【本】サッカーの見方は1日で変えられる(木崎伸也)
・普段からサッカーを良く観ている人なら、特段目新しいこと、目からウロコみたいなことは書かれていないと思います。試合観戦後に、飲み屋であーでもないこーでもないと議論している最中に出てくるような切り口、ターム、言い回しが本文中にゴロゴロ出てきます。
・ただ、そうであったとしても試合を見る上で、チーム・選手を分析する上で普遍的かつ重要な切り口を整理し、しかも初心者にも判りやすく書き記した本はありそうでなかなかなく、その点では貴重な本だと思います。著者の趣味・思い込みだとか、最新トレンドと称するものをやたら押し付けるだけの本ならいくらでもありますが。
・サッカーが奥深いなと思うのは、この本の切り口だととても「良いチーム」とは言い難いにも関わらず、そのサッカーに魅力を感じてしまう人が少なくないこと。
・終始陣形が間延びしていて相手に良いようにボールを回され、サイドもバイタルエリアもスカスカ。おまけに自陣深い位置でボールを奪ったところで攻守の切り替えも遅くて、しかもボールホルダーをサポートする動きなんてほとんどない。にも関わらず、エリア内中央の守備だけはやたら固くて失点が少なく、しかもFWの超人的な個人能力で勝ちきってしまう。そんなチームが大好き!っちゅー人が少なくないんですわ、実際(苦笑)
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