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2012.05.13

【観戦記】12年第11節:浦和 1-1 新潟

・自陣に引き篭もり、サイドを捨てて中央を固めて守る新潟を相手にボールは支配するものの、時間の経過と共に攻め倦みの様相が濃くなり、数少ない決定機は決められず。「おい、そこで回すか???」「撃て、撃て、撃たんか!!!」という場面も多々あり、消化不良あるいは不完全燃焼といった感は否めない試合でした。

・非常に残念だったのは前半の試合運び。新潟は予想通り自陣深くに引き篭もる構えでしたが、非常に不可解なことに柏木やマルシオへのマークがゆるゆる。従って浦和は簡単に両IHへ縦パスを送ることが出来、そこを基点にいとも簡単に人数を掛けたサイド攻撃を仕掛けられました。

・先制点は槙野が新潟右サイドを深く抉ったところから。GKが弾いたところをマルシオが難なくゴール!

・ただ浦和にとって誤算だったのは最初のチャンスに絡んだ平川が相手との交錯で傷んでしまったこと。守備は堅いが攻撃力は極めて貧弱な相手に早々と先制できたためか、ミシャは傷んだ平川を早々に宇賀神に入れ替え。これにより浦和の攻撃はほぼ左サイド一辺倒になり、この試合がドローで終わってしまう一因に。

・先制点奪取に突然の選手交代が重なったためか、浦和はいったん試合を落ち着かせる格好に。遮二無二前からボールを追ってくる新潟FWをしなしながら後方でボールを回す時間がやたら長かったような気がしますが、結果的にはこれが良くありませんでした。新潟の守備が機能していなかった前半に追加点が取れていれば楽勝だったと思います。

・ところが実際は追加点を取るどころか、ロングスローからのこぼれ玉をブルーノロペスに決められて失点。またもや自陣を崩されたわけでもなんでもない、防ぎようのある「安い失点」。新潟の攻撃はサイドからアーリー気味にクロスを放り込むだけの単純極まりないものに終始していましたので、点を取られることはあるまいと高をくくっていたのですが・・・

・同点に追いつかれた後もマルシオ→原口エリア内突入、あるいは宇賀神クロス→マルシオヘッドといったチャンスがあり、槙野FKでGK東口ヒヤリといった場面もありましたが、残念ながらいずれも決まらず。

・後半は新潟が柏木をがっちり掴まえに来たことで、浦和は前半ほどチャンスを作れなくなり、逆に攻めきれずに新潟のカウンターを浴びてピンチを迎える回数のほうが多くなってしまいました。終盤宇賀神がエリア内に突入した場面が後半最大のチャンスでしたが、パスを受けた原口はそれを決められず。他には柏木や原口が際どい(とはいえ枠外)シュートを放ったくらい。

・左サイド深い位置までは簡単に侵入できますが、そこから中央を崩せず。マークが厳しくなった柏木がサイドに流れてパスを受けると、中央を崩すアイデアがある選手がおらず。サイドチェンジで新潟の守備網を揺さぶる工夫もなく、ミドルシュートも撃てず。

・膠着した局面を打開しようにも手駒は寂しい限り。ようやくベンチ入りしたセルが唯一の駒らしい駒で、セルが交代の準備を始めた際にはてっきり原口かマルシオに代えるものだと思いましたが、セルの交代相手はなんと梅崎。低い位置にいるセルって攻撃面では全く意味がありませんし、守備に穴を開けるだけだと思いますが・・・

・新潟は浦和の攻勢を最終ラインで跳ね返して、手数をかけずにカウンター攻撃。浦和が梅崎どころか槙野まで投入して攻撃を仕掛けている浦和左サイドのスペースが狙われまくり。珍しく攻撃参加してきた菊地のシュートはなんとかブロックしたものの、あさっての方向に飛んだ平井のシュートは運が良かったとしか言いようが無いものでした。

・降格圏にいるチーム相手にホームで勝ちきれなかったためか、試合終了後はブーイングもちらほら。まぁお世辞にも褒められた試合内容ではありませんでしたが、気が抜けたような試合ではなく、何をやろうとしているのか判らない試合でもありません。昨年15位に転落したチームが監督を代え、再建途上で壁にぶち当たって呻吟している姿にブーイングで応えるとは、未だに懲りない人が結構いらっしゃるんですねぇ・・・

20120512015

-----原口-----
--丸塩----柏木--
梅崎-阿部--啓太-平川
-槙野--永田--坪井-
-----加藤-----

【得点】11分 マルシオ リシャルデス

【交代】

14分 平川→宇賀神
85分 梅崎→セル
90分 原口→デスポトビッチ

・突然左WBに送り込まれた宇賀神。対面のキム・ジンスにボコボコにやられるかと思いきや、浦和の攻撃が左サイドに偏っていたせいか、終始自重気味で大きな穴にはならず。ミシャ的にはもっと高い位置取りで攻撃に加わって欲しいのでしょうけど。ただそれでも2度チャンスに絡んでいるので及第点の出来だったかと。

・ポポの故障で1トップに起用された原口。ボールを引き出す動きが少なくて、ボールを受けてからやおら動き出す選手なのでポポの代わりになっているとは言いがたい有様でしたが、いったんボールを受けると相手にとって面倒なことは間違いなく、これはこれでありなのかも。

・この日の観客は31,818人。雨男レディアを自宅謹慎処分(?)にしたのが奏功してか、リーグ戦ホームゲームでは初めての晴れ。風が強くて5月にしては寒いのが難でしたが、テレ玉やBSでの放映もなく、ビジターもそこそこ見込める相手とあって、雨の川崎戦や神戸戦よりは約6000人の観客増。昨年平均(33,910)には及びませんが、失われたクラブへの信頼をなんとかしてちょっとずつ取り戻してもらいたいものです。

20120512018

---ミシェウ--ロペス--
田中--------藤田
---本間--菊地---
眞秀-石川-鈴木大-内田
-----東口-----

【得点】 29分 ブルーノ ロペス

【交代】

58分 菊地→三門
73分 ミシェウ→平井
82分 藤田→小谷野

・試合終了後の浦和のブーイングも謎でしたが、新潟の歓声はそれ以上に謎。新潟のスタイルだと今の浦和ほど相性が良いチームはなく、実際後半はチャンスを何度か作っています。平井を筆頭にシュートミスで勝ち点3を棒に振ったともいえる試合内容で、これで勝てないならどこで勝つんだろうなぁ・・・

・菊地を下げたのは傍目には全くの謎。

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