神戸2010(2-3):延暦寺東塔・横川
(神戸2010(2-2)から続く)
今回比叡山へ行こうと思ったのは、単に「盛夏でも山の上なら多少は涼しかろう」と思ったまで。その判断は大正解でしたが、下界よりはかなりマシという程度で観光に不向きな季節であることには違いありませんでした(´・ω・`)ショボーン
延暦寺は平安時代初期に最澄により開かれた日本天台宗の本山寺院で、比叡山の山上から東麓にかけた境内に点在する東塔、西塔、横川(よかわ)など、三塔十六谷の堂塔の総称。
ケーブル延暦寺駅に近い「東塔」は延暦寺発祥の地で、参拝客・観光客で常に賑わっています。っちゅーか、延暦寺でもここしか来たことがない方が大半かも。
上写真は「根本中堂(国宝)」。現在の建物は織田信長焼き討ちの後、1642年(寛永19年)に徳川家光によって再建されたものである。最澄の時代から続く「不滅の法灯」があることでも有名。法灯は信長の焼き討ちで一時途絶えたものの、山形県の立石寺に分灯されていたものが移されて現在に伝わっています。
根本中堂は堂内はおろか、建物そのものも撮影不可。中堂前の文殊楼からその姿がちょっとだけ眺められるくらい。
文殊楼は1668年(寛文8年)の火災後の再建。根本中堂の真東に位置し、他の寺院における山門にあたるものだそうです。
大講堂(重文)。もとは東麓・坂本の東照宮の讃仏堂であったものを1964年に移築。重要文化財だった旧大講堂は1956年に火災で焼失。
延暦寺は数々の名僧を輩出したことでも知られ、日蓮、道元、栄西、法然、親鸞、一遍ら日本仏教史上高名な僧の像が大講堂に安置されています。
1980年再建の法華総持院東塔。多宝塔型の塔ですが、通常の多宝塔と異なり2層目が円形ではなく方形になっています。
東塔から数kmほど北はずれにある横川(よかわ)まで足を伸ばしてみました。比叡山内は30分置きに巡回シャトルバスが運行されています。運賃がバカ高く、横川への往復には一日フリー乗車券(800円)を買っておくのが吉。単純往復だけで元が取れます。
横川まで足を伸ばす参拝客はかなり少なく、心の安らぎを求めるには絶好の地。上写真は横川中堂。1971年に鉄筋コンクリート造で再建されたもの。
こちらは元三大師堂。 春夏秋冬に法華経の論議を行うことから四季講堂とも呼ばれています。比叡山延暦寺の中興の祖として知られる良源の像を祀ったもので、「元三大師」は良源の通称。
面白いことに元三大師堂は「おみくじ発祥の地」とされています。もちろん良源上人が創始者。
なお上写真の「ショッカーの黒戦闘員」みたいな奴は、良源上人が修法中に鏡に映った姿を弟子に写させた「角大師」とも言われるもので、厄除けのお札になるとか。
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