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2010.10.03

【観戦記】10年第25節:大宮 1-2 浦和

 怪我人多発の上にポンテが出場停止、岡本がU-19代表で離脱で18人揃えるのがやっとという惨状ながら、序盤に2点先制。前半終了間際に失点し、運動量の落ちた後半はやや押され気味になってしまいましたが、大宮の不出来も手伝って何とか逃げ切り。内容は竜頭蛇尾といって差し支えなく、面白いとも言いがたい試合でしたが、これだけ多くの面子を欠きながらも勝ち点3を積み上げられたことには最大限の賛辞を捧げてしかるべきかと。

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 この試合で不可思議だったのは大宮の立ち上がり。ダービーへの思い入れは入れは浦和よりも圧倒的に強く、どんなに下位に低迷していようとも浦和戦には普段の何割増しの力で挑んでくる、まるで日韓戦における韓国みたいな大宮ですが、この日はどういうわけか守備がユルユルでした。昨年からリーグ戦では浦和に負けておらず、「強いほうのさいたま」の称号を欲しいままにする余裕のなせる業なんでしょうか?

 浦和はその大宮のユルユル守備に乗じて早い時間帯に先制。左SBに入った村上は前回の対戦に続き、いつ退場してもおかしくないほどの惨状で、浦和の攻撃は前後半を通じてほぼ浦和右サイドから。エリア内でボールをキープした柏木へのプレスが甘くて、浮き球クロスを高崎がゴール! さらに大宮のミスを突いたエジが右サイドからエリア内へ侵入して柏木のゴールをお膳立て。阿部離脱によってボランチに下がった柏木ですが、鋭い縦パス、機を見た攻め上がり、そして守備でも豊富な運動量を生かして広範囲をカバーと縦横無尽の大活躍。細貝とのコンビネーションも試合を重ねることに良くなり、両方とも前に行ってしまう愚はほぼなくなったかと。

 早々と2点先制して、浦和は攻め急ぐ必要がなくなったせいか、前半終了にかけて最終ライン&GKでゆっくりとボールを回す時間がやたら目立ちました。それは間違ってはいないのですが、最終ラインに相手FWのプレスがかかっていない局面までGKにバックパス&どっかーんっちゅーのはどうなんだろう?まぁスピラがいなくなって足元不如意の方が1名加わったので安全運転に走り勝ちなのはわかりますが、GKからのどっかーんに対してエジはもちろん、高崎もそれほどハイボールを確実にキープできるわけでもないのに。

 前半の大宮はイ・チョンスを縦に走らせるばかりでほとんど攻め手らしい攻め手を見出せず。イ・チョンスとラファエルの間に連携らしい連携もなく、このまま前半終了と思ったのですが、終了間際に村上→藤本→ラファエルと繋がり、ラファエルがサヌを楽々交わして遅まきながら反撃。ラファエルにはサヌと坪井が付いていたようですが、藤本がちょこっと触ったのが効いてか、ラファエルへのマークが簡単にずれてしまいました。

 後半の浦和は頭から飛ばしまくった反動か、運動量が落ちて急失速。後半立ち上がりにエリア内へ侵入した細貝、あるいは25分くらいに左サイドからサヌのクロス→達也ヘッドといった絶好機がありましたが、いずれも決められず。大宮のパスミスに乗じてカウンターのチャンスも何度かありましたが、いずれも決定機には至らず。前半から攻撃の基点として奔走しまくりの達也が疲弊するにつれて攻撃はフェードアウト。

 守っても前半のようにしっかり繋げなくなって、GKのみならずDFもどっかーん連発。ポンテがいないと前でボールがキープできず、DFラインを上げられないのがちょっと辛かったか。

 とはいえ、大宮の攻撃も意図不明のまま。ミドルシュートを山岸が弾いたこぼれ玉に詰められたのが2度あったのと、浦和左サイドからのイのクロスがファーでラファエルに合ってひやっとしたくらい。

 大宮は前監督時代とは打って変わって、ラファエル目がけてガンガン放り込んでから縦に早く仕掛けてくるわけではなく、サイドを使いながら比較的繋いできます。しかし中盤で浦和にボロ負けしてそのパスが良い形で繋がらず。この日唯一の得点となったパターン=サイドから2トップに対して斜めに速いボールを入れるのが狙いかなと思いながら見ていたのですが、この日は両SHがさっぱりわやでした。

 早めに石原を投入してイを右SHに下げましたが、この交代も不発。そしてそのイも市川に代えられてしまいましたが、これまた不発。

 一方浦和はこの日のサブで唯一頼りになる堀之内を投入し、さらに最後は時間稼ぎを兼ねて相次いで2選手を代え、大宮の不出来にも助けられてなんとか逃げ切り。濱田も林もこれが今年リーグ戦初出場。

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---高崎--エジ---
原口--------達也
---細貝--柏木---
サヌ-坪井--暢久-平川
-----山岸-----

75分:高崎→堀之内
90分:原口→濱田
90+4分:達也→林

得点:4分 高崎、16分 柏木

 大方の予想通り、出場停止のポンテに代わって高崎をスタメン起用。エジと横並びの2トップを組み、最初のチャンスを見事に決めてくれました。勝利に直結する得点を上げたFWが悪く言われる筋合いは全くないとは思いますが、高崎はエジとは全く違うタイプのFWで、エジが不調の際にエジに代わって1トップを務められるFWはでないのは明らかだったかなぁ・・・ DFラインの裏でボールをもらってひたすらゴールを目指すというのはフィンケの求めるFW像じゃないんで・・・ DFを背負うと何もできないっちゅーのはちょっと辛かったなぁ・・・ハイボールはエジよりは可能性がありましたが。

 フィンケが嘆いた通り達也、高崎、原口と3回PKを得てもおかしくない場面がありましたが、松村主審は全般に流し気味だった点で一貫しており、PKをアピールする暇があったらささっと起き上がってボールを追えっちゅー感じ。

 この試合を通じて左サイドがほとんど機能しなかったのは気になりました。原口もサヌもそれぞれ単独で仕掛けてはシュートに至らずの繰り返し。エリア周辺まで進出してくる辺りまでのサヌには物凄く期待感が満ち溢れているのですが、そこでかつての暢久状態=逡巡してしまうだよなぁ・・・ チーム事情でこれまで経験のない左SBで起用され続けてきましたが、今一つフィットしないまま一年を終えてしまいそうな・・・ 一度だけ良いハイクロスを上げましたが、そこに待っていたのはエジでも高崎でもなく達也でしたorz

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---天秀--ラファ--
金久保-------藤本
---金澤--青木---
村上-坪内--福田-渡辺
-----北野-----

60分:金久保→石原
77分:李天秀→市川
83分:金澤→橋本

得点:45分 ラファエル

 張監督時代に獲得した石原は監督交代&イ・チョンスの加入で途中出場が常になっていますが、来年はいないかも。

P.S.

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この試合はアッパー(メイン)で観戦。太っ腹なことに記者席にあたるエリアも開放していたので、ありがたく利用させていただきましたが、当然ながら特段お土産はなし。

浦和のサッカーはアッパーで見たほうが面白いという噂は本当でした。この日は前半だけでしたが(苦笑)

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