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2011.12.14

ミハイロ・ペトロビッチ氏、監督就任に思う

・紆余曲折を経て、浦和の次期監督がようやく前広島監督のミハイロ・ペトロビッチ氏(以下、俗称の「熊ペトロ」)に決まりました。

従前のエントリーでは「それなりに実績のある監督には悉く断られたあげく、有名だが実績に乏しい監督が就任するか、それすら叶わずに堀が来年もトップの監督を務める確率がかなり高い」と予想しました。

・従って岡田や西野といったJリーグでタイトル経験があるような監督が来ないところまでは予想通り。

・熊ペトロの実績は微妙で、中位クラスの広島をACL出場にまで導いてはいますがタイトル経験は全くありません。優秀な下部組織をバックに若手の育成には成功しており、しかも個人的には見ていて非常に面白いサッカーをやってはいましたが、チーム熟成の過程で降格を経験しています。

・従って「知名度は高いがこれといった実績もない監督」が就任するという予想よりはだいぶマシというのが当方の感想。失態と裏切りを重ね続けることで悪名高い浦和のフロントにしてはよくやったと思います。よく騙した!といってもいいくらいですが。

・岡田→西野→熊ペトロ(場合によっては長谷川)と、目指す方向性には一貫性が全く感じられません。しかし、そもそも浦和に方向性なんて全くありませんし、過去の悪行が祟ってもはや浦和は監督を選べる立場ではないので、それなりに実績のある方を順に回ってみるというのはそんなに悪いやり方ではないかと。

・問題はここから。かろうじてJ1残留に成功したクラブに過ぎないのに「来年こそは何か一つタイトルを!」なんてことをのたまう夜郎自大も極まりない輩の声に耳をかさず、フロントやファン・サポーターが我慢に我慢を重ねて、監督・スタッフ・選手共々チームを再建に導けるかが問われる期間に入ります。

・浦和は所詮かろうじてJ1残留に成功したクラブにすぎませんし、Jレベルではスペシャルな選手がずらっと揃ったチームでもありません。ただの弱小チームですから再建期間は1年では終わらず、3年、4年と掛かるかもしれません。

・でも私はそれでも全然構いません。昨日より今日、今日より明日がちょっとずつ良くなっていればそれでいい。もちろん事はそう着実には進まず、崖から転がり落ちることもあるでしょう。でも、転がり落ちて止まった時点が、登り始めた時点より上だったらそれでいい。そう思っています。

・思うように勝ち星を伸ばない監督はマスコミや一部のサポーターから不当な批判を浴びせられ、フロントは監督を庇うことすらせずに放置。フィンケ2年目の悲劇が熊ペトロを襲うであろうことは容易に想像できます。そして熊ペトロの発射点はフィンケ初年度よりかなり低く、その分タスクも難しくなっています。

・フィンケの2年すら我慢できなかった人々が、何年かかるか判らない熊ペトロに我慢できるのか? 浦和の無間地獄もようやく終末を迎えることができるのか、あるいはまた次の地獄へと回り続けるだけなのか? 熊ペトロ招聘成功は問題解決の糸口を掴んだにすぎません。

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