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2011.05.08

【観戦記】11年第10節:柏 3-1 浦和

・浦和レッズはシーズン突入後わずか5試合目で崩壊しました。開始1分で早々と失点し、その後は攻守とも全く見所無く、点差以上の惨敗。

・「敗れはしたが、試合内容は悪くない」「結果は出なかったが、試合内容は徐々に良くなっている」ならまだ救いはあります。ところが、今の浦和は試合を重ねるたびに状態は悪化するばかり。4敗の中で最もマシだったのがどう見ても開幕神戸戦。長い中断期間は極論すれば全部名古屋戦対策に当てられたようで、その後は相手の繰り出してくる策にずっぽりと嵌って怒涛の3連敗。

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・柏戦で衝撃的だったのは、浦和の問題は攻撃だけではなく守備面にもあることが明らかになったこと。これまで「引いた相手を崩す術がない」と攻撃ばかりが問題視されてきたきらいがありましたが、柏のようにがっつりと中盤で潰してくる相手にも手も足も出ず、稚拙な攻撃を繰り返してはカウンターをくらいまくり。

・まぁサッカーは野球みたいに攻撃と守備が分離しているわけじゃないんで、「拙い攻撃は拙い守備を呼ぶ」のは自明といえば自明。昨年と違って後ろに人数を裂いているのでカウンターには相対的に強かったはずですが、攻撃に手を加えて結果が出ないうちに守備までおかしくなってしまったようです。

・WG/SHのサイドからのドリブル突破に頼りまくる攻撃。ロッベンなりC・ロナウドなり、そんなワールドクラスの選手でも連れてこないと、こんな単純な戦術はJ1では全く通用しないことは明々白々。やむなくSBをしきりに攻撃参加させるようになりましたが、いかんせん他の選手との連動性が悉く失われているので、結局のところありとあらゆる局面で数的不利を強いられたあげく「バンザイ攻撃」を繰り返すしかない。そして簡単にボールを失って上がってきたSBの裏を突かれる。

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・「浦和は選手は揃っている」という前提自体疑問に思うことも多々ありますが、たとえそうであったとしても数的不利をものともしない「ワシントン級」の選手がいるわけではないので、攻撃時にはせめて1対1、2対2といった数的同数の局面を数多く作るように持ってゆかないといけないはずですが、実際は常に数的不利を強いられる状態。前後左右とも選手間の距離が遠すぎて相互のサポートはままならず、今の浦和は極端にいえば「1対11」で90分闘っているようなものかと。

・せめてピッチをワイドに使えればまだ良いのですが、大きなサイドチェンジ(=サイドで1対1を作るための仕掛け)も全くといっていいほど見受けられなくなってしまい、もはや何のために離散的なポジションを取っているのか意味不明・・・

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・08年の浦和はベースとなる戦術が無く、その場凌ぎの策を連発し、かつ特定個人に頼りきって試合を重ねているうちに徐々に行き詰まって最後は大崩壊。今年は基本戦術ははっきりしているのだが、それ自体が間違っているために早々と行き詰まったと形容していいでしょう。PSM栃木戦で結果はともかく内容でボロ負けしたのがその予兆で、その後試合を重ねて徐々に良くなる様子もないのを見れば、もう限界でしょうなぁ、ペトロは。

・基本戦術の問題に加えて、ペトロの良くないのは選手交代。この日もまた自爆ボタン「マゾーラ」を押してしまっただけではなく、この試合で比較的マシだった原を下げる謎采配。またマルシオをボランチに下げて中盤に大穴を開けるお決まりの愚策をまたしても披露。ありゃ、代えられたスピラも怒るわ・・・

・試合状況に応じた戦術的な交代ができない上に、出来のよくなかった宇賀神を前半半分も経たないうちに代えてしまったところを見るとモチベーターとしての資質にも疑問符がつきます。

・「浦和愛だけではどうにもならない」。残念ながら今のペトロには何一つ見るべきところは無く、もはや解任已む無しと思います。ところが、非常に難儀なのは「今の浦和にまともな監督が来るとは思えない」点。そもそも今もって「誰がどういう意図でペトロビッチを招聘したのか」は明らかではなく、招聘する側に確固たるビジョンがない以上、監督を代えたところでそれは御神籤を引くとかダーツを投げるとかサイコロを転がしているようなもの。

