【観戦記】10年第6節:千葉L 2-2 浦和L
中断前の最後の試合。残念ながら開幕来6戦全勝でフィニッシュとはいかなかったどころか、前節とは打って変わって乏しい試合内容で引き分けに終わってしまいました。
浦和が良かったのは松田の先制点から前半終了まで。ところがその良かった時間帯でも後藤が左サイドに流れてからのクロスを中央に飛び込んだ岩倉が合わせ切れなかったのが惜しかったくらいで、両サイドから何度も形は作るものの決定機は作れず。
2トップが代わった後半は右サイドからの細かい崩しから柳田がエリア内に突入してGKと1対1になった絶好機があったくらいで、時間の経過と共に得点の臭いは雲散霧消。陣形が間延びして2トップが孤立。しかもその2トップが全くかみ合わず、SH共々千葉の4×2の守備網の中でもがいているだけといった印象で試合終了。
2点取りましたが、前半の1点は藤田のミドルシュートが千葉DFに当たったこぼれ玉が運良く松田の前に転がったもの。後半の1点はバイタルエリアでどフリーで前を向いた北本がダイレクトでぶちこんだものでこれはこれで見事なんですが共に相手を崩しての得点ではありませんし、相手守備陣を崩しての好機なんて上述の2回くらいしかありません。
逆に言えば千葉の守備は相当のもの。前半浦和が良かった時間帯だけはDFラインと2列目の間がぽっかり空いて藤田や庭田の侵入を許してしまいましたが、それ以外の時間帯は終始コンパクトな陣形を維持。しかもボールを奪ってから簡単に前に蹴り出さず、基本的にはカウンター狙いながらもしっかりと中盤で繋いできました。狙いは浦和の両SB、特に森本の裏。千葉の22番(安田)に森本は相当苦戦を強いられていましたが、攻撃に難のある森本が守備でもイマイチとなるとスタメン選考に首を傾げざるを得ません。
スタメンといえばこの日の2トップ。相手の守備がしっかりしていると、どちらもポストプレーが上手くないというのは攻撃を組み立てる上で相当しんどい。特に松田がまるっきりだめなので相対的にマシな後藤がやむなくポストプレー紛いをこなしていますが、あれは後藤本人にとってストレス溜まるでしょうなぁ・・・ エメ&トゥットの2トップでトゥットがポストプレーをやらされていた時期を髣髴させます(笑) そのうち交代を命ぜられた後藤が帰り際にペットボトルを蹴飛ばすんじゃないかと。
それでも浦和が先制して、後半頭から松田に代えて北本を投入。故障明けの試運転を兼ねたものと思われますが、北本の動きを見るとようやくポストプレーをまともにこなせるCFが出てきたなという妙な安堵感が生まれます。これで浦和の攻撃がどの程度変わるかが見物だったのですが、不意に2点取られて逆転された直後に後藤に代えて窪田を投入。結果的にはこの交代が大失敗で、北本&窪田はお互いにドタバタと、しかもバラバラに動いて全く噛みあいません。片方がポストプレーヤー、もう一方がドリブラーというのが2トップの望ましい姿だと思うのですが、その試みがわずか13分間に終ったのが非常に残念でした。
守備は今季初の2失点。失点場面以外では試合開始直後にDFの連携ミスでひやっとしたのと、FKが山郷ゾーンに飛んだのがあったくらいで相手に与えた決定機は少なく、数少ないチャンスを決めた千葉が見事だったとしかいいようがありません。もっとも浦和右サイドからのハイクロスへの対応を岩倉が誤った1失点目は十二分に防げたものだけに残念。2失点目はGKの頭上をハイクロスで左右に振られて、フィニッシャーがどフリーという完璧なやられっぷり。浦和が完全に押し込まれてからの失点というのは日テレ相手以外では滅多にありませんが、あまりにもボールウォッチャーだらけでこれまた残念無念。
---後藤--松田---
岩倉--------柳田
---庭田--藤田---
森本-矢野--熊谷-土橋
-----山郷-----
HT:松田→北本
58分:後藤→窪田
84分:岩倉→堂園
得点:24分松田、59分 北本
(千葉)49・58分深澤
P.S.
この日の試合会場はフクアリではなく市原臨海。バックスタンドが柱だらけで「パルテノン」と馬鹿にされ、今やトップチームには見捨てられた格好(J2に落ちても使わないところを見ると、もうトップで使うことはないんでしょうなぁ・・・)になってしまいましたが、メインスタンドは高さがあるので非常に見やすいんですな、意外にもこれが。
でも仮設スタンドがなくなって芝生席になってしまったサイドスタンドは結構新鮮でした。中央にその残骸と思しきプレハブ小屋みたいなのが残っていましたが。
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