【展望】11年第21節新潟戦
・残留争いから抜け出すためにせめて勝ち点1でも得たかったホーム神戸戦で破れ、順位も14位に後退。興業的には面白い試合でしたが、前半は攻守ともさっぱり、後半はリスキー極まりない単なる殴り合いと内容はズタボロ。これでは浦和が残留争いから抜け出すのは至難の業でしょう。
・次に対戦する新潟は浦和とわずか勝ち点3差ながら、足下無失点の3連勝で順位を9位にまで上げてきました。得点、失点とも浦和と大差が無く、伝統的に守備が強いチームです。
・大きな補強をしたわけではありませんが、5、6月の不振を経て前回対戦時と足下では新潟の主力がかなり代わっています。
・もっとも大きな変化はGKが日本代表に選ばれている東口から小澤に代わったこと。東口が負傷で戦列を離れて以来そのまま小澤がスタメンに定着。
・またCBに菊地が入ってU22代表の鈴木がアウト。他に右SH藤田→田中、CH小林→三門など、怪我人の復帰・発生に伴う入れ替えも。
・前の浦和戦では新潟の大黒柱チョ・ヨンチョルもいませんでした。
・浦和はマルシオがイエロー累積で出場停止。他に柏木がA代表、峻希&直輝がU22代表選出(濱田も選ばれていますが、残念ながらトップチームにはほぼ無関係・・・)。また原口が故障のためU22代表を見送られました。
・A代表韓国戦では柏木の出番はありませんでしたが、U-22エジプト戦では濱田がフル出場した他、直輝がスタメンで1ゴール1アシストの大活躍、そして峻希も途中から出場。また遠くウェールズの地でスピラがフル出場したとのこと。
・一方の新潟はA代表に東口とチョが選ばれましたが共に出場なし。U-22で酒井と鈴木がスタメン出場。
・浦和は長距離遠征明けでコンディションが良くないことが予想されるスピラ、故障持ちでU-22を辞退した原口、そしてU-22で大活躍したもののペトロビッチ監督には全く評価されていない直輝を新潟戦でどう扱うのかが見ものです。もっともペトロビッチの情熱的思考からすればスピラと原口の強行出場は必至でしょうけど。
・問題は直輝。フツーに考えれば2列目に原口-直輝-達也と並べるところでしょうけど、なぜか川崎戦で可能性を見せた直輝トップ下を簡単に放棄してしまったペトロのこと。突如トップ下なしの4-2-2-2を採用して直輝の居場所を奪ったりして(苦笑)
・一般論としては「監督のやり方に順応できない直輝はそれまでのレベルの選手」ともいえます。ただ、ことペトロに関して言えばJ1はおろかJ2ですら通用するかどうか極めて怪しい戦術を掲げ、しかも案の定結果が出せず、さして進歩の兆しすらありません。こんな監督のやり方で犠牲になる直輝が哀れで哀れで・・・
・非常に歪んだ見方ですが、観客を呼び戻すきっかけとして招聘されたとしか思えないペトロビッチ監督はその期待に反して営業的には何のメリットもないどころか観客減を加速させただけに終わり、しかも人気絶大の直輝を上手く使えないとなっては営業上もはや障害物でしかないとその筋の方に判断されているような・・・
・前回のホーム新潟戦で強く印象に残っているのは、先制された新潟が思い切って浦和の最終ラインにフォアチェックを仕掛けてきたところ、次第に浦和の攻勢が減衰してゆき、後半にいたってはほとんど攻撃らしい攻撃を仕掛けられなくなってしまったこと。
・前節神戸戦でも前から激しいプレスを受けて浦和は攻守ともボロボロになってしまいましたが、新潟が同じ手で来るのは十二分に予想されます。同じような形でまたしても先制され、堅守と評価する向きもあった浦和の守備の「砂上の楼閣」ぶりが顕になるようであれば一大事ですが、はたしてどうなることやら。
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<前節:新潟 4-0 清水>
---ミシェウ--ロペス--
チョ---------田中
---本間--三門---
酒井-菊地--千葉-村上
-----小澤-----
得点:40分 ミシェウ、67分 チョ、70分 ミシェウ、90+4分 千葉
65分:菊地→鈴木
74分:チョ→藤田
89分:ミシェウ→アンデルソン
---ロペス-ミシェウ---
木暮--------藤田
---本間--小林---
石川-千葉--鈴木-酒井
-----東口-----
得点:70分 鈴木
HT:三門→小林
57分:木暮→田中亜
89分:ミシェウ→大野
雨でピッチがスリッピーなせいか共にミスが多く、共にセットプレーで1点ずつを取り合ってのドロー。それ以外にも共にビッグチャンスがあったのでどちらも「勝てた試合をドローで終わってしまった」という感想を持ったかもしれませんが、試合内容に絶望感が漂っているのは、後半新潟の攻勢に手も足も出なかった浦和のほうでした。
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