【展望】12年第14節G大阪戦
・そしてガンバ。中断明け初戦はリーグ戦序盤の笑い話題を独占した感のあるG大阪とのアウェーゲームです。
・ここ数年全く勝てないどころかぐーの音も出ないくらいの負け試合が続く縁起の悪い競技場ですが、今年は役者が違います。
・「東の爆笑王」浦和がすっかりしおらしくなってしまったのに対し、「笑いの王国」大阪がついにその本領を発揮。
・出だし躓いたのが響いて無冠に終わったものの、一応リーグ戦3位でACL出場を確保した西野監督との契約更新をフロント陣が見送ったのも傍目からは謎ですが、さらに謎だったのがその後の展開。
・これまでG大阪とは縁もゆかりもなく、しかもブラジルで監督修業中といった段階に過ぎないロペスを監督に招聘。
・ところが、なんとロペスのキャリアではJリーグのS級相当に当たらないと判定されてG大阪フロントは大慌て。そこでロペスを諦めるかと思いきや、ロペスの師匠という触れ込みのセホーンを監督に招聘。ロペスをコーチに据えて「セホロペ体制」を確立。なんで目ぼしい実績のないロペスにそこまで拘るのか、傍目には理解不能・・・
・で、セホーン。見た目の恐ろしさで来日早々笑いがドッカンドッカン。スタジアムの選手紹介であれだけ笑いがとれる人はそうはおらず、浦和戦を迎える前にセホーンがいなくなってしまったのは誠に惜しまれます。
・まぁキャリアを見ればセホーンも有能とは言い難い(次々と職を見つけてくる点は凄い!)のは判りそうなもんですが、案の定リーグ戦開幕3連敗。ACLもさっぱりワヤで、なんとリーグ戦が始まって1カ月も経たない3/26に早々と解任。しかもあれほど拘っていたロペスコーチもクビ。セホロペの3ヶ月はいったい何だったのか・・・・
・で、後任は内部昇格でG大阪一筋の松波。西野の後は別にセホロペを挟まなくても最初から松波で良かったのではないかと誰もが思ったでしょうが、松波もいかんせん監督経験皆無。いったん壊れてしまったチームを早急に立て直す力はないようで、セホーンがそのまま監督をやっていたのと大差がないような戦績で今日に至っています。
・監督選任でも随分迷走しましたが、選手の入れ替わりも顕著。昨年の主力だったイ・グノや、長年の功労者だった橋本のみならず、下平・高木和・平井・キムスンヨンといったそれなりに実績のあるベンチメンバーを軒並み放出。
・代わって守備の穴を防ぐべく今野を獲得しただけでなく、FWにパウリーニョ、イ・スンヨル、佐藤晃を補強。倉田をレンタルから回収して、頭数はそれなりに揃えたようですが、フタを開けてみれば選手の入れ替えは大失敗。
・脆弱だった守備は今野を加えたところでどうにもならず、リーグ戦完封試合はわずか1。その今野すら失点に関与しまくる始末。鹿島に0-5で敗れた後、松波は笑いの王様藤ヶ谷をついに諦めましたが、左SB藤春の守備があんまりだとか、加地が長期離脱中だとか、ザルがザルを呼んでいるようで・・・
・攻撃はどう見ても選手入れ替えが大失敗で、イ・グノの代わりに取ったはずのパウリーニョは不発。イ・スンヨルに至ってはスタメンどころかベンチに入れるかどうかといった状態。昨年活躍したラフィーニャも研究されて行き詰まりを見せているようで、G大阪の究極のビジネルモデル「中東への選手転売」にも暗雲が立ち込めています。
・G大阪はACLグループステージを最下位で終えたにも関わらず、腹立たしいことにナビスコ杯はトーナメントからの出場。従って、リーグ戦第13節を終えた後は14節浦和戦まで丸3週間試合がなく、石垣島でミニキャンプを敢行していた様子。その成果が浦和戦でどう発揮されるのかが見所です。
・浦和は浦和で、ナビスコ杯予選にも関わらずほぼフルメンバーを揃えて鳥栖に乗り込んだものの、スコア以上の完敗を喫してしまいました。蒸し暑い気候が災いしてか、動きの質・量とも鳥栖に遠く及ばなかったのが完敗の主因。
・梅雨に入って浦和がどこまでクォリティーを維持できるのかが見どころです。
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---佐藤--パウリーニョ-
倉田--------二川
---遠藤--明神---
藤春-今野--中澤-内田
-----木村-----
得点:3分 二川、67分 佐藤
65分:パウリーニョ→阿部
74分:倉田→武井
88分:二川→ラフィーニャ
・守備は堅いが得点力に難がある鳥栖からG大阪が開始早々先制。その後鳥栖は決定機どころかシュートすら撃てない一方、G大阪は何度も決定機を作り、67分にとうとう2点目を取った時点でG大阪必勝と思ったのですが、なんとなんとそこから3点を奪われて大逆転負け。「勝て勝て勝て勝て」の大ダンマクが虚しく揺れる万博・・・
・鳥栖は終盤になっても運動量が全く落ちないのに対し、G大阪は鳥栖に1点取られたあたりから急激に失速。これが大逆転劇の主因なことは間違いないのでしょう。「G大阪はシーズン開始前の走り込みが足りない」という話を聞いてはいましたが、どうやらそれは本当の様子。
・終盤のG大阪は攻守の切り替えも緩慢になり、ロスタイムでのFKのチャンスから奪われた3失点目にはあまりの戻りの遅さに大爆笑。
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