上州散策(1):栄寿亭のカツ丼
上州きっての武将といって差し支えない長野業正の居城「箕輪城」を往訪した時の記録です。
そのついでと言ってはなんですが、高崎では極めて有名なカツ丼屋「栄寿亭」にも立ち寄り。高崎駅西口駅前通を西へ直進。「あら町」交差点を南へすぐ。
外観は非常に素寒貧としていますが、店は非常に奥行きが深く、長々としたカウンターが10数席ほど。人気店らしく、開店してすぐに入店したにも関わらず、すでに8分の入り。もっとも後続が少なく、食べ終わった頃には客入りは半分くらいになってしまいました。
ここのカツ丼は非常に安価で、卵の入っていない「カツ丼(A)」がわずか400円。もっとも目の前で揚げているカツを見るとかなり小さめだったので、「「ジャンボカツ」と称される「カツ丼(C)」にしてみましたが、それでもわずか660円。
厨房内にはコック姿が3人とアルバイト然としたオバハンが二人。いずれも店頭客よりも電話で続々入ってくるテイクアウト客の注文を捌くのに精一杯といった感じ。弁当はAの人気が圧倒的。
厨房の奥のほうでカツを揚げ、それを大きな片手鍋で仕込まれたタレにドボンと浸け、すぐに引き上げて弁当や丼に盛る。ひたすらその繰り返し。
弁当の受注残が山のようにあるようなので、こちらの注文分はどうなることやらと気を揉みましたが、忘れられてはいなかったようでほど良い間を置いて登場。
「ジャンボ」と称してはいますが、ご飯・カツとも量はさほどでもありません。駒ヶ根や会津若松等で食いきれないほどのカツ丼を経験しただけにかなり拍子抜け。この分だと(A)では量的に不足でしょうなぁ・・・
群馬県は「ソースカツ丼」を売り物にする店が散在していて、ここも「ソースカツ丼」と間違えてやってくる客が後を絶たないためか、メニューにわざわざ「ソースカツ丼ではなく、和風」との断り書きも。福井の「ヨーロッパ軒」のようにウスターソースにさっと潜らせるタイプだと見た目ではソースカツかどうか判らんでしょうし。で、食べてみると確かにソースとは全く異質の甘めの味わい。ソースカツ丼を期待してくるとがっくり来るかもしれませんが、卵でとじていない「特殊カツ丼」の一種として見ればこれはこれで面白い気も。
カツは歯でさくっと簡単に噛み切れる柔らかさを保っていて気に入りました。ただ、カツの下にキャベツがないどころか、野菜類が全くないので仕舞いには少々飽きが来るのは否めません。付け合せにタクアンが出てきましたが、これがまたしょっぱいんだよなぁ・・・浅漬けが欲しかったところ。
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