、伏見は灘と並んで日本有数の日本酒の産地。今も大小の酒蔵が軒を連ねています。
上写真は大手酒造メーカーの「黄桜」が運営する「キザクラカッパカントリー」。日本酒や地ビールが楽しめるコーナーや売店に加えて「黄桜記念館」を併設。
「黄桜」といえばカッパ。小島功氏の手によるエロモード全開の雌カッパが特に強く印象に残っていますが、小島功氏のカッパは黄桜としては2代目で、初代は清水崑氏。上写真はその清水時代のもので、確かにエロ度合いが全く違います。
黄桜記念館では「懐かしのコマーシャル」を延々と流しています。
上写真は叶和貴子。今は高島礼子がCMに出ていますが、CMではこういう「日本酒=和服美人」といったステレオタイプから抜け出さないと日本酒の消費拡大は難しいかも・・・
そういえば斉藤清六は今どうしているのだろう・・・
伏見の街の南外れ、濠川沿いには「月桂冠」関連の施設が立ち並んでいます。上写真は月桂冠の旧本社を利用した売店兼喫茶店の「伏見夢百衆」。喫茶といっても当然日本酒も用意。
いかにも、といった感じの酒蔵が軒を連ねています。
酒蔵群の先に「月桂冠大倉記念館」。伏見の酒造りと月桂冠をテーマとする博物館です。
入場料300円を取られますが、お土産に缶入りの純米酒をもらえるので実質無料のようなもの。
規模の大小こそあれ、酒作りの工程を紹介する博物館はどこも似たようなもの。但し、ここの酒造用具は記念館や旧本社等と共に近代化遺産に指定されています。
この記念館で面白いのはどちらかといえば月桂冠自体の歴史を振り返ったコーナーのほうかも。上写真はベーブルース来日時(1934年)に作成された看板。
右側のポスターは当局からダメだしを食らってお蔵入り。まぁ戦前の話なのでやむなし。
最後はお楽しみの利き酒。今回は3種類の酒が出されました。最初は「ザ・レトロ」。明治末期に出たコップつき瓶を再現したもので、キャップがそのままお猪口になるどころか、揺れる汽車の中でも酒がこぼれない仕掛けが売り物。もっとも酒自体は甘ったるくて全く好みに合いませんでした。
2杯目は大吟醸生貯蔵酒「玉の泉」。これを頂けただけでもこの記念館に来た甲斐があったというもの。
3杯目は輸出用のプラムワイン。これは見なかった、いや飲まなかったことにします(苦笑)。
大倉記念館の裏を流れる濠川。淀川が京都・大坂間の主要交通路だった時代、伏見は京都の出入口たる河川港として栄え、多くの宿屋や問屋が建っていました。伏見の酒も三十石船で淀川を経由して大坂へと運ばれました。
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