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2011.09.25

【観戦記】11年第27節:鹿島 0-0 浦和

 試合内容は浦和の惨敗。浦和のチャンスは前半終了間際に小島がエリア内に飛び込んだ場面しかなかったのに対し、鹿島のチャンスは片手を優に上回っていました。しかし鹿島はそのチャンスを全く決められず。バーに当てたり、ゴールマウスにいるDFにぶち当てたりはまだしも、フリーなのに枠外シュート連発・・・この試合を勝てないからこそリーグ優勝争いとは無縁のポジションに留まっているのかと。

 残留争いにどっぷり嵌まり込んでしまった浦和にとってはまさに儲けものとしか言いようがない勝ち点1。運で手繰り寄せた勝ち点1と言い換えてもいいでしょう。宇賀神の負傷退場でスクランブル発進を余儀なくされた野田が奮闘していた他、要所要所で個々人が頑張ってはいましたが、組織体としては攻守ともにズタボロ。終盤は深い位置でボールを奪ってもただ遠くへ蹴り出すだけになってしまい、弱小チームがなりふり構わず勝ち点1を取りにいく姿そのものになってしまいました。

 もうこの期に及んで組織に劇的な改善なんて望めないでしょうから、見苦しかろうか、空回りであろうが、選手個々人が頑張って勝ち点1を積み上げるしかないんでしょうなぁ・・・もっともそれで勝ち点1を積み上げられるほどJ1は甘くなく、浦和は最後の最後まで死線を彷徨うことになるんでしょうけど。

20110924035

-----セル-----
原口---直輝---丸塩
---柏木--小島---
宇賀神-永田-摩周-峻希
-----加藤-----

14分:宇賀神→野田
HT:セル→デスポトビッチ
71分:直輝→梅崎

 この日のスタメンは清水戦に比べると遥かに納得性が高いもの。平川は清水戦で負った怪我が癒えなかったのか、宇賀神がスタメン入り。あとはナビスコ杯大宮戦がベース。

 ただナビスコ杯大宮戦と違って1トップのセルがあまり機能しなかったのは誤算。早い時間帯にくりかえしの反則でイエローをもらってしまったのが響いたのか、鹿島CBとの競り合いを避けてサイドに流れてしまうこともしばしば。これでは最前線の基点になりえません。

 しかも負けないことに重きを置いたためか、前目の選手のポジションチェンジも大宮戦ほど活発ではありませんでした。浦和は前半半ばから一応ボールを持てるようにはなったものの、まさにただ持っているだけ。鹿島はしっかり守備ブロックを作ってボールホルダーに対峙しながら、外へ外へと追い出せばいいだけなので楽チン。浦和の攻撃陣には高さがないのでサイドからクロスを入れられても全く問題ありませんし。

 一方の浦和はやや守備に重きを置き加減で試合に臨んでいるように見える割には何の安定感に感じられず。後ろから飛び出してくる選手に弱いのはもはやどうにもならず、縦のポジションチェンジで峻希の裏を2度破られ、うち一つ(大迫→アレックス→田代)は鹿島のビッグチャンスになってしまいました。しかし田代のシュートはゴールマウスのカバーに入った野田を直撃。

 また不運にも宇賀神が相手と交錯して痛んでいる間に遠藤にバー直撃のシュートを浴び、さらに横パスを受けようとした永田が転倒してあわやという場面もあり、いつ失点してもおかしくない場面の連続ながらなんとかスコアレスで折り返し。

 後半に入っても浦和の劣勢は変わらず。立ち上がりにCKから中田が際どい一発。さらに遠藤に代えて興梠が入り、大迫が左SHに回ってから浦和守備陣は一層混乱。ちょろちょろ動く興梠にスピラは手を焼き、後方から出てくる大迫を捕まえきれず。しかし、その大迫が外しまくるんですなぁ・・・

 とはいえ、鹿島が一方的に攻めている状況に変化はなく、なんだかんだ言っても結局鹿島が押し切ってしまうような感じでしたが、オリベイラは何を血迷ったのか大迫に代えてタルタを投入。これは浦和にとって勿怪の幸い。外しまくりとはいえかなり厄介だった大迫が去り、何の役にも立たないどころか、投入直後につまらないイエローをもらってしまうような選手が入ってくるとは!!

 鹿島の攻勢もこの失策で大失速。浦和守備陣はボールを奪っても遠くに蹴り出すしか能がない大惨事に陥ってしまいましたが、鹿島も鹿島でセカンドボールを拾い捲って波状攻撃を仕掛けるだけの力は残っておらず。

 ほうほうの体でなんとか勝ち点1を掴みはしましたが浦和は最後まで攻撃の形を作れず、この先勝ち点3が取れそうな感じが全くしないのは気がかり。前半は鹿島も結構ミスが多くて、そこから浦和がカウンターのチャンスを作りかかる場面もありましたが、攻守の切り替えのスピードで鹿島に劣っているためか、決定機どころかなかなかシュートにすら持ち込めず。前半終了間際にカウンターからセル→原口→小島とパスを繋いでの中央突破で小島がエリア内に飛び込んだのがこの日最初で最後の決定機になろうとは・・・

 セルがイマイチ機能していない上に、劇団鹿島の狡猾な演技に引っかかって退場に追い込まれる懸念があったためか、ペトロは後半頭からランコを投入。清水戦よりは多少マシかなとは思いましたが、ランコはボールを叩くのが精一杯でキープできず、しかもゴールへ向かう意欲・姿勢が全く見られないので相手にしてみればアンパイそのもの。相手CK時の守備くらいにしか役に立っておらず、穿った味方をすればランコ投入時に既に浦和は引き分け狙いだったのかも。

 前半早い時間に宇賀神負傷で野田を入れたため、後半の交代カードは1枚だけ。その1枚で清水戦でまずまずの出来だった梅崎を入れてはみましたが、下がったのはなんと直輝。直輝も今日みたいなペッカーでは活きようがなく、さほど良い出来には見えませんでした。しかし、負けない点に重きを置くなら、無理に仕掛けてボールを失いまくりなのに守備が緩慢な原口を下げるべきでしょう。もっとも原口はもはやペトロの御守りみたいな存在なんで、原口を下げるなんて発想は全くないんでしょうけど。

 選手個々人の頑張りは買えるが、チームとしては何の見所もない試合。ただただ勝ち点1を拾ったことだけが救いの試合でしたが、その後の試合で甲府が勝ったため、とうとう甲府と勝ち点2に迫られてしまいました。かなりの無理筋とはいえ監督交代という大博打を打って奇跡的に建て直しに成功しつつある甲府。何の光明もないのにズルズルと流され続けた浦和。その勢いの差はもはや明白です。

20110924025

---田代--大迫---
野沢--------遠藤
---青木--増田---
アレ-中田--岩政--西
-----曽ヶ端----

59分:遠藤→興梠
74分:西→新井場
81分:大迫→タルタ

今年の鹿島戦は2試合とも引き分け。もっとも2点リードを追いつかれるとか、山のようにあったチャンスを一つも決められないとか、往時にはまず考えられない鹿島の失態に2試合とも助けられたようなものですが・・・・

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