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2011.07.31

【観戦記】11年第19節:川崎 0-1 浦和

 前半早々にオウンゴールで得た1点を守りに守ってリーグ戦初の連勝。そして対川崎で連勝。今季アウェー初勝利。試合内容はお世辞にも褒められたものではありませんが、残留争いにどっぷり浸かっていた身ですから贅沢は言ってられません。16位甲府との勝ち差は7に開いて暫定10位に浮上。後半のビッグチャンスを直輝が決めていればもうちょっと楽な試合になったかと思いますが、決定機の数は川崎のほうが多く、謎のサブメンバー構成&選手交代とあいまって「よくこれで負けなかった」と思わざるを得ない試合を何とか勝ちきりました。

 「攻撃的」とか「常に主導権を握る」といった当初掲げていた看板なんてどこへやら。どこからどう見ても超守備的な戦いぶりで、数少ないチャンスをものにして、あとは個々人、特にCB陣とGKが奮戦して守りきるって、まるで懐かしの浦和の臭い。半年間迷走に迷走を重ねて結局ここへ戻ってきたのか、と感慨に耽ってしまいました。攻守ともコレクティブなサッカーを展開し、圧倒的に試合の主導権を握りながらとうとう一点も取れずに敗れる川崎とは内容が対照的。

 まぁ川崎は怪我人多発もあってこのクソ暑い時期の連戦なのにスタメン固定で、しかも立ち上がりから走りまくって、そりゃ面白いかもしれんけど、これでコンスタントに勝つのはしんどいでしょうなあ・・・ 川崎とは対照的に組織性がほとんど感じられない浦和相手に連敗を喫した相馬監督の経験の無さを感じました。もっとも当の浦和も川崎の大攻勢をあざ笑うかのように適宜いなして勝ち点を奪い取るという「老獪な試合運び」とはほど遠い状態。内容は乏しくても勝ち点を積み重ねているうちに内容が伴ってくるという好循環に嵌ればいいのですが・・・

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-----蘭子-----
原口---直輝---丸塩
---柏木--啓太---
平川-永田--摩周-峻希
-----加藤-----

得点:10分 OWN GOAL(小宮山)

65分:直輝→達也
75分:啓太→暢久
89分:原口→セル

 浦和は唐突に直輝がスタメン入り。相変わらずポジション不定で、まばらに選手が散らばるだけの浦和の前線で一人で動きまくり。逆サイドでフリーになっている選手にロングパスを出すなど面白い働きをしていました。直輝起用でもっとも恩恵を得たのはマルシオ。もともと中央寄りにポジションを取っているので直輝との連携が取りやすく、直輝との連携で縦への突破を披露。

 ただ攻撃陣が相互に噛み合って、分厚い攻めを見せた場面は後半1度あっただけ。右サイドに人数を割いて、その折り返しがファーでどフリーの直輝に渡ったところまでは文句の付けようがない素晴らしい展開でしたが、当の直輝がまさかのシュートミス。

 それ以外はカウンターでの少人数攻撃に終始。先制点は柏木のスルーパスがマルシオへ。マルシオが追いすがる2人のDFを振り切ってのゴールかと思いましたが、決まったのは小宮山の思い切りの良いシュートでした。

 他は後半ランコ→マルシオが惜しかったのと、セットプレーからの流れで達也がおもっきしシュートをふかしたくらい。如何せんシュートわずか5本ですから、攻撃面での見所は僅少。ランコはハイボールへの対応は高崎と大差が無いようですが、足元に入ってきたボールのキープでは無類の強さを見せていました。従ってそのフォローが早くなると良い攻撃が出来そうなんですが、ペトロ式サッカーにフォローという概念は薄いからなぁ・・・またこの日は原口がさっぱり。故障をおして無理して出ているだけなのでこの出来もやむを得ないかと思いますが、原口の出来不出来が浦和の攻撃の出来不出来に直結してしまうペトロ式サッカーの限界を如実に示した格好に。

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 守備も相手を完封したとはいえ、その実はGK加藤様々。枠内シュートを確実にセーブしたのはもちろん、持ち味の鋭い飛び出しを何度も披露。終盤の川崎のカウンターによるビッグチャンスで田中のシュートを防いだプレーは感涙ものでした。

 この日の川崎は徹底して浦和DF陣の裏狙い。序盤はサイドからの折り返しをCB陣が跳ね返したり、加藤の飛び出しでシュートを撃たせなかったりしてなんとか事なきを得ていましたが、時間が経つにつれて右サイドが炎上。前半右サイドからのクロスで2度決定機を与えてしまいました。オウンゴールを献上した小宮山の出来は圧巻で、登里とのコンビネーションで浦和右サイドを蹂躙。振り切られた峻希はイエローカードをもらい、そのうち退場に追い込まれるのではないかとの懸念さえ覚えましたが、後半はスピラが早めに右サイドに加勢し、その穴を啓太が埋めるような格好でなんとか鎮火。

