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2010.06.23

【TV短感】フランス 1-2 南アフリカ

 内紛勃発でもはや試合どころではなくなってしまったフランス。先制&前半半ばで相手が一人退場になるという僥倖に恵まれたにも関わらず大量点を奪うどころかフランスに1点返されてしまった南アフリカ。どちらも決勝トーナメントへ進むには値しないことを証明したかのような、低レベルの試合でした。

 主力選手が大会期間中に監督と対立してチームを追放されるというのは歴史的には時々見受けられることですが、その追放に抗議してチーム全員が練習を拒否したというのは聞いたことがないような・・・ ドイツW杯は準優勝を飾ったものの、監督の能力は早くから疑問視されており、求心力も早々に失われてユーロ08はボロボロ。欧州予選もアンリのハンドでかろうじて突破しただけで、本大会では1分2敗、しかも得点わずかに1と「それってどこの弱小国だよ???」的な散々な成績で終戦。これじゃアンリのハンドで本大会出場権を失ったアイルランドも浮かばれません・・・・

 わずかに決勝トーナメント進出の可能性が掛かった最終戦はメンバーを大幅に入れ替え。追放されたアネルカはもちろん、エブラ主将やアビダル、ゴブ、マルダといった主力がベンチスタートになりましたが、メンバー入れ替えは戦術的なものではなく単に「造反劇の主力が外れただけ」との報も。ただでさえ連携に難があり、「この面子でこの内容かよ?」と言われて久しいフランスが戦術以外の理由でメンバーをいじらざるを得ない状態に陥ってはどうにもなりません(といっても後ろの面子はアーセナルだらけで守備だけはなんとかなりそうなんですが・・・)。

 南アのCKをGKロリスが被ってしまい、ディアビがクマロに完璧に競り負けて20分に失点。さらにその直後、グルキュフが相手ゴール前での競り合いの中で肘撃ちを犯して一発退場。一人少なくなったフランスは守備陣が整わないのか、右サイドを簡単に破られてさらに失点。これでフランスの決勝T進出は絶望的に。

 数的有利に立った南アがホスト国の意地で大量得点で決勝T進出を決めればそれはそれで面白かったのですが、後半フランスが態勢を立て直すと南アは攻め倦み気味に。もともとカウンターに持ち味があるチームなんでやむを得ないんでしょうが、全く数的有利を感じさせない拙攻ぶりで、やたらスルーパス一発を狙ってみたり、ミドルシュートを放ってみたりと攻め急ぎ傾向が顕著(もっとも狙い自体は悪くなく、GKロリスの好守が光ったという見方もできますが・・・)。2点目のようなサイド攻撃なんてすっかり影を潜めてしまいました。

 そしてあろうことかサーニャにぽっかり空いた中盤にスルスルと抜け出され、パスをリベリ→マルダと繋がれて失点。これで南アの決勝T進出の目も小さくなり、ロスタイムに遅まきながらサイド攻撃でビッグチャンスを作ったもののそれも実らず。

 南アはグループリーグを通じて「守りきれず攻めきれず」といった印象で、これじゃホスト国とはいえグループリーグ敗退も道理。長いW杯の歴史を通じて初のホスト国グループリーグ敗退という不名誉な記録を打ち立ててしまいました。

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