【TV観戦記】12年第7節:大宮 2-0 浦和 ~ 躓いた石がよりによって大宮だったとは・・・
・序盤に2点取られ、その後はずーーーっと自陣に引き篭もる大宮守備陣を攻略できずに試合終了。ポポや阿部が決まってもおかしくないシュートを放つ場面もありましたが、浦和のパフォーマンスから察すれば1点返すのが精一杯で、逆転どころか同点に追いつく可能性は皆無。大宮はナビスコがなかったのに対し、浦和はナビスコから中2日でしたが、コンディションの差が勝敗を分けたような試合内容・展開ではなく、どこからどう見ても言い訳無用の完敗。
・リーグ戦で先制されたのは札幌戦、鹿島戦に続いて3度目。しかし前2戦はどちらも早い時間帯に同点に追いつけたのに対し、この試合は同点に追いつくどころか追加点を許してしまい、浦和にとって非常に難しいゲームになってしまいました。
・失点は共に平川と坪井の間を突かれたもの。1失点目は浦和DFライン裏に飛び出したチョ・ヨンチョルが角度のないところからズドン。守備の人数は揃っているのでいつもならピンチに陥っても守備陣が体を張りまくってなんとか凌ぎそうな場面ですが、飛び込んだ阿部があっさり交わされて万事休す。この辺のやられっぷりが敗戦後に「気持ちがー」「気合がー」「気魄がー」「ダービーの重みがー」と選手たちが詰られる所以なんでしょうなぁ。
・2失点目は模範的な浦和攻略パターン。平川の裏にチョ・ヨンチョルが飛び出して縦パスを受け、ハイクロスをファーでラファエルがどんぴしゃり。総得点はたいしたことはないのに、浦和戦に限って大爆発するラファエルにまたしてもやられてしまいました。
・チョ・ヨンチョルがカウンターのビッグチャンスを逸した後は、積極的に3点目を取りに来る気配なんぞ微塵も見せずに自陣に引き篭もる大宮。ここまで徹底して引き篭もられたのは今年初めての経験で、浦和の今の成熟度ではそれを打破するのは難しかったようです。
・大宮は両サイドを捨てて中央を徹底的に固めてきました。前目に高さのない浦和はサイドからハイクロスを上げても意味がないので、深く抉ってマイナスのパスを入れるような工夫が欲しかったところですが、そのような場面は見られず。
・ほんのちょっとしかないDFライン裏のスペースへの飛び出しも、ポポに一度あったくらいなぁ・・・(北野の好セーブで得点ならず) 飛び出しに秀でた柏木を後半ボランチに下げたのはどうかと思いましたが。
・強引なミドルシュートもロスタイムに阿部が見せ場をつくったくらい(菊地がカバーして得点ならず)
・2点ビハインドでミシャは後半頭から原口を投入する積極策に打って出ましたが、原口は持ち味を全く出せず、しかもイライラが高じてイエローをもらう始末。ドリブル馬鹿になってしまうのも困り者ですが、ドリブルで仕掛ける場面が一切ないというのもこれまた困り者で・・・ 原口がどういう指示を受けて投入されたのでしょうか? 原口がドリブルで突っかけてファウルゲット&FKで得点を狙うというシナリオは誰もが考えそうなものですが、鹿島戦やC大阪戦終盤の原口の惨状を見るとそれも痛し痒し。
・お疲れ気味のポポに代えてランコを投入。でもハイボールに強いわけでもなく、密集の中で確実にボールをキープしてくれるわけでもないランコは何の役にも立たず。でも手駒を見るとミシャが打てる手は非常に限られていて、啓太に代えて原口ではなく小島を入れるオプションがあったくらいでしょう。
・ダービーで敗戦すれば監督の首が飛ぶ可能性さえ取り沙汰された大宮が対浦和攻略法をしっかり準備してきたのに対し、ここまで結果がついてきている浦和は自然体で試合に臨んだところ、これまでとは勝手の違う相手にやり方に戸惑っているうちに試合終了といった感。チーム熟成の過程で遅かれ早かれ通らないといけない道で、受け入れざるを得ない敗戦だと思いますが、よりによって大宮が躓きの石になってしまったのは甚だ残念です。
-----ポポ-----
--丸塩----柏木--
梅崎-阿部--啓太-平川
-槙野--永田--坪井-
-----加藤-----
【交代】
HT 啓太→原口
73分 ポポ→デスポトビッチ
-----ラファ-----
チョ----東----渡邉
---カルリー--青木---
下平--金--菊地-坪内
-----北野-----
【得点】
8分 チョ ヨンチョル
27分 ラファエル
【交代】
82分 東→深谷
87分 渡邉→金久保
90+1分 ラファエル→長谷川
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