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2011.02.21

【TV観戦記】大宮 3-0 浦和

 PSMとはいえ大宮に大敗。もっとも大差がついたのは暢久が謎の一発レッド&PKを食らってしまったためで、試合内容に点差ほど差があったわけではありません。

 もっともサイドから攻めまくっている割には点が入る気がしないのは鳥栖戦と変わらず。柏木がボランチに入って左右に玉を散らせるようになった分、鳥栖戦よりは攻撃の幅が広がった感じはしましたが、90分を通じて決定機らしい決定機は前半の達也→マルシオ→原口のみ。

 攻撃は昨年より圧倒的に縦に早くはなりましたが、所詮SHが「やあやあ我こそは!」とばかりに一人でドリブルで仕掛けているだけなので、そうこうしているうちに相手にエリア内を固められてしまいます。プロセスは180度昨年と異なりますが、結果は全く同じような・・・GMが主張する「継続」ってこのことなんですな(自嘲)

 当然ながらこの攻撃スタイルはSH、特に達也が疲れたらジ・エンド。SHへのSBのサポートは皆無に等しく、エジへクサビのボールを入れてみる等相手DF陣を中央へ引き寄せてサイドにスペースを作る工夫もなく、現状では相手のSBがよほどヘタレでもない限り点が入らないでしょうな。

 前半の終わりのほうに、昨年の遺産を髣髴させるようなSBの攻撃参加を絡めた分厚い攻撃がちょっとだけ垣間見られましたが、ああいうのがどんどんできないとなぁ。

 攻撃陣ではエジミウソンの動き、キレが良くないのが気になりました。エジにDFラインの裏を狙わせて、相手DFラインが下がったところをマルシオなり、柏木なりが飛び出してサイドからのボールを受けれれば良いのですが、現状のエジは満足シュートが撃てず、囮にもならず。

 マルシオは献身的に動き回り、守備で何度か見せ場を作りましたが、依然攻撃面ではその良さが出せず。CK、FKもかなりもらいましたが一つもチャンスにならないどころかGK北野に楽々処理されてしまうこともあってちょっとがっかり。マルシオはトップ下に適性がないのか、あるいはこの陣容でそもそも4-2-3-1を敷くこと自体が間違いなのか。マルシオの使い道を探しあぐねているうちに序盤戦が終わりそう。

 後半途中から投入されたマゾーラ。一瞬にして相手を置き去りにしてしまう場面もあって、これはこれで面白そうですが、マゾーラがサイドから作ったチャンスをいつになったら中央で生かせるのかなぁ・・・

 守備は鳥栖戦よりマシかなと思いましたが、失点はセットプレーからの流れ。CKを山岸が弾いたところを大宮に拾われ、ロビングボールへの暢久の対応があんまりだったような・・・ 失点直後もCKからラファエルに一発を食らいかかり、CBに永田一人が入ったところでセットプレーに対する脆さは大して変わっていないような・・・

そして先制点を許すと急にバタバタしてしまう悪癖だけはしっかり継続・・・若い選手が多かった昨年はやむを得ないかなと思いましたが、今は若手らしい若手は原口しかいないのになぁ。3人総とっかえがバタバタ感に拍車。

 一発レッドを食らった暢久への処分が開幕戦に及ぶのかどうかは判りませんが、暢久は目覚めないうちに開幕に突入してしまうようで。永田の守備が比較的安定しており、しかもロングフィードに良いところを見せていたので、スピラが復帰すれば暢久スタメン落ちは免れないような・・・

 また両SBはほとんど守備専業状態にも関わらず、サイドの脆弱さが見え隠れしていたのは気がかり。

 3失点目は数的不利にも関わらず前掛りになって、ものの見事にカウンターを食らったものですから致し方なし。暢久退場後、坪井を入れるのかと思ったら啓太がDFラインに下がっていましたが、全くお話しになりませんでした。

 マゾーラに夢を見いだせた(苦笑)のがこの日唯一の収穫といっても過言ではない試合内容。ゼロからチームを作り直しているに等しい状態なので、現状ではリーグ戦序盤のロケットスタートは期待薄。むしろ勝ち点が伸びずに下位に低迷する可能性のほうが強いくらいですが、フロントからペトロビッチ監督に与えられた使命は「とにかく勝て!」。7月の中断期間中に何があっても不思議はないような・・・

-----エジ-----
原口---丸塩---達也
---柏木--啓太---
宇賀神-永田-暢久-平川
-----山岸-----

63分:柏木→セル
63分:原口→マゾーラ
63分:達也→原

3人いっぺんに交代って本番ではまずやらないでしょうし、柏木を下げたのは浦和に合流して日が浅く、コンディションの問題もあったかと。でも柏木を下げたために、ただでさえ単調な浦和の攻撃がますます単調になってしまいました。

-----李------
ラファ--藤本---渡部
---上田--青木---
村上--金--坪内-杉山
-----北野-----

63分:藤本→東
63分:杉山→渡邉
77分:村上→深谷
79分:ラファエル→石原
83分:李→金久保
83分:上田→金澤

得点:53分 金、74分 ラファエル、90+3分 東慶悟

大宮はフォーメーションを昨年までの4-2-2-2から4-2-3-1に代えてきましたが、先制点が入るまでほとんど機能していなかったような・・・2列目からDFラインの裏へボールを入れてイ・チョンスを走らせる狙いなのかもしれませんが、先制点が入るまではアクティブにチャンスを作れたとはいえず、結局のところカウンターとセットプレー頼みだった感じ。ただ上田はCKで相当良いボールを蹴ってきます。

浦和を完封した守備は見事。前半こそ両SBがやられ気味でイエローをもらってしまいましたが、後半は複数人で組織的に対応。独力でなんとかしてしまうマゾーラはまだしも、大宮の仕掛けている網にわざわざ掛かりに行くセルのアホさ加減にはがっかり・・・ 

攻撃はまだしも守備は昨年からの積み上げが感じられる大宮に対し、リセットボタンを押してイチからやり直している浦和の立ち位置の差がはっきりと表れた試合でした。

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