【観戦記】11年第7節:大宮 0-1 柏
前半は完全に大宮のペース。しかし後半の早い時間帯に柏が一気に巻き返して先制。終盤は大宮が必死に反撃を試みるも悉く柏守備陣に跳ね返され、柏が苦しみながらも勝利。大宮の試合内容も悪くはなく、また共にアグレッシブにゴールへ向かう姿勢がはっきりとうかがわれ、第三者的にも面白いゲームでした。
試合前は暴風雨といって差し支えないほどの悪天候でどうなることならと案じましたが、幸い試合中は小康状態。ホーム開幕戦にも関わらず観客は9000人に満たなかったのは直前の暴風雨の影響でしょうが、そこを押して詰め掛けたファン・サポーターも満足できる内容だったと思います。
大宮にとって惜しまれるのは前半の逸機。ワグネルの凡ミスを突いて渡部が、また近藤のミスに乗じてラファエルがDFライン裏に抜け出してGKと1対1になりましたが、共に決められず。ラファエルのシュートのこぼれ玉を拾ったイ・チョンスをパク・ドンヒョクが後方から引っ掛けてしまう一幕がありましたがPKを取ってもらえない不運(その後両チームともPKくさい場面が何度かありましたが、主審は全部流しまくり(笑))もあって大宮先制ならず。
とはいえ、前半は完全に大宮ペース。高めの位置で4×2の狭いブロックを作る守備網が実によく機能して柏に何もさせず。柏は2トップを大宮DFラインの背後に走らせるくらいしか手立てがないように見受けられましたが、中盤を支配されているので良いタイミングでボールなんて出ませんし、出たら出たで2トップがいとも簡単にボールロスト。頼みのカウンターも大宮の素早い帰陣によって効果なし。左SBワグネルが盛んに攻撃参加を仕掛けるも完全に不発で守備網に穴を開けるだけの結果に。
一方の大宮はラファエルのポストプレーを効果的に使いながら攻撃を組み立て。ラファエルは結構中盤まで顔を出してボールの受け手になってサイドに捌いて、しかもフィニッシュにも絡もうとするので負担でかすぎなのが気になりました(端的に言ってしまえばラファエルが長期離脱したらこのチームは終わりでしょうなぁ・・・)が、ラファエルがボールを失わないのを前提にイ・チョンスや東、さらに上田やSBがボールを繋ぎながら、あるいは大胆にサイドチェンジを織り交ぜながら思い切って攻め込んできます。右SH渡部がしょぼいせいか、有効な攻撃は左サイドに偏る感がありましたが。
スコアレスでの折り返しにはなりましたがどう見ても大宮ペースの前半。ところが、ハーフタイムを挟んで試合の様相は一変。柏は前半さっぱりだった大津を左SHに下げて4-2-2-2からはっきりした4-2-3-1へシフト。これが奏功したのか大宮の守備に混乱が生まれ、柏のサイド攻撃が炸裂。2度、3度と大宮左サイド突破に成功した酒井のワロス連発には苦笑するしかありませんが、田中のシュートのこぼれ玉をレアンドロがきっちり詰めて柏先制。この攻撃もレアンドロ→酒井→田中と繋いでのサイド攻撃から。
その後は前半とは真逆の展開。大宮はボールの奪いどころがはっきりしなくなって柏に良いようにボールを回されまくり。攻め込んでは簡単にボールを失って柏のカウンター攻撃に晒されまくり。柏のカウンターに切れがあれば追加点が入ってしかるべき展開でしたが、大津が前半無駄に消耗したのが痛かったかな?
大宮は藤本、石原と攻撃的な選手を投入してバランスを崩して超前がかりに猛攻を仕掛けましたが、前半のようなきっちり繋ぐ攻撃は影を潜めてサイドからの単なる放り込みに終始。迫力があっても点が入るような感じはせず、柏守備陣に跳ね返されまくり。後半の大宮のチャンスは東のミドルシュートと石原のヘッドくらいで、しかも共にGKが楽々処理。
柏の選手交代も奏功したとは言いがたく、増嶋のロングスローが観客のどよめきを誘った程度。故障上がりのパク・ドンヒョクが前半痛んでしまい、そのまま怪我をおしてプレーしている臭いのに3人目の交代枠を攻撃陣に費やしてしまうのはどうかと思いましたが、なんとか逃げ切りに成功して開幕2連勝。
---李---ラファ---
東---------渡部
---上田--青木---
村上-金---深谷-杉山
-----北野-----
75分:上田→藤本(左SHに入る。東がボランチへ)
80分:杉山→石原(FWに入る。李が右SHに、杉山が右SBに下がる)
---大津--田中---
---茨田--レア---
---大谷--栗澤---
ワグ-近藤---朴-酒井
-----菅野-----
得点:55分 レアンドロ
81分:栗澤→澤(右SHに入る。茨田がボランチに下がる?)
81分:酒井→増嶋
84分:大津→工藤
| 固定リンク