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2011.05.05

【観戦記】11年第10節:東京V 0-0 F東京

・3年ぶり、しかもとうとうJ2で実現した東京ダービー。立ち上がりはFC東京(以下「瓦斯」)、その後後半立ち上がりまでは東京V(以下「緑」)、セザー退場後は再び瓦斯と、それぞれにはっきりと優勢な時間帯がありましたが、共に決め手を欠いてスコアレスドロー。共に勝てそうな試合ではありましたが、共に点が入る感じがしないゆえにボトム10に沈んでいる(緑に至ってはなんと最下位・・・)のも道理と思われる試合でもありました。

・緑のチャンスは前半。立ち上がり、中盤の守備がまったく機能せずに一方的に押し込まれてびびったのか、あるいは当初からの作戦だったのかは判りませんが、前半の緑はロングボールを多用。緑といえば「個人技を活かして必要以上に繋ぎまくって、繋ぐことが自己目的化して決してゴールは目指さない」というイメージがあったのでこのロングボール作戦には驚きました。

・ロングボールで瓦斯のDFラインの裏を突き、瓦斯のDFラインが下がったところであまり手数をかけずに攻めるパターンが主。緑らしいドリブルやパス回しも良いアクセントになっていましたが、残念ながら瓦斯守備陣を崩しれず、やむなくバイタルエリアから無理目なシュートを撃っているだけなので、数は撃てどもなかなかゴールが決まる感じはしませんでした。瓦斯の両ボランチは90分を通じてほとんど何もやっていないようなものでしたが、今野&森重の守る最終ラインはJ2だと大崩れはなさげ。札幌戦では謎の飛び出しというお笑い劇を演じたGK権田もこの日は安定。

・ところが何が災いするか判らないもので、瓦斯のFWセザーがこの日2枚目のイエローをもらって退場。緑が数的優位に立ちましたが、退場したのはFWなので瓦斯の守備には何の影響もなし。それどころか瓦斯がまずはしっかり守ることに力点を置きだし、DFライン裏のスペースがなくなってしまって、緑のロングボール攻撃も沙汰止み。緑がDFの枚数を減らして一気に攻勢に出るような場面があると面白かったのですが、FW平繁が故障して、平本を前半から投入せざるを得なくなったため、ベンチには切り札らしい切り札がおらず。優勢な時間帯、優勢な局面での決め手不足が緑の悩みの種なんでしょうな・・・ 後半の選手交代は全く意味をなさず。

・瓦斯は前半のグダグダ模様がある意味体力温存となり、後半半ばから一気に攻勢。早々と足が止まった緑を尻目にSBを活発に攻撃参加させ、人数をかけてのサイド攻撃を徹底。瓦斯のほうが数的優位にすら見える有様で緑は瓦斯の攻勢になすすべなし。途中投入のペトロも札幌戦よりはマシな出来で、実際惜しいヘッドも。

・ただ決め手がないのはこちらも同じ。決まったかと思われた場面はファウルを取られたり、オフサイドだったり。ハイボールは悉くCB土屋に阻まれ(この日の土屋の出来はMOM相当)、サイドを深く抉ってからシュートに至るまでのアイデア不足が深刻。疲労困憊でただ立っているだけになった緑を攻め崩せず。

・ロスタイムになって、緑GK土肥が故障。既に交代枠を使い果たしていたので急遽FW平本がGKになる一幕があり、しかも瓦斯CKからのリスタートだったため、緑絶体絶命と思われましたが、幸いにも平本に守備機会はなくそのまま試合終了。

・スコアレスドローになるべくしてなった試合で、当事者にとっては共に不満の残る結果・内容だったと思いますが、第三者的には両者の苦悩する様がそれなりに面白かったかも。

20110504061

---河野--平繁ー--
菊岡--------井上
---佐伯--小林---
森--深津--土屋-福田
-----土肥-----

28分:平繁→平本
71分:小林→飯尾
80分:井上→市川

20110504069

---高松--セザー--
羽生--------鈴木
---徳永--梶山---
阿部-今野--森重-椋原
-----権田-----

59分:高松→谷澤
68分:羽生→ペドロ ジュニオール

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