 浦和の守備陣形自体は比較的コンパクトで中盤のプレスもそれなりに効いていましたが、如何せんマンツーマン的な守備で、守備「網」という概念があってないようなものなので、個々人がぶち抜かれるとパニックになり、慌てて後ろから手を掛けたり、脚を出したりしてイエローカードをもらう場面も多々。クラブは一頃クリーンなサッカーを目標の一つに掲げていたように記憶していますが、目先の勝ち欲しさにそんな目標も捨ててしまったんでしょう。「個々人が自分のポジションで頑張れ!」のペトロ式サッカーでは非常に達成困難な課題ですし。ただ「個々人で頑張れ」の威令は行き届いたようで、最後の最後でCBが踏ん張って、シュートを撃たれまくった割には埼スタでの一戦ほど決定的にやられた場面は少なかったかと。

 試合開始から飛ばし気味だった川崎は案の定後半失速。病気開けの中村を後半頭から投入するも浦和がDFラインを下げてしまったこともあってさしたる効果は無く、次第にサイドからハイクロスを上げるだけの単調かつ絶望的な攻撃を繰り返すようになってはきましたが、それでも依然試合の主導権を握っているのは川崎。

 従って浦和は選手交代で局面打開を図りたいところですが、サブの面子を見ると打つ手は非常に限られます。高崎・セル・達也・マゾーラとFWが四人っていったい何を考えているのかさっぱり判りません。交代枠が3つしかないことを知らないのでしょうか(苦笑) 宇賀神の守備も心もとないため、守りに使える駒は暢久だけ。いや、今や完全に「守備的FW」になってしまった達也を加えて守備の駒は2枚。

 で、達也を投入して逃げ切りを図るのは発想として間違ってはいないのですが、そこで下げたのはなんと直輝。達也が右SHに入って、マルシオがトップ下に回りましたが、これでただでさえ攻め手に乏しい浦和の攻撃は完全に崩壊して守備一辺倒に。それならそれで攻守とも何の役にも立っておらず、しかも故障持ちの原口や、なんとか守備に加勢はしているものの最前線でバテバテのランコをさっさと下げてしまえばいいものを、次にポロリッチが放った一手はなんと啓太→暢久という守備的な選手同士の交代。それまで守備に奮戦していた啓太が故障したためとしか考えられない謎の交代で、しかもその後15分近く苦しい局面を放置。ようやく原口を下げたと思ったら、代わって入ったセルはなぜかファウルを取られまくって、しかも異議でイエローを頂戴と何のために出てきたのやら・・・

 田中がビッグチャンスを決めて川崎が同点に追いついていれば、ポロリッチのベンチワークがボロクソに叩かれたでしょうけど、結果的に完封勝ちに終わったのでその辺も有耶無耶になるんでしょうなぁ・・・

 振り返ってみればGK加藤の奮戦ばかりが目だった、内容に乏しい試合でしたが、内容がない上に結果も出ない最悪期を脱したのは確か。原口なりスピラなりが離脱すればたちまち崩壊しかねない、極めて危ういチーム状態ですが、それでも目先の結果が出ていることで今は満足するしかないかと。

20110730022

---小林--ジュニ--
登里--------山瀬
---田坂--大島---
小宮山-菊地-井川-田中
-----相澤-----

HT:大島→中村
68分:山瀬→楠神
87分:登里→福森

今年浦和に2度の完封負けを食らった川崎。2試合とも決定機の数自体は川崎のほうが多かったかと思いますが・・・ 埼スタでの一戦では絶好機に外しまくりのジュニーニョでしたが、この試合はチャンスメークに奔走するだけで決定的な仕事はできず。今季大爆発の小林悠は日本人FWには珍しい「点は取るが、それ以外は何をやっているのかさっぱり判らない」生粋のゴールハンターなんでしょうか、これまた不発。

両FWがダメダメでもSHなりSBなりが積極的に最前線に顔を出してチャンスを作るのが川崎の面白いところですが、浦和右サイドを崩しまくった前半の好機を生かせなかったのが敗因。浦和守備陣が引いてしまった後半は、ポストプレーヤー不在の川崎が浦和守備陣を崩すのは難しく、いくらシュートを放っても勝ち目は乏しかったような・・・

怪我人続出でCHに起用された大島。全然知らない選手でしたが、静学出身の新人でした。さすがに実力不足の感は否めず、ボールの奪いどころとして浦和に狙われたようで、前半でお役御免。

またあれだけ前ががりでDFラインの裏に広大なスペースが広がっているにも関わらず、GK相澤の守備範囲が非常に狭いというか、ゴールラインに張り付いたままというのはどうなんでしょう?加藤とあまりにも対照的で悪い意味で非常に目立ちました。

P.S.

この日の観客は2万人を超えましたが、2万人超はなんと今季初。観客動員的にはまだまだ「腐っても浦和」のようですが前売り完売とはいかず、浦和ほど顕著ではありませんが、川崎も徐々に観客が減っている様子。

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