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2011.06.23

【観戦記】11年第17節:浦和 3-0 福岡

・相手の状態がいくらなんでもあんまりだったとはいえ勝ちは勝ち。10試合ぶりの勝利でようやく今季2勝目。降格圏を脱出したのみならず新潟を抜いて14位まで浮上するおまけもついて喜びもひとしおって、我がながらどんだけ志を下げてんねん(苦笑)

・勝利のカギはどう見ても「脱ペトロ」。直輝的には「反ペトロ」ないし「無ペトロ」かもしれませんが、啓太の1点目に「脱ペトロ」が凝縮されていました。

・後半立ち上がりから相手を押し込んだ状態になった浦和。啓太が前線にいるマゾーラに縦パスを入れて、そのままエリア内に突入。ボールはマゾーラ→マルシオと簡単に繋がって、マルシオからのパスを受けて福岡DFライン裏へぬけ出した啓太はボールを流し込むだけっちゅー非常に美しいゴール。どう見てもフィンケの遺産そのもの。

・といっても、マゾーラとマルシオはフィンケの薫陶を受けたことはなく、啓太はフィンケに評価されず出場機会が少なかったので、「どこがフィンケの遺産やねん???」というツッコミは免れませんが・・・

・啓太のゴールの前にも、峻希が右からカットイン→エリア内中央でマルシオが倒れながらボールキープ→峻希がシュートを放つも勢いなし、という惜しい場面がありましたが、この流れもフィンケ臭。

・左SHのポジションを基本としながらも自由自在に動き回る直輝。そしてJリーグデビュー戦となった小島も時折前線に顔を出してボールに絡む。マルシオや達也も自在に動き回り、それでいて適度な距離感を保っているためにパスも繋がりやすい。

・後半の内容はこれまで海底深くに眠っていた「フィンケの土台」が直輝スタメン抜擢効果で突然ムクムクと隆起して、波をちゃぷちゃぷ被るくらいになったような感じ。どこからどう見ても前半飛ばし過ぎてヘロヘロになった福岡に助けられた結果とはいえ、選手達の話し合い&ぶっつけ本番の即興でここまでできてしまうなら監督立場なしですな。

・あとはお疲れのマゾーラ&達也を逐次交代して、サブに追いやられていたエジ&柏木を投入。退団が噂されるエジは投入直後に右サイドを突破してマルシオのゴールをアシスト。ロスタイムにはカウンターのビッグチャンスで柏木がGKと一対一になりながらループシュートをバーに当ててしまう大失態を犯す一幕がありましたが、それを挽回するかのように動きまくって左サイド奥で福岡DFを交わしてエジのゴールをアシスト。

・後半の内容は概ね満足できましたが、前半はいたってお粗末。フォーメーションをまた4-2-2-2に戻してマゾーラ&達也の2トップを据えましたが、攻撃は2トップへ向けてダイレクトに放り込んで2トップにDFライン裏を狙わせるという単純極まりないもの。これじゃチャンスなんて生まれようがなく、チャンスらしいチャンスは序盤の峻希→達也→マゾーラくらい。

・もっともどっかーんと蹴って快速FWがざざざっーと駆け回るって「懐かしの浦和」そのものであり、ういあー保守本流の方々はこれが大好きなのかもしれませんが(苦笑)

・福岡が激しくフォアチェックを仕掛けてくるので浦和は中盤をスッ飛ばさざるを得なくなった結果なのかもしれませんが、これじゃ直輝をスタメンに入れている意味はほとんどありません。

・ただ「懐かしの浦和」が全く無意味だったわけでもなく、福岡の鬼プレスを徒労に終わらせ、かつDFラインを下げさせる点では有効だったかと。それによって後半の「フィンケの亡霊」が生きてきたわけですから。

・守備はまたしてもセットプレーで大失態が2回。立ち上がりのCKではファーで、後半はニアでどフリーでシュートを撃たれ、後者はバーを直撃。立ち上がりに失点していたらまたしてもペトロが錯乱した可能性が高く、この二つの失態に目を瞑ってはいかんでしょうなぁ・・・ ペトロは「準備はしっかりやっていた」として罪を選手になすりつけるんでしょうけど。

・それ以外は守備に破綻なし。前半の福岡の攻撃はこれまた浦和同様FWへの放り込み中心でしたが、スピラが空中戦で完勝して福岡に攻撃の基点を作らせず。後半の福岡はサイド高い位置に張ったSHへボールを預けてのサイド攻撃、なんかペトロ臭ムンムンの攻撃が多く見られましたが、浦和はサイドを破られても中央で跳ね返せばOK。

・もっとも後半半ば以降の浦和の守備陣形はすっかり間延びして、サイドで簡単に一対一を作られていたのは問題ですが、間延びはお互い様でクソ暑い環境下ではやむを得ないのかなぁ・・・

20110622002

---マゾ--達也---
直輝--------丸塩
---啓太--小島---
平川-永田--摩周-峻希
-----加藤-----

得点:53分 啓太、73分 マルシオ リシャルデス、90+1分 エジミウソン

67分:啓太→暢久
71分:マゾーラ→エジミウソン
79分:達也→柏木

・今季初スタメンのマゾーラ。開始5分にして早々と腰に手を当てて休んでいる姿が容易に想像でき、実際20分くらいしか持たなかったように伺えましたが、自陣でボールを失う等の「自爆」がなかっただけもとりあえず良しでしょう。ただタイプが被る達也との組み合わせはそもそも疑問なので、原口が戻ってくればベンチスタートでしょうな。

・小島はデビュー戦にしては上々の出来。攻撃センスがありそうで、直輝との相性もよさげ。まだ身体ができていないのでがつがつ中盤で当たってくるような相手にはどうかなと思いますが、守備に強い相方と組ませると先々面白そう。濱田とのコンビになれば将来的には一番良いのかな?小島が気の毒なのは今の浦和にはまともな指導者がいないこと。フィンケの下でやるつもりで入団したんでしょうけど・・・

・スピラ→啓太のホットライン開設(しかも2回)には参りました。プレスがかかっている啓太にパスを出すのは危険だと永田に聞いていなかったのでしょうか?

20110622006

---城後--重松---
松浦-------田中佑
---末吉--鈴木---
和田-小原--丹羽-山形
-----六反-----

60分:重松→成岡
74分:城後→高橋泰
77分:田中佑→吉原

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