・一方招聘される側からすれば、「浦和は長期にわたって指揮を任せてくれるわけではなく、目先の結果ばかり執拗に要求されるクラブ」であり、しかもオジェックやフィンケの末路を見れば「逆境に立った監督を守ってくれないクラブ」なのも明らかなので、こんなクラブの監督に手を挙げるのはお金に困っている人とか、何の実績も無い山師くらいなもの。

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・従って監督を解任しようにも「貧乏くじだらけのくじを引く」ようなものでしかないかと。

・「監督を信じて」とか心にも無いことをつぶやいて時間を浪費したあげく、結局貧乏くじだらけと判っていても一縷の望みをかけてくじを引くんでしょうなぁ、浦和は。

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-----エジ-----
原口---原--丸塩--
---柏木--暢久---
宇賀神-永田-摩周-峻希
-----山岸-----

得点:90+2分

23分:宇賀神→野田
65分:スピラノビッチ→セル
77分:原→マゾーラ

・この日は観戦位置が低かったのでフォーメーションは正直良くわからず。達也の怪我で突如スタメン入りした原の位置はエジとの2トップ(といっても縦関係?)のようにも見え、トップ下のようにも見え。マルシオは右SHにいましたがタッチ際にいるわけではなく(たぶん峻希のあがるスペースを作っているんでしょうけど・・・)、逆にどんどん中に入っていって原とポジションを代えることもしばしば。原口だけが左サイドでポツンと非常に不思議な布陣。どういう意図があったのかは判りませんが、わずか中3日では練習らしい練習もできなかったでしょうし、案の定全く機能せず。

・っちゅーか、フォーメーションを確認する間もなく、開始1分で左サイドを簡単に突破されて失点ってなんじゃそりゃ??? 易々とサイドを突破されるのもなんですが、クロスに対して柏が二人飛び込んでいてこちらは一人ってカウンター対策はないも同然なんでしょうか、浦和は。

・またしても後手に回った浦和。ところが先制した柏は引いて守るわけではなく、中盤でしっかりプレッシングをかけてきます。浦和はやっていることに自信がないのか、攻守とも動きが緩慢。

・CKのチャンスからものの見事にカウンターを食らって失点。昨年良く見た光景ですが、昨年の良かったところはものの見事に失われ、悪いところだけはしっかり継承。チーム崩壊を象徴するような場面でしたが、ワグネルをどフリーにしてしまうのはいくらなんでもないわ・・・・

・後半になって原が右SHに回ったようにも見えましたが、それがある程度奏功して右サイドから2度ばかりチャンスメーク。

・セルを右SHに投入後は4-2-2-2。マルシオがボランチに下がって中央の守りががらがら。そしてダメを押すようにペトロは自爆ボタンをプッシュ。ハーフライン付近からドリブルを始め、柏守備陣に囲まれてどうにもならなくなっては自陣へ向かってドリブルを始める自爆装置にはもはや失笑を禁じえず。

・峻希の裏を破られて、2度「ゴォーーーール! オフサイドです」という声を聞いたような気がしますが、どこからどう見ても浦和の失点は時間の問題。もっとも3失点目はFKのこぼれ玉を北嶋に拾われる形でしたが。

・絶望的な戦局で、マゾーラの斬り込み→原口でようやく1点を返しましたが、これで今後ペトロがまた嬉々として自爆ボタンを押してしまうであろうことを思うと実に複雑・・・

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---田中--北嶋---
---大津--レア---
---大谷--栗澤---
ワグ-近藤--増嶋-酒井
-----菅野-----

得点:1分 北嶋、21分 ワグネル、83分 北嶋

70分:ワグネル→橋本
76分:田中→澤
81分:大津→兵働

・大宮戦ではワロスを連発していた酒井。ところが1点目に繋がったクロスは完璧でした。もっとも宇賀神の戻りが遅くて酒井へのプレスにも何にもなってないからなんでしょうが・・・orz

・ベテラン北嶋も健在。一度終わったと思われた選手が見事に輝きを取り戻しました。90分持たないと思っていましたが、なんとフル出場。

・まっすぅーが、まっすぅーが何かやらかしてくれるだろうと思っていたのですが、浦和の攻撃はまっすぅーのミスを誘うまでに至らず・・・orz

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