【観戦記】11年第3節:山形 0-0 浦和 ~ トモニ逝コウ、J2へ
名古屋戦、G大阪戦と見ていて面白い試合、エキサイティングな試合が続いたからといって、試合内容の向上と同一視するのはちょっとどうかな?と思っていたのですが、残留争いのライバルである山形相手に案の定馬脚を表してしまいました。
よくもまぁ監督就任半年でチームをここまでボロボロに出来るわとある意味感心。90分間、何の可能性も、何の意図も感じられない攻撃に明け暮れ、同然ながら決定機らしい決定機はゼロ。枠内シュートもあったかどうか定かではない惨状。
一方の山形の攻撃もお粗末でしたが、それでもサイドから何度かチャンスメーク。前半の立ち上がりと終了間際には浦和左サイドを攻略して決定機を作っていましたし、後半もバイタルエリアからの強襲でGK加藤がヒヤリ。ただそれでも一点も取れずに終わったのは事実。
まぁどちらも残留争いに加わっているのは当然としか言いようがない、非常に見所の乏しい試合でした。もともと戦力が乏しい山形に怪我人が続出。さらにこの試合でも二人怪我人が出てしまって非常に気の毒な状況にあって、山形が残留争いを余儀なくされているのはやむを得ないかと思いますが、浦和は言い訳のしようがないはず。
即刻監督解任でもなんら差し支えないと思われる成績&試合内容なんですが、ポロリッチ招聘の責任問題になってしまうのを恐れてかフロントに動く気配はなく、CFWの入れ替えでお茶を濁すだけ。
いいんじゃないですか、「こういうマヌケなクラブがあった」という事実をJリーグの歴史に刻んで後世のクラブ経営者の戒めにしてもらえれば。過去数々の恥ずかしい記録を達成しまくった浦和がまた一つお恥ずかしい歴史を重ねるだけのこと。
---原---達也---
原口--------直輝
---啓太--暢久---
平川-永田--摩周-峻希
-----加藤-----
HT:原→高崎
73分:達也→マゾーラ
88分:直輝→梅崎
監督前日コメントでポロリッチ公言どおり、小破したマルシオはベンチにも入らず、代わって直輝がスタメン。直輝・原口・峻希のユース組揃い踏みでスポーツ紙のネタ的に美味しかったようですが、残念ながら今のペトロ式サッカーではユース組の良さは活かせず。
前節再三再四攻撃を仕掛けまくった峻希は消耗が激しいのか攻撃にさっぱり絡めないどころか、前半は中途半端に高いポジションを取っているために、浦和がカウンターを食らった時の標的になってしまいました。
原口と直輝は前半は盛んにポジションを変えて攻撃にアクセントをつけようとしていた風ではありましたが、チーム全体がそれに呼応せず、後方から最前線へロングボールを放り込むだけに終始して原口や直輝の動きは全くの無駄に。しかも疲労困憊でキレが全く感じられない達也がロングボール一本でチャンスメークできるはずもなく、原にいたってはどこで何をしているのやら。
そもそも山形相手に中盤のボール支配を放棄したような面子&戦術で試合に入ったのが非常に不可解。さっぱりワヤな前半の出来を見てポロリッチが後半頭から原を高崎に代えたのは妥当で、DFラインの裏へ抜けてボールを受けたがる高崎のほうが原よりは狙いがはっきりしていて使いやすいとは思いますが、原口や直輝との連動性を欠いている点では前半と大差なし。
こういう時こそボランチの一枚を攻撃的な選手=柏木に代えて中盤を活性化させると同時に前線との連携を強めてもらいたいところですが、なぜかこの日に限ってポロリッチは動かず。やはり先制されないとポロリッチにはスイッチが入らないみたい(苦笑)
ずいぶん時が経ってからポロリッチが放った一手は達也→マゾーラ。この日の達也はほとんど使い物にならない状態だったので間違った交代ではありませんが、この交代で山形は良くも悪くもベタ引きで凌ぎ切る道を明確に選択。しかもイエローをもらった右SB園田を下げてしまう念の入れ様。
スペースを消されてしまった浦和はこれで完全に手詰まり。もともと連動性もなにもないので、各自が山形の守備ブロックにドリブルで突っかけてゆくしか攻撃の手はなく、当然ながらマゾーラも原口も屍の山を築くだけ。これじゃまるで203高地で、アホな指揮官に仕える羽目になった兵卒は誠に哀れ。
しかも最後の一手が直輝→梅崎とまたしてもドリブラーの投入。相手の十字砲火に次々となぎ倒される兵士を見て戦術を変えずに兵士の補充を要求する無能な指揮官ってこんな感じなんでしょうか?
G大阪戦終盤の怒涛の攻めはやはり「成り行き上そうなった」だけに過ぎず、指揮官の計算のもとに成立したものでもなんでもないことを顕にした試合でした。
---大久保-太田---
伊東--------廣瀬
---下村--秋葉---
石川-石井--西河-園田
-----清水-----
30分:廣瀬→宮崎(負傷)
81分:伊東→川島(負傷)
82分:園田→小林亮
山形としてはほぼ狙い通り-終盤までスコアレスで凌ぐ-に試合が進んだ以上、悪い試合ではなかったと思います。決定機の数は山形のほうが上ですし。しかし、それを決められないのが山形の辛いところ。
大久保がスピラに完敗したのも無得点に終わった一因。しかももともと怪我人が多いのに、この試合で二人も負傷交代を余儀なくされたのは気の毒でした。
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