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2010.05.31

【観戦記】10年ナ杯予選第5節:浦和 0-1 清水

 完敗した前節山形戦よりはもちろんのこと、勝った湘南戦と比べても格段に良い内容だったとは思います。しかし優勢だった時間帯に点が取れず、失速した終盤にお決まりの失点パターン-サイドからのハイクロス攻撃に屈して敗戦。

 「面白いサッカーをしているが勝負弱い」という06~07年あたりの浦和とは真逆のチームになってしまった現在の浦和。面白くてしかも強いチームになる可能性は垣間見えるものの、現状は一度歯車が狂いだすとどうにも修正が効かず、苦しい時間帯を凌ぎきれない様子。膠着した局面を打開する「スーパーサブ」的な選手がいない(いたとしてもフィンケが適切に使えるかどうか甚だ疑問ですが・・・)のも勝負弱さの一因でしょうか。

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 それにしても前半に3度、後半1度あった決定機が一つも決まらないようでは勝つのは無理な相談でしょうなぁ・・・ 清水は半ばサイドを捨てて中央で跳ね返す守り方をしているせいか、前半浦和は両サイドから何度もチャンスメーク。特に左サイドに大きく振って宇賀神が相手SBと一対一で仕掛けまくる攻撃はかなり有効で、宇賀神→エジというビッグチャンスを作りましたがシュートはGK正面。サイド攻撃だけではなく、こぼれ玉を拾って細貝、あるいは達也に代わって投入されたセルがドリブル突破からシュートと中央からチャンスを作ってはいましたが、いずれのシュートもポスト。

 後半も依然浦和が優勢でしたが、宇賀神が早々に消耗してしまったこともあってか、攻撃は次第に右サイド一辺倒に。しかも次第に運動量が落ちて陣形が間延びしてきたせいか細貝の攻撃参加も目立たなくなり、結局のところポンテ&サヌで右サイドを崩して、ポンテからエジで攻めているだけに。これじゃいかに良い形を作ろうとも相手はエジのフィニッシュだけ抑えておけばOKなのでいくら攻められていても相手は大して怖くないでしょう。時折エリア内に顔を出してくる柏木はまだしも、セルはどこで何をしているのやら・・・

 清水もかなり中盤のミスが多くてカウンターのチャンスもいくつかもらいましたが、こちらもバテバテで攻撃にスピードがなく、フィニッシュに持ってゆけず。唯一のビッグチャンスはGKと一対一になりかかった柏木が、急に何を思ったのかオフサイドポジションにいるポンテにパスという大失態でフイに。

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 後半30分あたりからは浦和は足が止まった選手が続出し、勝負どころで続々選手を代えて来た清水が一転して優勢に。ヨンセンのクロスに飛び込んだ山本真(?)のヘッドがバーを叩く大ピンチが敗戦の予兆で、最後は辻尾からのクロスを原がどフリーで叩き込んで勝負あり。その直前に浦和は宇賀神を下げて原口を入れ、細貝を左SBに回していましたが、その交代でマークに混乱が生じたのかどうかは判りませんが、いつも同じようなやられ方・・・

 勝てないのは運の要素が多分にあると思いますが、同じようなパターンで負けてしまうのは運のせいではないと思いますがね。

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-----エジ-----
達也---柏木--ポンテ
---細貝-堀之内---
宇賀神-摩周-暢久-サヌ
-----加藤-----

36分:達也→セル
81分:堀之内→啓太
86分:宇賀神→原口

・ナビスコ杯の最大の収穫はスピラがレギュラーで使える目処が立ったこと。この日はヨンセンと終始マッチアップしていましたが、時々手を使ってファウルを取られていたのが気になったくらいで、ヨンセンを自由にさせず。ヨンセンも途中からスピラとの対峙に嫌気がさしたのか、サイドでボールを受けていました。

・その一方、風邪をひいて休んで以来暢久のポカが目立つように。原をどフリーにしたのはないわ・・・

・加藤は立ち上がりに目測誤り&ファンブルと大きなミスを連発したせいか、前半は不安定なまま。暢久のバックパスを受け損ねてあわや「伝説のオウンゴール」という一幕も。後半は立ち直り、清水の激しいチェーシングにも全く動ぜず。

・サヌは終始攻撃参加を自重気味だったにも関わらず、終盤はバテバテ。未だにコンディションが良くないのか?

・宇賀神は前半伸二と睨み合いになる一幕も。伸二はついに「クソッタレ」コールを浴び、宇賀神は福西に食ってかかった千島に続いて、ある意味レジェンドに昇格。

・この日はここ数試合では最もいい出来のように見えた達也でしたが、削られて痛恨の負傷退場。

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永井---四千---藤本
--兵働----小野--
-----本田-----
太田-平岡--岩下-辻尾
-----西部-----

65分:兵働→山本真
78分:本田拓→大前
78分:永井→原

得点:87分 原

・100%負け惜しみなんですが、勝った清水はそれほど良い試合ではなかったかと。前半はヨンセンへボールを預けてもそのフォローが遅くて攻撃の形を作れず、セットプレーでチャンスを作るのみ。もっともサイドに基点を作って、逆サイドへ大きく振って浦和のSBと1対1、できれば数的優位を作ってクロスを入れる狙いははっきりしていました。

・勝負どころで続々選手を投入して足の止まった浦和を押し込み返し、狙い通りにサイド攻撃から決勝点を奪ってしまうあたりは見事ですが、一歩間違えれば大炎上していたであろう試合内容ですから「強い」とは思えないですな、全く。

・安易にボールを失わず、かつフリーにしてしまうと何を仕掛けてくるか判らない伸二。その一方、永井は何の怖さもない選手になってしまいました。残念ながら。

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