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2010.10.12

【観戦記】10年天皇杯3回戦:浦和 2-0 徳島

 昨日のレディースに続き、10月とは思えないほど厳しい陽射しの中での一戦。終始まったり感が漂いまくり、双方決定機も少なく、正直面白いとは言いがたい試合でしたが、前半に2点先制した浦和がそのまま無難に逃げ切って4回戦に駒を進めました。

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 相変らず怪我人だらけの上に代表召集で細貝とサヌが不在。その代わり離脱していた峻希と啓太が戻ってはきましたが、苦しい台所事情に代わりはなく、2回戦に引き続き濱田がボランチでスタメン出場。

 浦和の立ち上がりはぱっとせず。前線にボールが収まらない(ポストプレーが全くこなせない高崎にはホンマ参った・・・)こともあって、浦和は引き気味にブロックを作って守る徳島に対してビルドアップでミスを連発。徳島のカウンターを浴びる場面が二度、三度。徳島がシュート精度を欠いているおかげで事なきを得ましたが・・・

 また主審の判定がなぜか浦和に厳しく、徳島に甘いのにも閉口。似たような接触プレーで浦和が倒れても笛はならず、徳島が倒れると笛が鳴り、しかも浦和が流して欲しい時に限って笛を吹く迷捌き。もっとも原口や高崎が倒れてもおいそれとファウルを取ってもらえないのはそれなりの原因があるのでしょうけど。

 ただ迷裁きでスタジアムが騒然とし始めたことで多少浦和の選手達にもスイッチが入ったのか、右サイドから壁パスでエリア内に突入した達也が倒されてPK獲得。エジがそれを難なく決めてようやく浦和が先制。

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 これで前に出てこざるを得なくなった徳島に対して、浦和はまったりと流し気味に応対。徳島のツートップは裏さえ取られなければ大丈夫なタイプ(逆に言えばポストプレーは苦手)のようで暢久&坪井は楽々対応。クソ暑い中、リスクを負って攻め急ぐようなことはせず、最終ラインでパスを回す時間帯がやたら長かったような気もしますが、前半終了間際に達也が中央へ切り込んだのを機にやおら急襲。右に流れた原口のクロスを徳島DFがクリアしきれずにオウンゴールで2点目。クロスに対して浦和はニアにもファーにも飛び込んでいましたから、徳島DFは「前門の虎、後門の狼」状態でどうにもならず。

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 後半の浦和はさらにまったり度満点。怪我明けの達也を早めに下げて林を投入。さらに前半終了間際怪しげな応対でピンチを招いてしまった峻希にフィンケは不安を覚えたのか、原口を下げて峻希を右SHに上げ、空いた右SBになんと堀之内を投入。平川を右に回して永田を左SBに配する手もあったはずですが、この交代を見ると永田の前途は極めて厳しそう。一方堀之内は短時間かつ攻撃さえ要求されなければどこでも使えることを実証した感じ。

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 さらに終盤は濱田に代えて長期離脱から復帰したばかりの啓太を試運転。その後左サイドに流れた啓太からのクロス→高崎や、同じようなパターンで柏木→エジがありましたが、どちらも決められず。後半の徳島の攻撃はCKからヘッドで際どいのを一発撃たれただけで、危なげなく試合終了。

---エジ--高崎---
原口--------達也
---柏木--濱田---
平川-坪井--暢久-峻希
-----山岸-----

50分:達也→林
61分:原口→堀之内
74分:濱田→啓太

得点:31分 エジミウソン(PK)、43分 オウンゴール

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 リーグ戦ではなかなか出番のない選手が多数起用されましたが、冒頭にも記したように高崎の出来にはがっかり。ボールを引き出す、ポスト役となって確実に味方に繋ぐという仕事が苦手なのは大宮戦でも良く判りましたが、今日はハイボールへの対応もイマイチなところを露呈して、フィンケ監督のもとではスタメン起用は難しいことを再確認。前半CKからのヘッドだとか、終盤の左クロスからのヘッドとかを決めていれば、スーパーサブ的な生き残り方もあったかもしれませんが、現状だと高原以上に使いどころが難しいかも・・・

 濱田は細貝や啓太のような運動量がありません。ポジショニングの良さで何とかするタイプなのかもしれませんが、この試合を見た限りではそんな感じも見受けられず。玉際は良く頑張っていましたが、現状だと層の薄いCBに転用したほうが出番が多そう。

 後半投入された林は良く動いてはいましたがフィジカルが弱すぎて倒れまくり。SHは最大の激戦区だけにかなり厳しいかなぁ・・・

 SBだと「和製サヌ」としか思えないレベルですが、SHに上がって生き返った峻希。途中投入で合格点の働きだった堀之内と啓太。2回戦同様、リーグ戦でスタメンを掴んでいる、あるいはコンスタントにベンチ入りしているメンバーとそうではないメンバーとの差が良く判ったような試合でした。

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