【観戦記】10年第31節:浦和 0-2 G大阪
完敗。フルメンバーのG大阪に対し、この面子じゃここまででしょう。
前半は互角以上に闘ったけれども、見方を変えれば前半は守りに徹し、後半からギアを上げてきたG大阪の作戦にずっぽり嵌っていただけ。天皇杯磐田戦は前半に先制できてなんとかなったけれどこの日は好機を決められず、それがそのまま敗因になってしまいました。後半早々に先制を許した後はチャンスらしいチャンスも作れず、前掛りになったこともあって山岸の好守がなければさらに2点くらい取られていた惨状。
柏木が復帰したのは朗報だったけれども、それに伴って外れたのは堀之内ではなく啓太。90分持たない選手をなんで2人もスタメンで起用した以上、前半の先制点が是非とも欲しいところでしたが、それが叶わなかった以上完敗もやむなし。G大阪の出来はそんなに良いようには思えませんでしたが、浦和とは違って敵陣でのボール回しに緩急があり、「急」に入った時に往々にして浦和のマークがずれてしまいます。遠藤の飛び出しについてゆけなかった平川も困ったもの(試合後の監督会見によれば、コンディションは十分ではなかったけれど宇賀神故障で致し方なく起用したとのこと)ですが、それ以前にパスを出した橋本にもプレスが掛かっていませんでしたし・・・
またこの日非常に妙だったのは前後半3度にわたって相手CKに対しどフリーでヘディングシュートを許したこと。高さがなくて競り負けたのではなく、マークが全くついていないんですからお話になりません。試合後の監督会見によれば2失点を喫したルーカスに対するマーク役は岡本だったそうですが・・・
新聞紙上では根拠不明の「フィンケ退任」情報が流れまくっていますが、フィンケ退団を心待ちにしている人々を元気づかせるような寂しい試合でした。
---エジ--ポンテ--
サヌ--------峻希
---堀之内--柏木--
平川-坪井--暢久-岡本
-----山岸-----
36分:峻希→原口
71分:堀之内→啓太
71分:平川→セル
ただでさえ怪我人だらけで厳しいメンバー構成。しかも運が悪いことに、このところ好調(この日も右からのエリア内突入でシュートがクロスバー直撃!)の峻希が前半途中で負傷交代を余儀なくされてしまいました。更に代わって投入された原口が依然絶不調を脱しておらず、ほとんど周囲と噛み合わない自己チュープレーに終始。
試合後のコメントで橋本が面白いことを言っています。
ただ、エジミウソンが1人でずっとキープして、そこで長い時間をかけないと、次につながらない。あれだけペナルティエリアのなかでキープできるなら、反転させてあげるくらいのチャンスを周りが動いて作ってあげないといけない。(J's Goal)
端的にいってしまえば「浦和の2列目は何をやっているんだ?」ということになりましょうか。この日はサヌとポンテが代わるがわるエジをサポートするような位置にいましたが共に寂しい出来。前半のポンテ→エジ(シュートをGKにぶつける・・・)の絶好機があったくらいでしょうか。
両サイドから攻撃の形を作ってもエリア内に人がいない、あるいは人がいても精度の良いパスが入らない、さらには入ったところでトラップミスでシュートに持ち込めないと、いくら相手を押し込んでいても得点の気配は皆無。相手の嫌がるところにちょこちょこ顔を出せる高い戦術眼を持ち、かつスキルフルで運動量の多い選手がスタメンの過半を占めるようにならないと事態は好転しないのかも。
---李--宇佐美---
橋本--------武井
---遠藤--明神---
安田-高木--中澤-加地
-----藤ヶ谷----
72分:イ グノ→ルーカス
79分:武井→佐々木
85分:宇佐美→平井
得点:53分 遠藤、83分 ルーカス
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