近江&京の紅葉(3):三井寺
(近江&京の紅葉(2)から続く)
石山寺駅から京阪・石山坂本線に揺られて20分で三井寺駅に到着。三井寺(正式には「園城寺」)は駅から琵琶湖疏水沿いに緩やかな坂を登った先にあります。
三井寺は、壬申の乱に敗れた大友皇子の子である大友与多王が父の菩提のため、天智天皇所持の弥勒像を本尊とする寺の建立したのが始まり。
三井寺はどういうわけか豊臣秀吉によって寺領を没収されて廃寺同然となったことがあり、その際に金堂はこともあろうに「宿敵」比叡山へ移されてしまいました(延暦寺転法輪堂として現存)。現在の金堂は三井寺再興を許可した豊臣秀吉の遺志により、高台院が1599年(慶長4年)に再建されたもの。
「三井の晩鐘」を吊る鐘楼。梵鐘は1602年(慶長7年)の鋳造で、平等院鐘、神護寺鐘とともに日本三名鐘に数えられています。
一突き300円とお手頃な価格のためか、境内には始終鐘の音が・・・
「三井寺」の通称は、この寺に涌く霊泉が天智・天武・持統の3代の天皇の産湯として使われたことから「御井」(みい)の寺と言われていたものが転じて三井寺となったとか。上写真はその産湯が湧く「閼伽井屋」。
弁慶の引き摺り鐘。これも宿敵比叡山延暦寺との抗争史を彩る逸品。弁慶が奪って比叡山へ引き摺り上げて撞いてみると ”イノー・イノー”(関西弁で「帰りたい」)と響いたので、弁慶は「そんなに三井寺に帰りたいのか!」と怒って鐘を谷底へ投げ捨ててしまったとか。鐘の上部に大きな傷が付いています。
観音堂は西国三十三箇所観音霊場の第14番札所。金堂や三重塔がある一角とはやや離れており、雰囲気もかなり世俗的。
昔は観音堂からの琵琶湖の眺めが秀逸だったんでしょうけど、現在は高層マンションに遮られてさっぱり・・・
石山寺を見た後だと、三井寺は紅葉的には見所が少なくて残念。最もきれいだったのが門前のレストラン周辺だったり・・・
近江の3寺院を巡ってこの日は大津泊でしたが、大津の難儀なところは市内に観光地が多いにも関わらず、夜に飲み食いできそうなところが非常に少ないこと。っちゅーか、日が暮れてしまうと県庁所在地の中心駅にも関わらず浜大津駅付近に人が歩いとらんのですなあ・・・・(´・ω・`)ショボーン
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