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2010.09.13

【観戦記】10年第22節:FC東京 0-1 浦和

・酷暑はピークを越えたとはいえ、蒸し暑さの残る味スタで選手が頑張っているのは手に取るように判るとはいえ、両チームとも内容は甚だ低調。夏のサッカーはこんなものと諦めるべきなのでしょうが、浦和は怪我人だらけの状態で勝ち点3をきっちり手にしたことで内容の乏しさを補って余りある何かを手にしたような気がしました。

・浦和唯一の得点はPK。柏木の縦パスがエジ→原口と繋がったところから得たPKでしたが、PKを与えたのはまたしても森重。今年のFC東京(以下「瓦斯」)戦はともに1-0、しかも唯一の得点はPK、そして共にPKを与えたのは森重。さらにいえば共にしょっぱい内容となんだかなぁの揃い踏みになってしまいましたが、森重は浦和戦だけではなくあちこちで敗戦に直結するような不要なファウルを犯している模様。浦和は昨オフ森重獲得に失敗し、やむなくスピラノビッチを招聘した格好になりましたが、まさに塞翁が馬というかなんというか。

・浦和は前半からボール支配率で圧倒し、さらに後半PKで先制したものの、それまでゴールに近かったのはどちらかといえば瓦斯。前半終了間際にはスカスカのバイタルエリアを突き進んだ梶山のシュートがポストを叩き、後半10分くらいには浦和左サイドからのクロスに椋原がヘッド(山岸かろうじてセーブ)。でも「チャンスの数だけなら日本一」「決定力のなさも日本一」の瓦斯は死んだ子の歳、いや決まらなかったシュートの数を数えても仕方がないわけで・・・

・一方浦和はPKで先制するまで、ボールは支配しているものの決定機といって差し支えないのは後半立ち上がり柏木のシュートくらい。他は前半30分くらいの左サイドに流れたエジ→サヌのヘッドと、ポンテのシュートに多少可能性があった程度(ともに枠外)。前半は原口、後半はこの日スタメン起用された峻希も盛んにドリブルで敵陣に挑むものの、エジのポストプレーがほとんど機能しないこともあってか、結局のところボールは横に横にと進むだけ。たまに縦にボールを入れれば簡単にボールロスト。やっとこさバイタルエリアで前を向いたかと思えばシュートは撃つ寸前でエリア中央を固める瓦斯守備陣にブロックされて不発。

・PKを得た場面は珍しく縦パスがエジ→原口と繋がりましたが、エジが不振な以上に2列目との距離感も良くないんでしょうな、多分。

・一方守備はまずまず。代表帰りのスピラの出来は出色で、欧州遠征帰りの疲れを微塵も感じさせず。細貝も広範囲を走り回っていましたが、基本的に柏木が前、細貝が後ろにいるにも関わらず、細貝が瓦斯のボールホルダーに対して果敢にアタックしてしまい、結果的にバイタルエリアに大穴が開いて気持ちが悪い場面(前半終了間際に梶山にやられかかった場面が典型?)もままあり、この辺の修正は急務。コンディションが最も心配されたサヌはある意味普段どおりで、後半立ち上がりから15分くらいまでは瓦斯の攻勢に晒されまくってプチ炎上。

・後半30分くらいから浦和は全く動けなくなってしまい、4分とやたら長いロスタイムには忌まわしい記憶がフラッシュバックしまくりでしたが、何とかかんとか逃げ切りに成功。CKのこぼれ玉をどフリーの徳永に撃たれた時は冷や汗をかきましたが、シュートはバーを直撃。ナビスコ杯を戦った瓦斯は中3日、しかも前半のうちに怪我人が2人出てゲームプラン崩壊、さらに3人交代後にさらに一人怪我人を出してしまって終盤は一人少なくなったのにも助けられた感もありましたが、「得点力が乏しい上に、先制点を取っても逃げ切れない」ことでは定評のある(自嘲)今日の浦和はサンガ戦以来久々の完封勝利。

・終了間際、浦和カウンターのビッグチャンスは謎のオフサイド判定でフイになって監督・スタッフ一同激怒。その間なかなかボールを出さないボールボーイにGK権田が大人気なく激怒。双方激怒パフォーマンスを繰り広げているうちに試合終了って、これがこの日一番の見所だったかも(苦笑)

20100912no017

-----エジ-----
原口---ポンテ--峻希
---柏木--細貝---
サヌ-摩周--暢久-平川
-----山岸-----

56分:暢久→坪井
78分:エジ→堀之内
79分:原口→高崎

得点:66分 ポンテ(PK)

・今年初スタメンの峻希。前半はなかなか試合に絡めていませんでしたが、後半躍動。守備の危なっかしさは相変らずですが、酷暑下で走りまくれるのは大きな武器。動き出しが上手いせいか、柏木との相性は原口より遥かに良さそう。終盤のエリア内突入&シュートのビッグチャンスを決めていれば万々歳だったのですが、この出来なら怪我人復帰の如何によらず次節もスタメン濃厚でしょう。

・一方天皇2回戦に続いて途中出場の機会を得た高崎。長身だがハイボールへの対応があまり上手くないのが丸わかりだったのはともかく、チャンスにほとんど絡めず。うーん、なんだかなぁ・・・

・後半は暢久、エジが共に負傷退場。共に滅多に故障しない選手だけに少々心配・・・

20100912no028

-----大黒-----
リカ-羽生--梶山-鈴木
-----高橋-----
中村-森重--徳永-椋原
-----権田-----

20分:羽生→今野
37分:高橋→石川
67分:リカルジーニョ→平山

・城福監督は何を思いついたのか、突如4-1-4-1を採用。案の定ほとんど機能せず、前半は自陣に引きこもって防戦一方。

・しかも運が悪いことに前半のうちに羽生と高橋が故障。中3日と厳しい日程で交代カードを効果的に使いたかったとはずなのにゲームプランは一気に崩壊。

---リカ--大黒---
鈴木--------石川
---梶山--徳永---
中村-今野--森重-椋原
-----権田-----

・結局フォーメーションをいつもの4-2-2-2に戻し、後半立ち上がりから15分くらいまではそれなりに攻勢を仕掛けたものの、またしても1点が取れず。

・決定機の数こそ浦和より多かったような気がしましたが、内容はいたってお粗末。ムービングなんとかを掲げていたような記憶がうっすらと残っていますが、あれだけパスミスを繰り返すチームがパスサッカーを志向するのはもはや無謀としか・・・

・3人交代してから鈴木が故障。故障した3人はいずれも自爆で気の毒なんですが、味スタの軟弱そうな芝が影響しているのかどうか・・・羽生は故障明けでまた故障なんで、使うほうが良くないのかもしれませんが・・・

・瓦斯の敗戦後は城福監督の負け惜しみ発言が楽しみなんですが、もはや負け惜しみを言う元気がないどころか、「おそらく私の指導力が足りなかったと思っています。問題があるとすれば、私にあったと思います」等々、殊勝なコメントを連発。「あんなサッカーに負けて悔しい」とか「日本のためにならない」とか、もっと言ってよ城福監督!

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