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2010.09.19

【観戦記】10年第23節:浦和 1-1 清水

 勝ちきれなかったが負けもせず。結果・内容とも満足はできないが失望感もない。清水がベストメンバーだったのに対し、浦和は怪我人だらけで2種登録の岡本すらスタメン起用せざるを得なかったにも関わらず、終始優勢に試合を進められただけで良しとすべきなのかもしれません。もっとも今の浦和ならメンバーが揃ったところで似たような結果・内容かもしれないんですが。

 ただ誰が出ても普段どおりの闘い方ができ、しかも上位チーム相手にそれなりに闘えるって08年頃には考えられなかった話で、遅々として結果は出ないんだけれども、それなりに組織化が進んでいることが判る試合でした。

 ほぼ互角の立ち上がりでしたが、市川のミスに乗じて、サヌ→ポンテ→エジを綺麗に繋がったカウンターで先制。その後も浦和が優位に試合を進め、ゴール前の混戦からエジが粘ってエリア内正面からのポンテシュートは惜しくも枠外。原口がDFライン裏に飛び出るもシュートがGK直撃と絶好機で追加点を奪えず。浦和が勝ちきれなかったのはこの2度の逸機に尽きるかと。

 後半は清水が引いてカウンター狙いに徹した風なせいもあってか、ボールは一方的に浦和が支配。負傷したポンテに代わって後半頭から投入された達也が後半半ばくらいまではそこそこ機能。エリア内中央で原口のパスを受けてDFライン裏に飛び出る絶好機がありましたがシュートはGK西部に当たり、しかもゴールマウスへと転がったボールはゴールマウス寸前でボスナーがクリア。

 引き気味の清水を浦和が一方的に攻めるってフィンケ監督になってからは御馴染みの光景ですが、中央で一人ぼっちで待つエジに単純にサイドからクロスを入れても意味がないことは多少選手達も意識し出したようで、アーリー気味にDFラインとGKの間へ低いボールを入れてみたり、がちがちに固められているバイタルエリアではなく、エリア斜め前からミドルシュートを撃ってみたりと工夫は窺われましたが、今日も清水守備陣を崩しきれず。スタッツを見れば決して堅固とは言いがたい清水守備陣ですが、カウンター狙いに徹してしまえば依然堅固。

 浦和は元来駒不足。しかも唯一の大駒=達也を早い時間帯に投入せざるをえなくなったのがケチのつきはじめ。後半半ばには原口が電池切れ。さらに峻希に続いて岡本も足を攣ってしまって選手交代はそのケアだけで精一杯で、交代枠をうまく使うことで勝利を手繰り寄せるのは難しかったかと。負傷から戻ってきた達也も90分はおろか45分も難しい様子で、終盤は全くキレを失ってしまいましたし。

 守備は磐石にはほど遠かったかな? サヌの裏は終始狙われ続け、スピラがサイドにつり出されるとどうにもいけません。この日唯一の失点はまさにその形で藤本にスピラが応対せざるを得なかった時点でちょっと辛いものがあったかと(もっとも藤本がゴールラインを割ったと思って浦和守備陣の一瞬集中が切れた臭いようでもあり・・・)。

 複数人がボールウォッチャーになって、後方からの飛び出しを掴まえきれていないとか、ファーで相手がフリーとか、相手のフィニッシュのミスに助けられただけとしか思えない場面も多々。終盤枝村にポスト直撃弾を浴びてしまいましたが、あれが決まっていれば対清水戦でいつもの負けパターン。とはいえ、そこを何とか凌いで勝ち点1はもぎ取ったあたりはほんのちょっとなりとも進歩したんでしょう。

20100918no021

-----エジ-----
原口---ポンテ--峻希
---柏木--細貝---
サヌ-摩周--暢久-岡本
-----山岸-----

HT:ポンテ→達也
77分:岡本→堀之内
82分:原口→高崎

得点:19分 エジミウソン

負傷した平川の代わりに右SBに抜擢された岡本。岡崎に裏を取られる場面もありましたが、スタメンデビュー戦としてはまずまずの出来。逆サイドのサヌが前に上がりまくりなので攻撃参加は自重。

FC東京戦に続いてSHに起用された原口&峻希。共にカットインが得意で、前半はエジがサイドに流れて清水の高いDFラインの裏を突き、空いた中央を原口なり高橋なりが突くという従来にはあまり見られなかった攻撃パターンが散見されましたが、昨年よくあった「パス回しのためのパス回し」から脱却しつつあるのがはっきりと判るのは実にいい傾向。残念ながら後半半ば以降は共に消耗著しく、これといったチャンスに絡めませんでしたが、この日見せた両者の躍動感は将来に大いに希望を抱かせるものでした。

守備で面白かったのはヨンセンへのファーストアタックが概して暢久で、そのカバー役がスピラだったこと。ヨンセンがやや引いている時でさえ、ヨンセンへのロングボールには暢久が競りに行ってましたから、ヨンセンがスピラを嫌って暢久のほうへ動いていた結果とも思えず。

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岡崎---四千---藤本
--兵働----小野--
-----本田-----
児玉-ボスナ--平岡-市川
-----西部-----

68分:藤本→山本真
74分:小野→枝村
85分:岡崎→原

得点:38分 岡崎

負傷から戻ったばかりの小野はベンチスタートとの予想でしたが元気にスタメン出場。前半半ばくらいまでは要所へパスを繰り出して浦和守備陣に脅威を与え続けましたが、運動量の少なさは如何ともし難く、しかも前半何度か交錯して足を痛めた風だったこともあって次第に後ろへポジションを下げ、後半は完全に消えてしまいました。清水がカウンターに活路を見出さざるを得なかったのは小野の不振が一因かも。

また清水はサイド攻撃が持ち味だと思いますが、この日は両SBともほとんど良い形で攻撃に絡めず。清水に勝機がなかったわけではありませんが、清水のペースではなかった試合だったのもまた明らかかと。

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